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四国1/4周18切符の旅 ③高徳線 [鉄道の旅]

JR四国の新型気動車登場!

マリンライナーと普通電車を乗り継いで高松にやって来ました。
高松では30分ほど時間があるので駅前に出てみます。四国の玄関口に敬意を表さねば。

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▲高松駅と広~い駅前広場

高松駅は日本一のバリアフリー駅といわれています。行き止まり式ホームなので当然といえば当然ですが、駅前広場からコンコース、改札口、ホームと段差なく移動できます。
改札口で下車印を所望すると「どちらに押しましょうか?」。最近よく尋ねられます。下車印を使用する機会が少なくなってるんでしょうか。

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▲高松シンボルタワー

駅前左手には高松シンボルタワーを中心にしたサンポート高松地区が広がります。かつての宇高連絡船桟橋を再開発したエリアです。おっ、高松もなかなかやるな!と思わせる風景ですが、180度振り向くと小さな建物がひしめく昭和の街並みが。このギャップがなんとも・・・。

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▲高松駅改札口

表敬挨拶をすませホームに戻ります。JR四国には珍しい自動改札機が並ぶ改札口脇には何やら告知が・・・。「車内保温のため、ドアの半自動扱いにご協力を」とのこと。
次の列車は・・・1番線ですね。


◆高徳線 353D(高松15:48ー17:02引田)         

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▲JR四国の新鋭気動車1500形

高松から徳島へは体力を考慮し、またJR四国への支援ということもあり特急「うずしお」でワープも考えていましたが、幸い体調も良好、18切符の旅を続行します。
次の高徳線下りは15:48発の引田行。1番線に停まっていたのはJR四国の新鋭気動車1500形の2連。今回是非乗ってみたかった車両に早速巡り会えました。

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▲快適な1500形室内

勇んで乗り込み最前部の席に陣取ります。3ドアの車内には涼やかなブルーの転換式シートが並びます。エアコン、エアサス、転換式クロスシートと私的快適3種の神器を備えた車両。窓が妙に小さいのがマイナスかな。それでもJR西日本のキハ127系に匹敵する新世代気動車であります。
15:48、7割ほどの座席を埋め高松を発車。もっと混むかと思っていましたが。

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▲JR四国のニュータウン

ところが、2駅目の栗林公園北口で高校生のグループが乗車、ドア付近を占拠します。そして高架に上がった栗林からさらに高校生軍団が大挙して乗車、通路にまで溢れます。なるほど駅周辺にはビルが並び市街地の様相を見せています。そして男女を問わず床に座り始めます。ほんとうに最近の子供は足腰が弱くなったもんです。
16:22頃オレンジタウンに到着。妙な駅名ですが、周囲にはJR四国が開発した住宅地が広がっているようです。ここで高松を20分後に出た特急「うずしお19号」に道を譲ります。カメラを構えるも1線スルーの構内を駆け抜ける2両編成、写っていたのは・・・。

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▲なんの変哲もない車窓ですが

オレンジタウンを出ると車窓は典型的なローカル線の風景に。いつもなら退屈な風景と片付けてしまいそうな車窓ですが、今日は心地よく感じます。車両が快適だから?
前回高徳線に乗ったのは30年近く前に遡ります。四国ワイド周遊券でウロウロしていて何度か通りましたが、特に印象には残っていません。珍車キロハ28のグリーン開放に出会ったことぐらいかな。そういえばかつては高徳本線と名乗っていましたが、JR四国では本線という呼称は使わないんだとか。

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▲終着?引田に到着

この列車の終着駅引田(ひけた)が近付いて来ました。この先、徳島方面へは29分の連絡で4359Dに乗り換えることになりますが、ここで疑問が。時刻表をいくら眺めてもこの4359Dになる列車が見当たりません。通常の運用なら折り返し4359Dとなるべき徳島方面からの列車があるはずですが、それらしき列車はありません。まさか徳島から回送するなんていう無駄なことはしないだろうし。
答は引田到着前の車内放送が教えてくれました。「・・・徳島方面へはこのまま前寄りの車両にご乗車下さい。17:31発徳島行となります」。
17:02、県境を目前にした引田に到着します。

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▲四国カラーのキハ47が到着

徳島へ直通する1両目には10名弱の乗客が残り29分間の停車時間を退屈そうに過ごしています。手持ち無沙汰なのでホームに出て来るものの強烈な日差しにすぐ車内に舞い戻って行きます。
そんな中、徳島方面から高松行が到着。四国カラーのキハ47、今回見かけたのはこの1本のみ。
数分後、岡山行の「うずしお22号」が通過して行きました。

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▲29分間の停車中

引田駅は典型的なローカル線の駅といった風情。それでも特急の半数強が停車する主要駅でもあります。隣に停車中の高松行もここでなぜか20分強の大休止。毎日利用している人はたまったもんではないでしょう。
一方わが徳島行はというと・・・。


◆高徳線 4359D(引田17:31-18:28徳島)

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▲2両編成を分割し4359D(右側)の誕生

2両で到着した353Dを前後に分割し前寄りが徳島行に変身するわけですが、残った1両はどうなるのか? 折り返して高松行? 行先表示は「徳島」だったのでこの後の高松発徳島行に増結されるのかな。
4359Dとなる前寄りの1560には「平成23-1 新潟トランシス」の表記が。どおりで車内もきれいなはずです。財政状況が厳しいはずのJR四国でも着々と国鉄型の置き換えは進んでいるようです。                                                               

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▲県境の駅 讃岐相生

17:31、ようやく引田を発車。
左手にお待ちかねの海岸線が広がります。高徳線の凡百な車窓にあっては貴重なアクセント。
そんな中停車したのが讃岐相生。5時間ほど前、熾烈な乗り換え劇を演じた相生を思い出します。
駅名に讃岐が付くのもここまで。次の駅は阿波大宮。わかり易い県境の駅です。

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▲県境のトンネル区間

県境付近で海からも離れ今度はトンネルが続く山道に分け入って行きます。これもまた高徳線では珍しい風景。運転台にかぶり付いて楽しみます。
徳島県に入り山を下り板野に停車。ここで上り特急「うずしお24号」と行き違い。「うずしお」とは頻繁に出会います。確認すると高松ー徳島間で追い越し2本、行き違い3本、いずれもN2000系の2連でしたが、車内がそこそこ賑わっていたのは嬉しいかぎり。

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▲勝瑞でも「うずしお」退避 高速バスに負けるな!

ゴールを目前にした勝瑞(しょうずい)でもその「うずしお」を退避します。後方にヘッドライトが見えたかと思うとあっという間に1線スルーの構内を通過して行きました。
「うずしお」のみならず、もちろん普通列車同士の行き違いもあり意外と列車密度が高いことに気付かされました。

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▲夕暮れの吉野川を渡る

車内に立ち客も目立ち始め徳島に向けラストスパート。
夕闇迫る吉野川を渡ると終着徳島はもうすぐです。

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▲徳島にゴールイン

18:28、高松から2時間40分かけて今日のゴール徳島に到着です。入れ替わるように「うずしお26号」が発車。こいつに乗ると1時間8分で高松に着きます。特急が速いのか、普通が遅過ぎるのか・・・。

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▲徳島駅駅名標 左上のマークは?

最後に徳島駅駅名標を。左上のワンポイント、何だと思います? 
INDIGO SOCKSとあります。いろいろ調べてプロ野球独立リーグ「徳島インディゴソックス」のものと判明。高松駅駅名標にもバスケットボールBJリーグの「高松ファイブアローズ」のマークが見られます。これらのマークについてはJR四国のHP、Wikipedia何れにも記述がなく調べるのに苦労しました。果たしてどの程度認知されてるのやら。

さて、今回は高徳線の様子を長々と記してしまいました。妙に嵌ってしまって。前回乗ったときは唯の退屈な路線だったんですが。「路線の評価は一度乗っただけではわからない」、このことを痛感させられた今回の高徳線の旅でした。

今日の行程はここまで。駅ビルの地下で海鮮丼とビールのあてを調達して今夜の宿「徳島東急イン」にチェックインします。

 

 


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Lionbass

キハ47と1500系の違いが時代の経過を感じますね。
by Lionbass (2011-09-22 10:15) 

うたに

この新しい気動車、初めて見ました。
四国の気動車というとキハ47のカラーリングを思い浮かべるのですが、国鉄型気動車も置換えが進んでいるのですね。
それにしても、特急誘導のダイヤだなぁ。。(^^;;
by うたに (2011-09-22 19:59) 

あおたけ

2時間40分の長旅、お疲れさまでした。
でも、最前列の「特等席」からの眺め高徳線の車窓は
退屈しなかったのではないでしょうか。
最近の新型車は外観は味気ないですが、乗り心地が良くて
前方の眺望が効くのがいいですよね〜!

でも、たしかに四国の1500系って、
側窓が小さいですよね・・・。
by あおたけ (2011-09-22 20:17) 

まるたろう

自分も1500系、先月四国に行った時、志度からオレンジタウンの
一駅だけでしたが、乗りました。やはり乗り心地はよかったですね。
ただ、キハ47にも乗りたかったという気持ちもありました。
by まるたろう (2011-09-22 21:07) 

飛んでモアイ

1500系は、高徳線専用みたいな感じの運用ですね。
座っても転換シートだし、前方の眺めも良し。
でも、キハ40系シリーズの方が好きかも?
by 飛んでモアイ (2011-09-22 23:55) 

UZ

1500形もJR西日本のキハ127形も製造は同じ新潟トランシスです。どことなく形状が似ているような気がしました。
総額1800億円の鉄建機構の剰余金を活用して老朽車両の置き換えやICカード導入を検討しているとの事です。経営的に厳しい会社ですので高齢化の進行を考慮して立て直してほしいものです。
by UZ (2011-09-23 02:04) 

サットン

Lionbassさん

キハ40系と1500との間には30余年の隔たりがありますので世代の違いを感じますね。外見もさることながら、性能面、特に燃費は大違いらしいです。
by サットン (2011-09-23 10:27) 

サットン

うたにさん

この1500形に乗れたのが今回の収穫の一つです。ずっと気になる車両だったので。2時間40分、じっくりと楽しめました♪
四国でも国鉄型の影は薄くなっていて私鉄のような形式の車両が幅をきかせているようでした。
特急に乗れば時間を半分以下に短縮できるんですから特急料金も払いがいがあるってことでしょう。

by サットン (2011-09-23 10:41) 

サットン

あおたけさん

2時間40分は長いようで短かったですよ。途中何度も特急待ちをしながらゆっくり流れる時間は鈍行の旅を満喫させてくれました。引田でのインターバルも適度な気分転換になったようです。何れも一般の乗客にとっては甚だ迷惑でしょうけど。
1500形の窓の小さな側面を見ているとインドの列車を思い浮かべてしまいます。

by サットン (2011-09-23 10:53) 

サットン

まるたろうさん

転換クロスシートが並ぶ車内は気動車であることを忘れるほど快適ですね。キハ47、今回出会ったのは1本だけ。思った以上に車両の置き換えは進んでいるようでした。
オレンジタウンの画像、撮りながらまるたろうさんの記事を思い出しましたよ。
by サットン (2011-09-23 11:05) 

サットン

飛んでモアイさん

1500形、電車並みに快適でした。高徳線の他徳島線でも見かけました。かなり増備が進んでいるようです。
反面キハ47はどんどん隅に追いやられてる様子。燃費の悪さが災いしてるのかもしれません。
by サットン (2011-09-23 11:14) 

サットン

UZさん

1500形、私の眼にはかなり個性的に映りました。片開き3ドアに小さな窓が並ぶ側面スタイルは強烈でした。
今回、JR四国の経営環境の厳しさを見せ付けられた思いです。終始並行する高速道路に特急でも2両編成が当たり前になってしまって。公的支援がないと四国から鉄道は消えてしまうでしょう。そんな中高徳線は活発な利用が見られ元気に感じました。
by サットン (2011-09-23 11:30) 

ホタルの館

JR四国は、地下鉄のようにナンバリングを採用しているのですね。
by ホタルの館 (2011-09-24 03:54) 

サットン

飛んでモアイさん

JR四国も駅番号制を導入しているようです。メリットがあるのかどうか疑問ですが。
駅番号やらスポーツチームのマークやら四国の駅名標は情報過多です。
by サットン (2011-09-25 10:09) 

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