「ホテルトアロード神戸」宿泊記 [宿泊記(関西)]
コンセプトルーム“Co・Co・Ro ROOM”を体験
▲大きな看板やネオンもないエントランスが隠れ家的ムードを醸す
このところの体調不良とストレスで落ち込み気味の今日この頃。そのいやなムードを払拭する処方箋は、私の場合”ホテルでごろごろ”か”電車三昧”である。今回は体の自由が利かないこともあり”ホテルでごろごろ”コースと相成った。宿泊したのは神戸はトアロードに建つ「ホテルトアロード神戸」である。
▲真鍮のキータグとコースター
◆ホテル屋のホテル選び
今回、ホテルを選ぶについて自らに課した条件は以下のとおりである。
①交通費がかからず、体に負担がかからない大阪近郊地区とする。
②予算は5000円を目途とする。
③リラックスできる雰囲気の客室、パブリックスペースを備えた施設。
④チェーンホテルは避け地元の匂いのするホテルとする。
われながら厳しい条件に苦笑してしまう。
その結果、最終的にノミネートされたのは次の各ホテルである。(なお、私が利用したのは4月21日(月)であり、日によっては料金が条件内に収まらない場合もあるのでご注意)
・ガーデンホテル京都 烏丸御池に位置し近所に文化博物館などレトロ建築も多く、館内に無料のPCコーナーが設けられている。
・ホテルピアザ淡海(大津) 琵琶湖を望み、最近話題のびわ湖ホールに隣接している。
・ホテルトアロード神戸 北野町へ続くトアロードに面し瀟洒な建物とゆったりした客室。
結局、5000円で朝食付きということもあり僅差でホテルトアロードに決定!・・・・・携帯を操作しているうちに料金は4900円に変動。
▲こじんまりしたレセプション
▲ロビースペースとホテルグッズコーナー
■コンセプトルームにアサイン!
夕方、阪神元町駅に降り立ち10分弱坂道を上り三宮から続く猥雑な街並みを通り抜けると瀟洒なレンガ色のホテルが見えた。エントランスにはユニオンジャックとホテルの旗が迎えてくれる。
決して広くはないが、見事に英国調に調度が整えられたロビーのフロントでチェックイン。デポジット4900円を支払い、ルームキーと朝食券を受け取る。アサイン(割り振り)された客室は9階の909号室。10階建てだから”高層階”ということになる。
▲廊下の各所にはランプとポプリ 909号室の扉
重い真鍮のタグが付いたルームキーで重厚な木製扉を開ける。この瞬間が堪らないのだ!どんな部屋が待っているのか!ドキドキ気分で客室へと踏み込む。
▲9階サインパネルと客室番号プレート
・・・・・おおっ、なかなか良いではないか!室内もイングリッシュスタイル、天井も高い、シングルとしては十分なスペース。拘りの椅子もデスクチェア以外にアームチェアが用意されている。そして、2面の窓が並ぶ壁面は天井に向けて傾斜している面白い造作。まるでペントハウスみたいだ。実は外観写真をご覧いただければ分かるように9階10階はペントハウスになっているのだ。
▲909号室 コンセプトルーム”CO・CO・RO ROOM”
▲デスク周り、テレビはアクオス 革張りのアームチェア
デスクの上にはペガサスの絵が入ったカードが置かれている。裏面の説明を読むと9階の客室は各室異なったデザインコンセプトでまとめられており、この部屋のコンセプトは”To the sky”だとか。室内のファブリックにはペガサスがデザインされている。面白いのは各室のカードを全て集めるとオリジナルクッションがプレゼントされるという。となると部屋ごとに予約を受け付けるという煩雑な作業も発生するが。79室の小規模ホテルならでは可能なサービスだろう。
▲ダイレクトリーなど 909号室のカード
ホテルHPでは9階全ての客室が見られるのも楽しい。そういえば最近、京都にHOTEL SCREEN KYOTOなる全室部屋単位で予約を受けるSelectable Hotelを標榜するホテルがオープンしたが、料金は一桁違う。
▲909号室のシンボル「ペガサス」がいたるところに
■なにもせずに過ごす贅沢
館内にはイタリアンレストランがある他、付帯設備はない。客室内にも有料ペイテレビがあるだけで最近のホテルにあるようなITを駆使したややこしいインフォメーションシステムなどもない。
窓際に椅子を移し、備え付けの紅茶を入れとりとめもなく神戸の夜景を眺める。ハーバーランドの高層ビルや新神戸駅前のクラウンプラザホテルが目に付くが、視線を落とすと三宮から元町付近の歓楽街のネオンが目に焼き付くように飛び込んでくる。それでも紛れもなくコーベの夜景である。
▲キータグを差し込むと電源オン ティーセット
一息ついたところで夕食を摂りに街に出る。見当も付けずにウロウロ歩いているとHOTEL the b KOBEが現れた。元ワシントンホテルプラザ神戸である。なんだ三宮まで来てしまったか。結局、明朗会計の”すかいらーく”で夕食とし、迷子にならないうちにホテルに戻る。コンビニでアルコールとおつまみを買い込んだのはいうまでもない。
■バスルーム検証
ここもシングルにしてはちょっと贅沢。まず扉を開けるとカーペット敷きのドライエリアとなっており洗面台が設えてある。リネン類、アメニティは一通り揃っておりシャンプー、コンディショナーもボトルのものが用意されている。
▲左にクロゼット 右にバスルーム
さらに扉を開くとバス&トイレであるが、ここは特に変哲もない。ディスペンサー式のシャンプー、リンスも備えられており洗面台のと二段構えということか。
使い勝手は正直なところ良いとはいえない。リネン類などが”別室”にあるため忘れ物をすると取りに戻らねばならない。ベイシンも浴槽のそばにないので何かと不便である。シャワーの水圧も弱く細部に水垢も目立った。女性を意識したホテルだけにバスルームはもう少し工夫が欲しいところ。
▲洗面スペースとバスルーム
■ささやかな酒宴
ホテルでの風呂上がりといえばビールである!ささやかではございますが、ロング缶と焼酎、おつまみをご用意いたしております。というわけで再び窓際の一等席に落ち着きミナト神戸の夜景を愛でながら夜が更けるまで宴は続くのであります。
▲ナイトテーブルの時計はアナログ式 寝衣はロングパジャマ
■爽やかな朝
何時頃眠ったのか覚えていない。朝食が10時までなのでアラームとモーニングコールを9時前後にセットしておいたが、両方が鳴り響いているのに覚醒しないことからして未明まで盛り上がっていたようだ。・・・・一人でようやるよ。目が覚めても家にいるのと錯覚している始末。ようやく起き上がるもさすがに体が重い。
▲レストラン”Cri-Cri”とブッフェ形式の朝食
1階のレストラン”Cri-Cri”までなんとか辿り着き、空いている店内の適当な席に着く。メニューは品数は少ないながらもキチンとしたブッフェである。スクランブルエッグもパンもなかなか美味しい!
私のような移動制約者にとっての泣きどころはコーヒーである。席に運ぶまでに必ずこぼしてしまうのだ。今日は女性スタッフに頼んで運んでもらった。笑顔で対応してくれた。
チェックアウトの11時まで少々余裕があるので快晴の下付近を散歩し部屋に戻る。廊下で出会うハウスキーパーさんも気持ちよく挨拶してくれる。なかなか良いですな。
一応、ベッド周りやバスルームなど簡単に片付けてチェックアウトにフロントへ。決まり文句「冷蔵庫のご利用はございませんか」に「いいえ」と答え慇懃に見送られホテルを後にした。
▲青空に映えるレンガ色の建物
以前から少し気になっていた「ホテルトアロード神戸」。平日に宿泊すれば実にリーズナブルな料金で落ち着いたホテルステイを楽しめる。
予約の際はHPでお好みの部屋を捜し「CO・CO・RO R00M」とリクエストしてみよう。
専門家による詳細なレポート大変参考になります。
このホテルはサットンさんの評価高そうですね。
関西在住の私にとっては、使う機会がなかなかないのが残念ですが、知人が来阪するときには、勧めることにします。
by ファジー (2008-04-25 07:13)
こういう地味だけど趣あるホテルを探し出せるのは、さすがですね。自分なんぞまだまだ修業が足らないですね。スパも同じで、色々経験した上で、いつかリーズナブルで味のある、常スパになるようなところが見つけられればな~と思います。
by しんりゅう (2008-04-25 13:06)
ファジーさん
地元の方にも是非地元のホテルをご利用いただきたいですね。
ちょっと違った一日を過ごしていただけますよ。特に関西では地元の
方々の利用が多いです。
交通費もかかりませんし(笑)
少々、宣伝めいたコメントになってしまいましたが、ご勘弁下さい。
by サットン (2008-04-26 13:39)
しんりゅうさん
なにぶんにも軍資金が乏しいもので、ハングリー精神で
懸命に探しております。
本当は貴兄のようなリッチなホテルに泊まりたいんですが・・・・。
by サットン (2008-04-26 13:41)
4月の人事異動で宿泊から料飲になりいささか疲労気味。私も気分転換にホテルにおこもりしたいのですが、軍資金が全くない状態です。以前の職場の部下は独身貴族のため、西洋銀座に1泊(¥38,000だったらしい)して豪遊・・・。うらやましいです。最近はネットで突然割引をしてリーズナブルな料金を出しているシティーホテルを狙っています。今回のトアロード、なかなか良いですね。
by RITZ (2008-05-02 19:08)
RITZさん、お久しぶりです。
宿泊から料飲ですか。私としてもチョットしんどいかなという感じです。
新入社員の頃、OJTでレストランからベルボーイと経験し、その後の正式配属がレストランに決まった時はがっかりでした。
でも、今のように病気を抱え接客部門に就けなくなった私には羨ましく感じます。
本当にホテルって部署が一つ違えば転職したも同然ですね。
by サットン (2008-05-04 02:41)