SSブログ

思いつき福井への旅①~食パン電車に逢いに [鉄道の旅]


食パン電車に乗って新装福井駅へ

▲食パン電車こと419系 元寝台特急電車である(福井)

遅めの夏休みというほどでもないが、3連休となったのでどこかへ行こうと画策した。ところが、いつものように直前まで煮え切らない。そんな時ふと頭をよぎったのが春に出かけた琵琶湖一周の旅の後、次は湖東周りで行きたいなと思ったこと。新しくなった福井駅も見てないし、ということで行き先が決まったのは当日の午後。中華航空の炎上事故のニュースを見ていて遅くなってしまった。それから準備して家を出たのは2時半頃。淀川を京阪バスで渡り、JR高槻へ。福井までの乗車券は障害者割引で¥1270。従来券面にデカデカと表示されていた「障割」の文字が随分小さくなり、「手帳を携帯して下さい」との表記が追加されていた。「乗車券だけでよろしいですか?」と何度も念を押されたのはいうまでもない。

◆例のごとく新快速で
さて、ファーストランナーは新快速長浜行き。到着した223系8連は例によって満員御礼、座れるとも思ってないので運転席後にかぶりつく。この区間は何時乗っても楽しい。旧高槻電車区、京都総合運転所の車両群を見ることができるし、昼間のダイヤでは必ず普通を追い越す。じりじりと距離を詰めて行きさっと抜き去る光景は複々線ならではである。運が良ければ阪急京都線との一瞬の並走も楽しめる。あっという間の15分である。
京都で補助席にありつくことができた。下手をすれば終点まで立ちっぱなしということもあるので補助席でもラッキーとしなければ。京都を出ても乗降が頻繁にあり車内にのどかなムードが漂いだしたのは彦根発車後である。米原もかつてのデッドセクション田村も一停車駅とばかりに乗降が終わるやすぐに発車、長浜には17:33着。

▲北陸のニュースタンダード521系

◆長浜ー敦賀 北陸路の入り口
ここで敦賀行きに乗り換える。到着したホームの下り方が切り欠きホームになっており521系2連が6分連絡で発車する。夏休みでなければ高校生で満員になるのだろう。実に静かに滑らかに北陸本線を走る。陽が比良山系に沈みかけた頃余呉湖の湖面が神秘的な姿を見せる。だんだん北陸路らしくなってきた。トンネルを抜けほどなくすると左手の小さな盆地を高架で一跨ぎした湖西線が合流し近江塩津着。時間があればここで途中下車し周囲を散策したかったが、例のごとく余裕がなく諦める。

▲余呉駅から見た黄昏の余呉湖

▲小さな盆地など一跨ぎ 湖西線が姿を現す

◆またまた521系登場
敦賀で2回目の乗り換え。18分の連絡で普通福井行に接続する。それにしても敦賀駅の構内放送は何時もながら不親切である。特急はともかく、普通などろくに乗車位置すら案内しようとしない。今回も「階段から売店付近でお待ち下さい」で片付けている。521系の投入で2ドア車と3ドア車が混在するようになり、もう少し丁寧な放送が必要だろう。夏休みで慣れない乗客も多い時期である。放送が入った直後入線して来たのはまたまた521系である。新しいのは良いが、新快速の延長のようで北陸線を感じるにはチョットなあと旅人の勝手な感情が文句を言う。発車する際、隣のホームに419系が停車しているのが見えた。24分後に発車する福井行である。あっちにすれば良かったかなと考えているうちに北陸トンネルに突入する。このトンネルを通るたび1972年の「急行きたぐに火災事故」を思い出す。もう、40年近くの月日が流れているが。

▲福井行はまたまた521系
トンネルを抜けるとすっかり日は暮れており、車窓には北陸道の灯りが付かず離れず右に左に現れる。武生到着の放送が入る。特急退避で20分停車するという。ここで時刻表を開くと先ほど敦賀駅で見かけた419系の後続列車が福井到着時点では13分差まで追い上げていることが分かる。お腹も空いたし途中下車して食料調達がてら419系を待つことにしよう。北陸の臭いをしっかり楽しむことができるはずだ。

◆食パン電車登場!
女性改札係(契約社員らしい)に途中下車印を押してもらい駅内のコンビニでサンドイッチを買い再びホームに戻り419系の到着を待つ。この車両はかつての寝台電車581系(月光型)を無理矢理近郊型に改造したとんでもない車両である。無理がたたってか今や北陸線でしかお目にかかれない。北陸の臭いをたっぷりと楽しめるのだ。ヘッドライトが見え、来た来た食パン電車。そう、元寝台電車ということで断面が大きく、中間車に飾り気のない運転台を特設したためまるで食パンに見えるのだ。フランケンシュタインにも似ているかな。
特急用の名残の狭いドアから車内に入ると中央部のボックスシートが運よく空いておりどっかりと腰を下ろす。高い天井、折り畳まれた寝台と後から設置された吊革がなんとも不釣合いというか独特の空間を創り出している。たまにはこういう国鉄の置き土産にも乗らないと。などと考えているうちに高架に上がり19:54今回の目的地福井駅着。

▲この狭いドアが元特急用車両だったことを主張する

しばらく、新装なった福井駅を観察しているうちに金沢行雷鳥が到着、改札を通る際予想通りの質問を受けた「普通列車ご利用ですか?」。高槻ー福井の乗車券、雷鳥の到着直後、実に的を得た質問である。「はい、そうです」、「失礼しました、どうぞお通り下さい」のやりとりの後改札口通過。
薬の副作用でヨレヨレになりながら今夜の宿「ユアーズホテルフクイ」にチェックインする。

▲福井市内一のシティホテル「ユアーズホテルフクイ」

ユアーズホテルフクイ


nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 1

コメント 2

食パン419系列車も頻繁に見ることが出来なくなりましたね。
福井~敦賀間ですれ違った普通列車の殆どは521系でした。
(特急サンダーバード46号がすれ違った場合)

ただ、寝床が福井なのに直江津辺りまで顔を出す列車も
475系に紛れながらあるみたいですね。
475系系列の車両にも、デッキを撤去した列車がありましたね。
by (2007-08-22 23:52) 

サットン

Sanohpyさん、おはようございます。
人間勝手なもので以前は419などハズレだと思っていましたが、今では逆にノスタルジーを感じてしまいます。どんどん国鉄形車両が絶滅していますから。475のデッキなしというと413ですか。スマートに改造されていますが、レアものですね。
by サットン (2007-08-23 10:23) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0