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乗りつぶし 北近畿タンゴ鉄道天橋立ー西舞鶴編 [鉄道の旅]

オバチャン絶賛、観光列車は行く

さて、3回に亘ってお伝えして来ました北近畿タンゴ鉄道乗りつぶしもいよいよラストコースであります。最後に残った宮津線宮津ー西舞鶴間をつぶしにかかります。

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▲今回のアンカーは・・・・

アンカーを務めるのは天橋立15:10発の「タンゴ浪漫2号」。普通列車ですが、いわゆる観光列車として運転するため愛称が付けられています。乗り場に向かうと、そこにいたのはな・な・なんと、KTR001でした! また、オマエか! 今回乗車したKTRの列車4本のうち3本がKTR001になってしまったわけです。しかも同じ編成。1本目で遭遇したときの喜びはどこへやら・・・・。後ほどKTRのHPで確認したところ、「タンゴ悠々」は一般型のKTR700・800、「タンゴ浪漫」はタンゴディスカバリーことKTR8000との説明がありましたので臨時の運用なのでしょうか。

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▲ゴールドの外装にプラグドア・・・バブリーな趣き

ホームでは鉄道好きらしきガキども、いや少年たちの10名ほどのグループが走り回っております。彼らはもちろん先頭増号車に乗り込んだので私は一歩退いて2号車に陣取ります。こちらは先客2・3名と静かなもんです。と、そこへ「ここ、ここ。自由席やてえ」とけたたましい一行登場!オバチャン軍団登場であります。「ほんまに自由席?」、「自由席でこんなエエ電車乗れてラッキーやわあ!」とますますテンション上がっております。活気に乏しいKTRのこと、景気付けには多少のノイズは我慢しましょう。

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▲天橋立らしき風景を見ながら

発車するとすぐ「この列車は観光列車である」との説明とともに「左手正面に天橋立が見えている」との放送が入ります。オバチャンたちは「観光列車やてえ、良かったわあ!」と感激しておりますが、天橋立もこの角度から見るとなにがなんやら・・・・。
KTRきっての風光明媚な区間を走る天橋立ー西舞鶴間、この後、奈具海岸、由良海岸、由良川鉄橋で観光停車、徐行が行われます。

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▲今日の4本目

突然ですがSchweppesです。今日4本目のボトルで天橋立駅の売店で買いました。Schweppesなんて懐かしい銘柄ですが、最近返り咲いたようですね。甘さ抑え目のオレンジ味、なかなか爽快な味わいでした。
と、そこへこんな放送が・・・「冷房は真ん中1号車がよく効いております。1号車にご乗車下さい」。「たんごリレー」で乗った増号車がやけに暑く感じたのは気のせいではなかったようです。それにしても特急車両まで冷房不調とは!メンテの問題か、想定外の猛暑のせいかわかりませんが、ちょっと酷い。窓が開かないこの車両で冷房が故障したらなんて考えるだけでもゾッとします。

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▲栗田駅

観光区間の入口ともいえる栗田に到着。名所案内にある関西電力宮津エネルギー研究所の正体は関電宮津火力発電所。数年前から運転休止中とのことですが、関電は運転再開のつもりはないとのこと。原発の再開にはあんなに熱心なのにね。
ここから私の近くに高校生が乗って来ました。一目見て府立K高校とわかる制服姿。手に持っているのはなんと「緑のたぬき」! 出汁の香りを激しく振りまきながらガツガツ食べ始めるではありませんか。まあ、かつては丼の持ち込み料金を設定していた駅そば屋もあり、一概には咎められないかも知れませんが・・・・。

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▲奈具海岸 透明度抜群!

オバチャンの嬌声と緑のたぬきの香りに包まれて、いよいよ観光列車はクライマックスである奈具海岸にさしかかります。車窓案内の放送に煽られるようにシャッターを切りますが、例によって碌なカットはありません。とはいえ日本海のきれいなこと! 海底の様子まで手に取るようです。
でも、冬場に来るとこの風景も一変するんでしょうね。是非時季を違えて訪れたい路線です。

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▲つづいて由良海岸

次なるスポット由良海岸では物語「山椒大夫」伝承の地であるとの放送が。「子供の頃、山椒大夫読んだけど怖かったわあ」とはオバチャンの感想。子供の頃って何百年前でしょう?
由良海岸には中学生の頃、家族でキャンプに来たことがあります。確かテントの頭上を宮津線のDCが通過するような場所でしたが、車窓から見る限りそれらしき場所は確認できず。それこそ何百年前のことやらわかりませんからねえ。

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▲そして由良川鉄橋

車窓の最後を飾るのはKTRのシンボルともいうべき由良川鉄橋。「全長551m、水面からの高さ6m」と案内が入るとともに徐行がかかります。すかさずオバチャンが「餘部鉄橋やて!」。人の話はキチンと聞きましょう。
それにしてもこの写真では海やら川やらわかりませんね。我ながらザンネンな腕前であります。

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▲かくしてKTR完乗

15:55、西舞鶴到着。
これにてKTRの宮福線、宮津線計114km完乗であります。30名ほどの乗客とともにホームに降ります。ここの駅舎がまた貧相。豊岡駅と同仕様のプレハブがホームの上に乗っかっております。JRの駅舎が超モダンなだけに一層みすぼらしく感じます。まあ、その分列車に簡単にアクセスできるメリットはありますが。


◆お帰りは日交高速バスで

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▲西舞鶴駅前の景

その超モダンなJR西舞鶴駅舎がこちら。ハーフミラー張りの壁面が青空に溶け込みそう。駅前を彩るのは京都交通バスであります。中央の小型車は「赤レンガの町舞鶴」PRバスですが、この色から赤レンガを連想するのは難しいかも。
ちなみに灯篭のようなものは田辺城(舞鶴城)の物見櫓だそうです。

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▲大阪まで一気に高速バスで

私が駅前をうろうろしている理由はこれ。大阪までの復路を高速バスで楽して帰ろうってわけです。舞鶴地区と京阪神の間には京都交通とその親会社日本交通が片道十数便を設定しております。ここでいう京都交通は往路京都ー亀岡間でお世話になった京阪京都交通とは別会社であります。
今回私が乗車する16:48発、大阪梅田行は日交の受け持ち便。日交といえば長距離路線バスの老舗中の老舗ですが、利用するのは今回が初めて。今朝ほど福知山駅前の京都交通案内所で予約、発券を済ませております。

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▲三菱エアロなんとかと乗車券

東舞鶴始発のこの便、市街地が渋滞していたのか早速3分ほど遅れて到着します。お馴染みのデザインのバスに乗り込むと車内は余裕の3列シート。2時間少々の路線にしては贅沢な装備であります。そして私が指定された席は「1番」。そう、最前列であります。実は発券を受ける際「一番前しか空いてないですけどいいですか?」と念を押されておりました。もちろん「いいです、いいです!大歓迎♪」。運転席後のかぶり付き一人掛けシートは快適、快適。

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▲舞鶴若狭道、中国道で大阪へ

満席となって西舞鶴駅前を出発、舞鶴西インターから舞鶴若狭自動車道に入り、所々対面通行区間が現れる中、早速「中国道宝塚西TN8キロ渋滞」のサインが。毎度のことですし、8キロで済むならラッキーと思っておきましょう。
バスは京都府から兵庫県に入ります。舞鶴から大阪へ向かうのに兵庫を経由するというのは鉄道の路線図を頭に描いていると意外なルートです。
予告どおりの渋滞にはまり、降車予定の千里桃山台バス停に着いたのは定刻を15分オーバーした18:45。ここで3分の1の乗客が下車。私もここで北急に乗り換えるとラッシュの梅田の混雑をパスすることができます。便利、便利。昨夏、18切符で京都ー東舞鶴を往復したことを思うと格段に快適でした。ちなみに運賃は2060円也。


長年の懸案だった北近畿タンゴ鉄道をようやく攻略できました。長らく放置していたのは一つにはイマイチ魅力を感じられなかったっていうのもあったんですが、実際はなんとも魅力的な路線でした。37度を超える猛暑日、体調も万全とはいえないコンディション。おまけに冷房故障、繰り返し遭遇するKTR001など決して好条件の旅ではありませんでしたが、最後に残ったのは「いい旅だった」という印象です。丹後の素朴な風景に気持ちが和んだようです。次回は是非厳冬期に訪れてみたいものです。きっと全く違った表情を見せてくれることと思います。


☆ローカル路線バス乗り継ぎの旅 第12弾放送決定!

バス旅ファン待望の第12弾が、9月1日(土) 19:00~ 全国の(?)テレビ東京系で放送されます。
注目のコースは「松阪~松本」になります。名古屋市内をどのルートで抜けるのか。愛知、岐阜、長野の県境が入り組んだ地域をどうクリアするのか注目したいと思います。
お見逃しないように!


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コメント 14

まるたろう

念願のKTR攻略、おめでとうございます。
そして、改めてお疲れ様でした。

ところで、ラストはKTR8000ではなかったんですか。
自分もてっきり、それだと思っていましたが。

それにしても、オバチャンたちの言動、突っ込みどころ満載です(笑)。
by まるたろう (2012-08-29 21:02) 

ファジー

緻密なガイドありがとうございます。
丹後由良で造り酒屋を見学して、小生たちも帰りは東舞鶴からバス路線を利用しようと企てているのです。でも記事を見ると利用率高そうですね。ダメであれば福知山経由の鉄路で帰阪するまでと決めてはいるのですが・・・しんどそう。
by ファジー (2012-08-30 00:16) 

UZ

暑い中お疲れ様でした。
KTRの宮福線は風光明媚な場所を通っているだけに、利用された車両の整備不良や案内表示のメンテ不良は残念でした。

並行道路の整備もあるのでしょうが、手をかければ…と思います。
by UZ (2012-08-31 07:46) 

サットン

まるたろうさん

まるたろうさんの後押しもあって、やっと出かけて来ました。暑かったけど楽しかった!
KTR001ばかりの車両との巡り合せは少し残念でした。JR乗り入れ運用から外れた001、力を持て余してるんでしょうかね。せっかく気合の入った車両だけにもったいない気がします。
このオバチャンたちについてはもっともっと突っ込みどころがあったんですが、まあ、私の心の中に留めておきましょう。
by サットン (2012-08-31 10:20) 

サットン

ファジーさん

果たしてお役に立ちましたかどうか・・・。毎度のことながらどうでもいいことをダラダラ書いてしまいました。
高速バス、当初は予約するつもりもなかったんですが、たまたま福知山駅前で京都交通の窓口を見かけ発券して貰ったところ最後の1席でした。やはり乗り継ぎ不要というのは大きな魅力ですね。
楽しいご旅行になりますようお祈りしております。
by サットン (2012-08-31 10:29) 

サットン

UZさん

とにかく37.5度という猛暑日だっただけにキツかったです。でも、楽しかったですけどね。
今回、宮津線の中でも一番の車窓を誇る区間をハイデッカーの車内から楽しんだわけですが、窓を開放して潮風を感じながら走るっていうのも良いかもしれないなと思いました。
KTRは集客の切り札として水戸岡デザイン車を導入する計画を進めているようです。沿線に観光地が点在する路線だけに活性化すると良いですね。

by サットン (2012-08-31 10:49) 

Kyo-to

こんばんは。
KTR制覇の旅、楽しく、また懐かしく拝見しました。
KTRは僕もまだ夏にしか訪問したことないんですけど、
関西屈指の灼熱スポット・豊岡を擁するKTRの夏は
やっぱちょっとデンジャラスですよね(笑)。
クーラー故障アクシデントもポジティブに捉えるサットンさんに、
デンシャ旅遍歴の長さと達人ぶりを感じました。
…ってか、KTR700がハメ殺し窓じゃなかったのが不幸中の幸いですね(笑)。

西舞鶴から高速バス、っていうのは目からウロコでした!
そして「ローカル路線バス~第12弾」、もう今から待ち切れません!!wktk
by Kyo-to (2012-09-01 03:40) 

サットン

Kyo-toさん

ご覧いただきありがとうございます。実は私もKyo-toさんのKTR過去記事を拝見させていただきました。
このところ毎日のように近畿の最高気温争いを演じている豊岡、舞鶴を地盤にしているKTRにとって冷房故障は致命的ですね。窓がハメ殺し・・・・地獄でしょう! まあ、私が鉄道少年だった頃は非冷房なんて当たり前でしたので懐かしいローカル線の旅情を味わえました。暴れるカーテンには参りましたが。
やっぱり乗り換え不要の高速バスは楽ですわ!乗り換えに便利なバス停もちゃんと押さえていますし。
さあ、今夜はバス旅12段ですね!体調も万全に整えて見なければ♪
by サットン (2012-09-01 11:14) 

うたに

大阪のオバチャンの騒がしさが手に取るように・・・(^^;;
実に魅力的な路線ですね~!
冷房故障は家族旅行では御免ですが、一人で行く乗り鉄旅だったら許せるかな。。
ローカル路線バス乗り継ぎ旅、今夜なんですね!
by うたに (2012-09-01 11:37) 

サットン

うたにさん

オバチャンたち、3・4人で10人分は喋ってましたね。言ってることは間違ってるし・・・・。でも、KTRにとっては良い景気付けになったかも。
KTR、車窓は大部分が山の中で絶景と呼べる場所は多くはありません。でも、どこか懐かしさを感じる風景に気持ちが和みました。次回は冬の車窓を楽しみたいなあと思っていますが、実現するかどうか。
バス旅、間もなく放送です♪

by サットン (2012-09-01 18:33) 

undo

KTR001、大阪まで乗り入れていた当時、三田まで乗って帰ったことあります。同じ特急なのにディーゼルで決して乗り心地も良くない。
我が家ではあの時間早く帰りたくてももう15分待って快速で帰ってました。今となってはいい思い出ですが・・・。

宝塚西TNの渋滞、毎度のことですが何とかしてほしいですよね。あれから逃げようと西宮北で降りても並走する176号も宝塚まで数珠繋ぎ。簡単には帰らせてくれませんね。
by undo (2012-09-03 00:06) 

サットン

undoさん

KTR001、使い道に困ってるって印象でした。3両編成でおまけにエンジン2台、燃費も悪そうだし。メンテも悪く読書灯のスイッチの半分は壊れてました。まあ、オバチャンたちが喜んでくれたのが救いですね。
中国道の渋滞は起こるべくして起こってるのかなと。知らない間にいろんな高速と繋がって・・・・。開通した頃なんて播但連絡道ぐらいしかなかったのに。
by サットン (2012-09-03 11:08) 

あおたけ

KTR完乗、おめでとうございます。
「またオマエかっ!」って感じで何度も遭遇したKTR001、
でも、乗車券だけで特急並みの列車に乗れたのは
良かったのではないでしょうか。
冷房が壊れたKTR700に何度も乗ることにならずに良かったですね(笑)。

経営がかなり苦しいと聞いているKTRですが、
なんとか頑張って欲しいものですね。


by あおたけ (2012-09-04 17:15) 

サットン

あおたけさん

KTR、やっと片付けました!久々の100km超の大物です。
本当に「またもオマエか・・・」ですわ。1回目のありがたさは何処へやら、倦怠期の夫婦状態でした。まあ、非冷房車とどっちが良いか訊かれると、ちょっと考えますけどね。
KTRの筆頭株主である京都府は水戸岡デザインの車両を導入してテコ入れを図るそうです。その頃また出かけたいですね。
by サットン (2012-09-04 19:23) 

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