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ノンストップ京阪特急「洛楽」体験乗車 [鉄道の旅]

ノンストップ特急復活の狙いは?

予告編からずいぶん時間が経ってしまいましたが、ノンストップ京阪特急の同乗記をお届けしましょう。

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▲復活した「快速特急」表示 できれば「洛楽」専用の表示が欲しいところ

ノンストップ京阪特急とは

京阪特急はもともと京阪間(七条ー京橋)をノンストップで結んでいましたが、1993年に一部列車が中書島に停車するようになって以来段階的に停車駅を増やし、今では枚方市、樟葉、中書島、丹波橋に停車するダイヤで運転されています。大攻勢を掛けるJR新快速にスピードではかなわないとコマめに乗客を拾う戦法に転換した結果だといわれております。同じく京阪間で新快速と競合する阪急京都線の特急もどんどん停車駅を増やした結果今では双方ともかつての急行並となっております。
そんな京阪特急に昨秋、かつてのダイヤをしのばせるノンストップ特急が土曜・休日限定、上り方向2本のみながら復活し大いに話題を呼んだのでありました。同時に公募していた愛称も「洛楽」に決まり、臨時快速特急「洛楽」として今春の運転を迎えたのであります。

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▲「洛楽」運転日には時刻表に告知が

静かな休日の淀屋橋から

その洛楽運転2日目の3月25日(日)、様子を見るべく淀屋橋に向かいました。天候は前日の荒れ模様とは打って変わりポカポカ陽気の行楽日和となりました。
2本目となる10:36発に乗るべく淀屋橋に着いたのは10:20頃。ビジネス街に立地する駅ゆえ平日の賑わいが嘘のような静けさ。おまけに長いホームの京都方1・2番線は閑散時間帯は閉鎖され照明も落とされておりなんとも活気がありません。
ホームの時刻表には洛楽の運転告知が掲示されており3番線からの発車とのこと。10分間隔の急行の合間を縫って発着するようです。乗車位置には最前部のみ10人ほどの鉄道ファンが列を作っているもののそれ以外には列もなし。まあ、4番線には10:30発の特急がスタンバイしておりもの好き以外は当然そちらを選択するでしょう。

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▲臨時快特を表示する淀屋橋駅発車標

さて、3番線から10:32発の急行を見送ると発車標には「臨時快特 出町柳」の表示が。アナウンスは「臨時快速特急 ノンストップ京阪特急洛楽」とフルネームで案内。もちろん京橋を出ると七条まで停まらない旨繰り返し告げております。このフレーズも懐かしいですな。
その3番線に洛楽が回送で姿を現したのは発車の約1分前。内装のリニューアルも済ませた8007Fの写真を撮る間もなく先頭から2両目の2号車に乗り込みます。なお、4番線の10:40発特急と8000系の並びが見られるかと期待しましたが、特急は残念ながらロングシートの6000系でした。

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▲定期の特急は6000系が・・・・

気になる乗車率と走りっぷり

淀屋橋発車時点での入りは2号車に5人ほど、先頭1号車はファンで賑わっているようですが、それでも10人強。北浜、天満橋で少しずつ乗客を拾い京橋へ。もちろん乗車はありますが、特急同様大阪市内相互間の利用客の下車も見られます。中には首をかしげながら「ノンストップやて・・・・」と呟きながら下りていく人も。やはり特急と間違えて乗ってしまった人もいるようです。
京橋発車時点での2号車の乗客はわずかに15人ほど。もちろんノンストップなので七条までこの状態です。にも拘らず「只今から補助椅子がご利用いただけます。どうぞご利用下さい」と放送が。まさかこれほど空いているのに補助椅子を使う人はいないでしょう。

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▲空席が目立つ車内

列車は直線の複々線区間を快調に飛ばしかつての京阪特急を彷彿とさせます。が、守口市を通過すると80キロ程にスピードダウンし萱島で複々線は終了です。この間、森小路、古川橋で各停を追い抜きます。
もちろん途中の各駅には撮り鉄さんが繰り出しており、撮影名所のわが大和田駅も大阪方先端は満員御礼。写真のとおりホーム中寄りまで撮影隊が。

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▲大和田駅に陣取る撮り鉄に応戦 人垣部分が切れました・・・・

さて、複線区間に入るとますますスピードが衰えます。直前には寝屋川市、香里園に連続して停車する急行が走っているはず。そして、急行が各停を追い越す香里園手前でいよいよ最徐行。 ノンストップも看板に偽りありかと思ったところでどうにか停車は免れ香里園を通過。ところが今度は先行列車が各停に入れ替わり枚方市まで完全に頭を抑えられます。

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▲枚方市をゆるゆる通過 各停が退避

高架によじ登りその枚方市で各停をかわすとここまでの鬱憤を晴らすかのように猛然と加速し、あっという間に樟葉を通過します。ここから先は線形が悪く先行列車に関係なく右に左にゆっくりと進みます。が、八幡市辺りでまたまたブレーキがかかります。どうやら再び各停が邪魔をしている様子。ということはノロノロ状態が丹波橋まで続くことに。退避線の工事が続く淀、特急待ちの列が伸びる中書島をゆっくり通過し丹波橋で各停を再度追い越すもスピードは思っていたほど上がらず。JR奈良線との並行区間では103系と行き違いながら京都市内地下線に突入、やっとのことでノンストップ区間を走破し七条に到着します。

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▲奈良線の103系と行き違う(鳥羽街道)

さて私は三条で下りるとします。ここまで来たら終点出町柳まで行っても良いのですが、前記のとおり淀屋橋で列車の写真を撮り損ねたので三条で撮っておかねば。出町柳では表示が回送に変わっている可能性がありますから。もっとも淀屋橋では魚眼レンズでもないとスペース的に厳しいですが。

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▲ヘッドマークに加え助士席窓にはノンストップの表示が

三条で洛楽を見送った後しばらく様子を見ていると後続の特急運用に就いていた6000系が出町柳から回送となって折り返して来ました。そして、その後の特急淀屋橋行に8007Fが。どうやら洛楽の8000系は出町柳到着後いったん引き上げ線に収容され、後続の特急にホームを譲り、特急を回送で送り出した後再びホームに入り淀屋橋へと折り返す運用が組まれているようです。つまり洛楽に8000系を充当するために定期の特急が何本か3ドア車の代走を余儀なくされているようです。
この運用変更については時刻表に掲示された告知にも記述があり、淀屋橋発6:22から10:40まで5本の特急が2ドアから3ドアに変更されるとあります。

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▲車内のLCD表示


◆ノンストップとは言うけれど

さて、復刻ブームの追い風もあり鳴り物入りで復活したノンストップ京阪特急ではありますが、その実態はお読みいただいたとおりノロノロ運転の連続であります。そもそもノンストップ自体には価値はなく、速達性の向上という結果が伴ってこそ意味があるものだと思います。しかし、この列車は淀屋橋ー出町柳間58分を要し特急の55分を3分超過しています。いったい何のためのノンストップなのか疑問です。それでは特急と停車駅を揃えればとも思いますが、すぐ後に定期の特急が迫っており(結果的に1分後まで追い上げる)停車している余裕もありません。そもそも特急と同じ停車駅では話題を呼べません。
もう一つのセールスポイント「ダブルデッカー連結のゆったり車両」も一般的に特急に使用されているわけで新鮮味に欠けます。そのゆったり車両を洛楽に振り向けるために定期の特急のうち何本かが犠牲になり3ドア車の代走を仰いでいるというのも腑に落ちません。

私なりに行き着いた洛楽の存在意義とは「京阪間行楽輸送における京阪の存在感を示すための話題作り」ということです。ご存知のとおり阪急が「京とれいん」を登場させ話題をさらいましたのでその対抗策ともとることができるでしょう。その目的を達成するため手持ちの駒を使い、定期のダイヤを痛めずにという制約の下で編み出した窮余の策といえるかもしれません。
結果、話題作りという目的は達成できたように感じます。愛称を公募という点も注目され新聞各紙の大阪本社版には記事掲載されております。朝日放送のラジオ番組とのタイアップも功を奏したようです。

ノンストップ京阪特急「洛楽」、今春の運転期間は6月3日(日)までの土曜・休日です。


☆2014年秋の特別ダイヤによる新生洛楽の様子は >>>こちら


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匿名

ノンストップ特急は、好評のようですと言うのは微妙ですね! その前に、淀屋橋~出町柳が時間かかり過ぎです!でも、この企画は、快適にゆったりと便利に乗ってもらう為の企画でしょうね!
阪急京トレインは、定期ダイヤですが、楽洛は、定期設定が難しいでしょうね! かつては、40分代で運転していた時代が懐かしいです!
所要時間に関してですが、京阪特急利用客は、中間駅利用客が主体ですので、利用客は、所要時間は延びてもあまり気にはしていないそうです!過去の急行の感覚で乗車している感じでしょうね!
ダイヤの組み方も、問題あるかと思いますね!
by 匿名 (2012-04-01 05:12) 

む〜さん

関西を旅するとき、京阪間の移動には何時も京阪を使っておりました。2ドア、転換クロスシート、ノンストップ、特急料金なし・・・・関東に住む私には夢の電車だったのです。
京阪間の宅地開発もそろそろ行き着くところまで行ったのでしょうか、途中停めないと、沿線住民に不親切となりますので、停車駅増加はやむを得ぬ事と思います。走行速度を上げ、ノンストップ並みの表定速度を維持は困難なのでしょう。そこへ、ノンストップを割り込ませるとなれば、エライ事になるわけで、ルポにある走り方は致し方ないのでしょうね。
京阪さんは、話題づくりになってよかったのではないでしょうか。それにしても、利用客が少ないと言うのは、京阪さんの事前調査不足でしょうか・・・・。

でも、関西旅行のときは是非とも乗りたい電車です。
by む〜さん (2012-04-01 06:05) 

Cedar

京阪や阪急でノンストップが話題になるとは時代も変ったものですね。む~さん様もおっしゃるように、あの豪華なクロスシートで鴨川のほとりを走っていると関西の人がうらやましい!と心から思ったものでした。

何はともあれ乗車率向上して末永く続いてほしいものです。
by Cedar (2012-04-01 08:33) 

まるたろう

なるほど、実走の様子はよく分かりました。
ただ、定期の特急の車両を犠牲にしての運用だったんですね。
乗車率が悪いのは、気になりますが、話題作りとしての評価は
できると思いました。
by まるたろう (2012-04-01 13:35) 

サットン

匿名さん

京阪HPには「昨秋ご好評をいただいた・・・」とありますが、この乗車率を見る限りでは眉に唾をつけたくなります。そもそもこの列車を選んで乗っている人は鉄道ファンぐらいですから。でも、ゆったりできたことは確かです。
昨年のダイヤ改定で定期の特急もノロノロ運転が恒常化しており、短距離利用者にも不評のようです。
匿名さんってひょっとしてあの方でしょうか?
by サットン (2012-04-01 18:51) 

サットン

む~さんさん

おっしゃるとおり京阪のサービスはかなりハイレベルだと思うんですが、路線網が孤立しているせいか乗客減少に歯止めがかからないようです。
沿線人口も大阪府下では枚方市以外は減少に転じており厳しい状況にあります。その結果昨年は大幅な減量ダイヤを導入したわけですが。洛楽にはそんなネガティブイメージを払拭する意味もあるのかなと思ったりしています。
by サットン (2012-04-01 19:07) 

サットン

Cedarさん

京阪間の旅客シェアは年々JRの割合が高くなっているようで阪急、京阪とも都市間輸送、近郊輸送の2方面作戦に転換せざるを得ないようです。
ノンストップ特急は愛称を公募した手前もあり、簡単には手を引けないように思いますが・・・。
by サットン (2012-04-01 19:18) 

サットン

まるたろうさん

定期の特急にロングシート車を充てているのは「ロマンスシートに座りたければ洛楽に乗ってね」、という京阪からのメッセージかもしれませんね。
by サットン (2012-04-01 19:23) 

うたに

なるほど〜。ノンストップとは言え、閉塞追いでノロノロ運転とは…
休日の10時代なら、もっと熱い走りをして欲しいですよね(^^;;
by うたに (2012-04-02 16:26) 

あおたけ

京阪間ではこの京阪の特急もさることながら
阪急の特急やJRの新快速も停車駅が増えてしまいましたよね。
停車駅が多い優等列車が多いなか「ノンストップ」を謳う「洛楽」。
ファン的には嬉しい事ですが、
ルポを見ると、利用率は思わしくないみたいですね。。。

通過列車を見送る枚方市駅の乗客が、
「なんだ、止まらないのか・・・」みたいな、
何か言いたげな表情ですね。。。(^^;)
by あおたけ (2012-04-02 17:00) 

サットン

うたにさん

ホント、ノンストップの名に恥じない走りを見せて欲しいですよね。
定期のスジの間に捩じ込んでいるので前には各停、後からは特急とニッチモサッチもいかない状態のようです。
by サットン (2012-04-02 23:37) 

サットン

あおたけさん

スルドイ!特急停車駅を通過するときはホームの乗客の視線がビシビシ飛んで来ます。ノロノロと通過するもんですから「なんや、停まらへんのか・・・」とセリフも聞こえてきそうです。ガラガラで走らせるんなら停めろよとも。
ノンストップ特急って聞こえは良いんですけどね。やはり質が伴わないと支持は受けられないですね。

by サットン (2012-04-02 23:48) 

匿名

以前投稿の匿名です!
特急洛楽のパンフレットを見る限り、定期特急淀屋橋~出町柳の所要時間が、55分と謳っていますね。実際には、56以上かかってますしね!洛楽は、無理やりねじ込んでいるので、次回改正ではキチンと直さないと、ダメでしょうね!
京阪のダイヤがおかしくなったのも、中之島線の原因もありますが、会社の経営陣が若年層化しているのもありますね! しっかりした経営陣がいなくなったがあります!
by 匿名 (2012-04-18 17:31) 

サットン

匿名さん

減量ダイヤ以降定期の特急も走りっぷりがすっかり鈍くなってしまいましたね。本数減らした分速く走れそうなもんですが。そのダイヤに割り込んで走るノンストップは本当に窮屈そうでした。正直なところこのままでは利用者は伸びないかなと。
中之島線は中途半端に優等列車を設定せず当面は各駅停車だけでいいと思うんですが。
by サットン (2012-04-19 11:02) 

匿名

今回の定期特急の鈍足化、洛楽の無理な運行、今後の課題となるでしょうね。中之島線は、無理してまで直通準急を走らす必要はないでしょうね。 中之島線は各駅停車で充分です。 ダイヤが遅延するからと言って、特急を1運用安易に増やした結果が特急の鈍足化に繋がっています。
by 匿名 (2012-04-19 18:52) 

サットン

匿名さん

中之島線にこだわるあまりダイヤ編成に苦労しているようにうかがえますね。利用者にとってもわかり辛いです。中之島線は支線と割り切るべきかと。
洛楽も次のダイヤ改正でテコ入れしないと。ニュース性はどんどん劣化していきますし。
by サットン (2012-04-22 13:38) 

匿名

8000系特急先頭車に、ノンストップ京橋~七条の表示板が、左側のバイザーのようなものが、取付して有りました。 ワンマン運転表示の板みたいな奴です。
by 匿名 (2012-04-26 06:31) 

サットン

匿名さん

ノンストップ標識、本文の写真に写っているようものですね。
できれば種別表示も「洛楽」を用意してほしいものです。
by サットン (2012-04-26 11:24) 

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