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西日本パスで迷走旅行 3(しまなみ海道) [バスの旅]

バスの旅もまた楽し
(今治駅前ー因島大橋ー尾道駅前)


というわけで四国は今治の駅に降り立った私とおやじ2号のおっさん二人組であります。
なぜ、今治なのか?賢明なみなさんはお察しのことと思います。そう、ここから「しまなみ海道」を通って本州に再上陸しようという考えです。瀬戸大橋を引き返すのでは芸がありませんし「しまなみ海道」は私も未経験です。
したがって今回は西日本パスの“範囲外”ということになります。

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▲「二葉」のじゃこ天うどん(左)ときつねうどん(右)

バスの発車まで約50分。その時間を利用して昼ご飯をと考えますが、駅周辺には古びたビジネスホテルと居酒屋以外なにも見当たりません。かろうじて駅構内にイートインのパン屋さんとうどん屋さん。期待もせずうどん屋さん「二葉」の暖簾をくぐります。本来は駅弁屋さんのようです。
メニューを見るなりおやじ2号はじゃこ天うどんを注文、私はきつねうどん。ところがこれが大当たり!宇和島名物のじゃこ天に2号は美味い美味いとかぶり付いています。うどんも腰が強くなかなかいけますな。満足して店を出ます。2号はじゃこ天を買い込んでいます。

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▲しまなみバス(現瀬戸内しまなみリーディング)の「しまなみライナー」

駅前の瀬戸内運輸乗車券売り場で尾道駅前までの乗車券を購入しようとしますが、ここで買えるのは途中乗り換えとなる因島大橋までの乗車券。しまなみライナーのメインルートは福山方面で尾道へは因島大橋で乗り換えるダイヤになっています。
13:27、今治桟橋からのバスが到着します。三菱ふそうの高速仕様の車両を見て2号も安心します。今回われわれが利用した便はしまなみバスの受け持ちですが、他にも中国バス、鞆鉄道、瀬戸内運輸が共同運行しています。

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▲海の難所来島海峡

今治市街を抜けると高速に入り巨大な来島海峡大橋の主塔が姿を見せます。眼下には瀬戸内の難所中の難所来島海峡が。カーブしながら島の間を縫う航路は何度か船上から見たことはありますが、地上から見てもその険しさは一目でわかります。
※車内からの画像はガラスの色を反映し青味がかっています。

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▲3連吊橋の来島海峡大橋

しまなみ海道は今治から尾道まで6つの島を10本の橋で結ぶ西瀬戸自動車道の通称です。
今治側から入るといきなりクライマックスを迎えます。世界初といわれる3連吊橋の来島海峡大橋です。第一(橋長960m)、第二(同1515m)、第三来島海峡大橋(同1570m)が連なる光景は本四架橋3ルートのうちでも随一です。

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▲橋上から見た瀬戸内海

来島海峡を越えると穏やかな瀬戸内の風景が展開します。
途中の小島にも1万トン程度の船なら建造できそうな造船所が点在し驚きます。さすがに造船王国ニッポンです。

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▲世界最長の斜張橋 多々羅大橋

愛媛県最後のバス停となる大三島BSでまたまた中高年によるトラブルが。しまなみライナーは一般路線バスとの競合を避けるためいわゆるクロ-ズドア方式を採用しており愛媛県、広島県双方の県内相互区間の乗降は認められていませんが、おっさん、おばはんの混成グループが愛媛県内のここで降りると騒ぎ始めます。ドライバーはここでは降りられない旨説明しながらも仕方なく降車を認め、ここまでの相当額を支払い、手持ちの乗車券は発行会社で払い戻すよう求めますが、なかなか納得しません。やっと精算が終わったら今度はトランクルームを開けろときました。お陰でかなりの遅れが発生し途中で乗り継ぎがあるわれわれは気が気ではありません。
その分、世界最長の斜張橋多々羅大橋(橋長1480m)はゆっくりと眺めることができましたが・・・・・。

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▲因島大橋バス停から見た因島大橋

多々羅大橋を渡ると生口島に上陸し広島県に入ります。
バスは先ほどの遅れも取り返し因島大橋バス停に到着、われわれはここで8分後の尾道駅前行を待ちます。他に人気もなくなんとなく不安を感じます。バスに乗るのは好きですが、よそ者にとって最も難敵なのはバスであります。目的地に着くまで常に不安を感じているのは私だけではないと思います。

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▲尾道駅前行のおのみちバス

そんな不安をよそにほぼ定刻に尾道駅前行のバスがやって来ました。ご覧のとおり日野の最新モデルですが、見てくれは普通の路線バス。しまなみライナー同様の高速バス仕様を期待していたおやじ2号が悲鳴をあげます。ところが乗ってびっくり!なんとリクライニングシート装備の1ドア車。いわゆるワンロマ(ワンマンロマンスシート)車です。バスは見かけで判断できません。

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▲尾道大橋から山陽本線を見下ろす

生口島、因島と進んでいくともう島なのか本土なのか区別ができません。それほど島と島、島と本土が接近し重なり合っています。バスも一般道を走り沿道も生活感あふれる景色となります。
尾道水道も生活道路である尾道大橋で越えて行きます。まるで川のような尾道水道を跨ぎながら山陽本線を見下ろすおなじみの光景を愛でながら尾道へ。

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▲尾道大橋(左)と新尾道大橋(右)

ご覧のように尾道水道には双子の斜張橋がかかります。われわれが通ったのは左の尾道大橋(385m)です。右側の新尾道大橋(546m)は自動車専用橋でしまなみ海道はこちらを経由します。
右端の日立造船の看板の下に映画「男たちの大和」撮影に使用された実寸大の戦艦大和のセットがあったはずです。

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▲桃太郎と並走

尾道大橋から下りると大林宣彦監督の映画でおなじみの風景の中山陽本線と並走します。
そこへちょうど桃太郎ことEF210牽引のフレイトライナーがやって来ました。

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▲尾道駅前から見た尾道水道

バスは定刻14:53尾道駅前に到着。駅前広場を挟んで海と向き合う印象的な駅です。

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▲偶然見かけた巡視船おき

尾道水道を挟んだ対岸の造船所に巡視船を発見!船名は「おき」とありますが、PL01ってそんな名前だったかな?
巡視船は配属先が変わるとそれに合わせて船名も変わります。調べてみるとこの船も元は横浜海上保安部所属の「のじま」でしたが、境海上保安部に転属となり「おき」に改称されたようです。

今回はバスと船のネタで鉄道から離れてしまいましたが、たまにはバスの旅も良いでしょう。ご勘弁を。


★☆ わた駅情報! ☆★

ご好評をいただいております?リレーブログ「私の駅シリーズ」に第8弾が登場です!

今回はmanamanaさんにこの駅をご紹介いただきました。中部からは初のエントリーです。ぜひご覧ください!
http://manamana0066.blog.so-net.ne.jp/2009-07-05 


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コメント 18

da-kura

なるほどぉ!ワンロマって言うんですね!
by da-kura (2009-07-05 10:35) 

サットン

da-kuraさん

ここまで普通の顔をしたワンロマは初めて見ました。ツレががっかりしたのも頷けますが、一般の路線バスにリクライニング装備とはすごいです。
by サットン (2009-07-05 14:30) 

ホタルの館

海峡大橋、すごい迫力!!
私、明石海峡大橋が開通して間もない頃にバスで渡りましたけど、あまり記憶になくってww
記憶喪失ではないんですがね(^_^;)
なんか、あまり印象に残らなかったです・・・。
by ホタルの館 (2009-07-05 14:32) 

まるたろう

バスで本州から四国へ行ったのは、全部明石大橋と大鳴門橋なので、
しまなみは、車では何度もありますが、一度もバス旅はありません。
車で運転していると、じっくり橋も眺められないので、一度バスで通って
みたいですね。
by まるたろう (2009-07-05 15:11) 

サットン

ホタルの館さん

明石海峡大橋は一発勝負ですからね。
その点しまなみ海道は次々にいろいろな橋が現われて退屈しません。でも印象がごちゃ混ぜになることも。多々羅大橋と生口橋の区別がつかなくなり撮影時間とバスのダイヤを照合して確認しました。
by サットン (2009-07-05 18:31) 

サットン

まるたろうさん

私はしまなみ海道初体験でした。あとで知ったんですが今年は開通10周年だとか。
ハンドルを握っていると確かに景色は楽しめませんね。のんびりとバスで行くのも一興かと。
西日本バスの旅になりました(笑)。
by サットン (2009-07-05 18:37) 

manamana

バスで四国から本州へ戻るとは、予想外でした。
鉄道で橋を渡ると、真下に海が見えて実感がありましたが、
バスだと、高速道路を走っているような感じがしましたが、
サットンさんは、いかがでしたか?

さて、わた駅シリーズ、
確かにお受けしました。
明日公開、そして、リレーはお戻ししますので、
よろしくお願いします。
by manamana (2009-07-05 22:21) 

サットン

manamanaさん

当初は四国一周プランも考えましたが、列車本数も少なくパスのメリットを生かせず諦めました。しまなみは本四3ルートのうち唯一未体験でしたので念願の走破です。瀬戸大橋の鉄道は確かに迫力満点ですね。でも、あっという間に通過です。また、それが魅力でもありますが。しまなみはのんびりと島々を巡る楽しさがありました。

わた駅シリーズご快諾いただき感謝です。早速拝見いたしました。
by サットン (2009-07-06 08:31) 

haru

じゃこ天うどんっ☆ 四国でうどん三昧したいデスッ^^
by haru (2009-07-06 16:11) 

サットン

讃岐うどんならぬ伊予うどんでしたが、なかなかいけましたよ!
四国でうどん三昧いいですね。西日本パスの販売期間も延長されましたし如何ですか。
by サットン (2009-07-06 18:44) 

keroro

これ、いいですね。
私のバスで渡ってみたいです。
天気もよさそうだし、最高ですね♪
今治は寂れていますが、城方面に歩いていったほうが
色々あるのかなぁ。
次も楽しみにしています。
by keroro (2009-07-06 19:50) 

あーちゃん&父

こヾ(^o^-) ん(o^ー^)o ばo(^0^o*) ん(o^-^)ヾわ(*^〇^*)ノ”
岡山には0系で行ったんですが四国にはいってないんですよねぇ(^_^;)
あのとき四国に行っておけば全地域制覇だったんですが・・・
あの時は富士ぶさで九州に行くことになるなんて想定外でしたからねw

そういえば、四国でじゃ年越しそばならず年越しうどんを食べるという話を聞いたことがあります。
僕もうどん派なので今年は年越しうどんにしようかなww
by あーちゃん&父 (2009-07-06 20:07) 

undo

だいぶ昔ですが、松山から広島まで移動するのに船に乗るのがどうしても嫌(未だにニガテ)で、この今治から広島行きの高速バスに乗った記憶があります。

橋は外から見るときれいですが乗ってると形がわかりずらいですよね。
by undo (2009-07-07 00:01) 

サットン

keroroさん

今治の街は駅も立派なのに人が少ないなあという印象でした。今治大丸も閉店してしまったし。しまなみ海道10周年で盛り返せばなあと思いますが。
しまなみバス旅、のんびりと楽しめました。別料金払った価値ありでした。
by サットン (2009-07-07 08:27) 

サットン

あーちゃん&父さん

ちょっと冷やかし程度で乗ってみたJR四国ですが、それでも距離にしてざっと1/3程度になります。
年越しうどん、昨年のいく年くる年でも放送されていましたね。どの程度の人がうどん派なのか知りませんが。おやじ2号の話では讃岐うどんはわざわざ食べに行く価値ありとのことでした。
by サットン (2009-07-07 08:35) 

サットン

undoさん

船が苦手な方には朗報だったでしょうね。本四架橋の建設のきっかけも海難事故でしたし。でも、しまなみライナーはかなりやせ細ったようで以前は尾道まで直行便が出ていましたが、今は乗り継ぎです。
確かに通ってしまうとどんな橋かわからないですね。帰ってからWEBサイトと記憶を比較しながら情報整理しました。
by サットン (2009-07-07 08:41) 

うたに

じゃこ天、おいしいです。松山へ行った時に食べて、お土産にも買いました♪
しまなみ海道は、未体験。自分で運転していると写真が撮れないのですが、バスだとその点いいですね!(^ ^ )
by うたに (2009-07-07 12:58) 

サットン

うたにさん

じゃこ天、おやじ2号も買い込んで道中の酒の肴にしていました。
しまなみ海道は自家用車で渡ると視点が低く景色はいま一つでしょう。その点バスなら高い位置から眺められます。ビールも飲めます!
by サットン (2009-07-07 22:52) 

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