梅田阪急シャンデリアテーブルでランチ [タウンウオッチ]
懐かしの旧梅田駅ドームが復活
昨秋の阪急百貨店うめだ本店リニューアルオープンでお目見えしたレストラン「シャンデリアテーブル」を訪ねてみました。店には失礼ですが、食事よりも店内の装飾が目当てであります。そう!かつて阪急梅田駅のコンコースを飾っていたドーム天井がここに甦ったのであります。
空いている時間帯を狙って平日の14時というアイドルタイムにお邪魔したのですが、予想に反してドームを見上げるメインホール部分の客席は7割方埋まっています。席数350という大型レストランだけにこの時間帯なら店内の写真も撮りやすかろうという期待はもろくも消え去り、専ら天井部分の装飾を収めるに止まりました。
◆私鉄王国関西の栄華を今に伝える
▲シャンデリアと獅子のモザイク画
グリーターさんに先導されてフォアイエからメインホールに入ると、そこには正しくあのドームが! 1929年、旧阪急梅田駅のコンコースに設けられ、梅田駅移転後も2005年まで梅田阪急村のシンボルゾーンとして多くの人々から親しまれて来た壮麗なドームがシャンデリア、モザイク壁画とともにそっくり移設されたのであります。
それにしても、これだけのものをいったい何処にどのように保管していたのでしょう。
▲モザイク画 龍と天馬
これほどの装飾を駅のコンコースに施していたとは、さすがに私鉄王国関西の盟主として君臨してきた阪急です。その力の大きさを誇示するに十分な迫力を感じます。関西のターミナル文化の象徴ということもできるでしょう。
時を同じくして復原された東京駅丸の内駅舎ほど大規模ではありませんが、東京駅は国威発揚を賭けて国家によって建設されたもの。一方こちらは一民間企業の手によるものです。かつて“大大阪”を自負していた大阪の民力の高さを偲ばせます。
▲淡路牛コラーゲンカレーライスランチ ¥1600
そのドームを仰ぎ見ながら食したのは毎度のことながらカレーであります。3種のココット(サラダ、ニンジン、シャンピニオン)とコーンスープ付き。それほど辛さは感じませんが、即効で額に汗が滲みます。溶けそうになるまで煮込まれた淡路牛が印象的でした。
この店はかつての大食堂の位置付けかと思っていましたが、実際は全く異なります。価格的にはホテルのコーヒーハウス並み。メニューもランチで11種と、和洋中から多彩に選べた大食堂とは全く違います。もちろん百貨店直営ではなく専門業者が手掛けています。敷居の高さはドームの拝観料ってことでしょうか。まあ、終日に亘ってカフェ利用可能ではありますが。
かつては梅田を行き交う多くの人々が目にしていたドームをこの空間に閉じ込めてしまったのは些か残念です。
詳しくは シャンデリアテーブルWebサイト をご覧下さい。
▲旧うめだ本店の基礎杭
13階の一角には旧店舗を取り壊す際に発掘された基礎杭がモニュメントとして飾られています。松材を使った杭は2700本が使用されたとのこと。元々「埋め田」と呼ばれた梅田界隈は地盤が緩く、国鉄の高架化、地下鉄の建設なども難工事だったそうです。
◆まだまだ変わる梅田の風景
JR大阪駅、阪急本店の改築落成をもって一段落したかに見える梅田地区の再開発ですが、まだまだ続きます。
▲梅田阪急ビル スカイロビー
そんな梅田の姿を一望できる新しいスポットがここ。阪急本店も入居する梅田阪急ビルのオフィスタワー部分(41階建)15階にあるスカイロビーです。東~南~西面がガラス張りになっており大阪市中心部が一望できます。眼下には改築が決まった阪神百貨店と新阪急ビルが。百貨店13階とエスカレータで直結されていて、もちろんフリースペースです。残念ながらトレインビューではありません。
▲街びらきを控えたグランフロント大阪
トレインビューなら阪急本店屋上から。大阪駅に出入りするJRの列車を見下ろせます。
そして、駅北側では梅田貨物駅の再開発事業であるグランフロント大阪の整備が4月26日のオープンを控えて仕上げの段階を迎えています。続いてヨドバシ梅田北側には高さ150mの超高層ビルの建設が決まっています。元ホテル屋としては老朽化した新阪急ホテルの動向が気になるところであります。
その影で梅田貨物駅が明日3月15日をもって廃止されます。
▲インターコンチネンタルホテル大阪
そのグランフロント大阪、タワーCの高層階には世界にネットワークを展開するインターコンチネンタルホテルが272室の規模で出店。8月 6月5日のオープンを予定しています。壁面には既にロゴが取り付けられています。至近距離にあるウエスティン大阪との激突が見ものであります。
▲梅田駅に並ぶ神戸線の面々
最後に阪急梅田駅の様子を。神戸線側からホームを一望できるカフェ・プレンティで一休み。めきめき存在感を増す9000系と嵐山花灯路のPRディスプレイ。
阪急本店のグランドオープン以降、梅田駅のみならずJR大阪駅の利用者も増えているとのこと。ターミナル百貨店の本領発揮でありますね。
昨秋の阪急百貨店うめだ本店リニューアルオープンでお目見えしたレストラン「シャンデリアテーブル」を訪ねてみました。店には失礼ですが、食事よりも店内の装飾が目当てであります。そう!かつて阪急梅田駅のコンコースを飾っていたドーム天井がここに甦ったのであります。
空いている時間帯を狙って平日の14時というアイドルタイムにお邪魔したのですが、予想に反してドームを見上げるメインホール部分の客席は7割方埋まっています。席数350という大型レストランだけにこの時間帯なら店内の写真も撮りやすかろうという期待はもろくも消え去り、専ら天井部分の装飾を収めるに止まりました。
◆私鉄王国関西の栄華を今に伝える
▲シャンデリアと獅子のモザイク画
グリーターさんに先導されてフォアイエからメインホールに入ると、そこには正しくあのドームが! 1929年、旧阪急梅田駅のコンコースに設けられ、梅田駅移転後も2005年まで梅田阪急村のシンボルゾーンとして多くの人々から親しまれて来た壮麗なドームがシャンデリア、モザイク壁画とともにそっくり移設されたのであります。
それにしても、これだけのものをいったい何処にどのように保管していたのでしょう。
▲モザイク画 龍と天馬
これほどの装飾を駅のコンコースに施していたとは、さすがに私鉄王国関西の盟主として君臨してきた阪急です。その力の大きさを誇示するに十分な迫力を感じます。関西のターミナル文化の象徴ということもできるでしょう。
時を同じくして復原された東京駅丸の内駅舎ほど大規模ではありませんが、東京駅は国威発揚を賭けて国家によって建設されたもの。一方こちらは一民間企業の手によるものです。かつて“大大阪”を自負していた大阪の民力の高さを偲ばせます。
▲淡路牛コラーゲンカレーライスランチ ¥1600
そのドームを仰ぎ見ながら食したのは毎度のことながらカレーであります。3種のココット(サラダ、ニンジン、シャンピニオン)とコーンスープ付き。それほど辛さは感じませんが、即効で額に汗が滲みます。溶けそうになるまで煮込まれた淡路牛が印象的でした。
この店はかつての大食堂の位置付けかと思っていましたが、実際は全く異なります。価格的にはホテルのコーヒーハウス並み。メニューもランチで11種と、和洋中から多彩に選べた大食堂とは全く違います。もちろん百貨店直営ではなく専門業者が手掛けています。敷居の高さはドームの拝観料ってことでしょうか。まあ、終日に亘ってカフェ利用可能ではありますが。
かつては梅田を行き交う多くの人々が目にしていたドームをこの空間に閉じ込めてしまったのは些か残念です。
詳しくは シャンデリアテーブルWebサイト をご覧下さい。
▲旧うめだ本店の基礎杭
13階の一角には旧店舗を取り壊す際に発掘された基礎杭がモニュメントとして飾られています。松材を使った杭は2700本が使用されたとのこと。元々「埋め田」と呼ばれた梅田界隈は地盤が緩く、国鉄の高架化、地下鉄の建設なども難工事だったそうです。
◆まだまだ変わる梅田の風景
JR大阪駅、阪急本店の改築落成をもって一段落したかに見える梅田地区の再開発ですが、まだまだ続きます。
▲梅田阪急ビル スカイロビー
そんな梅田の姿を一望できる新しいスポットがここ。阪急本店も入居する梅田阪急ビルのオフィスタワー部分(41階建)15階にあるスカイロビーです。東~南~西面がガラス張りになっており大阪市中心部が一望できます。眼下には改築が決まった阪神百貨店と新阪急ビルが。百貨店13階とエスカレータで直結されていて、もちろんフリースペースです。残念ながらトレインビューではありません。
▲街びらきを控えたグランフロント大阪
トレインビューなら阪急本店屋上から。大阪駅に出入りするJRの列車を見下ろせます。
そして、駅北側では梅田貨物駅の再開発事業であるグランフロント大阪の整備が4月26日のオープンを控えて仕上げの段階を迎えています。続いてヨドバシ梅田北側には高さ150mの超高層ビルの建設が決まっています。元ホテル屋としては老朽化した新阪急ホテルの動向が気になるところであります。
その影で梅田貨物駅が明日3月15日をもって廃止されます。
▲インターコンチネンタルホテル大阪
そのグランフロント大阪、タワーCの高層階には世界にネットワークを展開するインターコンチネンタルホテルが272室の規模で出店。
▲梅田駅に並ぶ神戸線の面々
最後に阪急梅田駅の様子を。神戸線側からホームを一望できるカフェ・プレンティで一休み。めきめき存在感を増す9000系と嵐山花灯路のPRディスプレイ。
阪急本店のグランドオープン以降、梅田駅のみならずJR大阪駅の利用者も増えているとのこと。ターミナル百貨店の本領発揮でありますね。
シャンデリアや壁画、見事ですね。
それにしても、カレーライスが1,600円とは、びっくりです。
やはり、拝観料込みなんでしょうか。
by まるたろう (2013-03-14 22:13)
まるたろうさん
これが駅の一部だったなんて信じられないですね。現代の駅では考えられません。
このレストラン、もう少し敷居を下げてくれればと思います。昔の大食堂が懐かしいですわ。
by サットン (2013-03-15 18:27)
梅田は埋め田だったのですね。
松の杭は東京駅でも使われていましたが、ずいぶん耐久性があるのですね。確かアムステルダム中央駅でも使われていたんだと思います。
インターコンチネンタルホテルが関西にできるのは期待しています。
by やまびこ3 (2013-03-16 22:06)
ついに復活した阪急梅田の旧コンコース。しかし、カレーの値段が・・・。
まるたろうさんのおっしゃるように、拝観料込なのでしょうね(笑)。
by のり (2013-03-16 22:29)
やまびこ3さん
泥沼状の田んぼを埋め立てたので大阪駅の構内は不同沈下に見舞われてあちこちに段差ができていました。改良工事でフラットになりましたが。
松の杭、東海道線の東京駅付近の高架にも大量に使われているようですが、どの位耐用年数があるんでしょうね。
インタ-コンチネンタル、関西初進出とあって注目しています。ANAの冠は付かないようです。
by サットン (2013-03-17 10:35)
のりさん
このドームが復活したのは文句なしに嬉しいんですが、もう少し別の場所はなかったのかなと思いますね。昔の阪急ならこんな囲い込みはしなかったんじゃないでしょうか。
小林一三はどう見ているでしょうね。
by サットン (2013-03-17 10:44)
かまぼこ形の白い天井は、なんだかヨーロッパの下町にありがちな、ワイン倉庫だった地下室を利用したレストランみたいでおしゃれですねぇ。
線路の終端に飾られた灯籠も改装と関連があるのかと思いましたが、よくみたら京都で行われるイベントの案内なんですね。
期間限定なのが残念。
>淡路牛コラーゲンカレーライスランチ
名前から想像するに、ふるふるの牛すじが入ったカレーかなあ…
わたしはカレーの中でも牛すじ入りのカレーが大好物なんです。
by nozzy (2013-03-18 13:29)
nozzyさん
このような天井の様式は建築学ではドームじゃなく、ヨーロッパでよく見られるヴォールトっていうのかも知れませんね。こんなコンコースに迎えられて列車に乗るとテンションも上がったのではないでしょうか。
阪急梅田駅のディスプレイは季節に合わせて次々に変わり、利用者の目を楽しませてくれます。
コラーゲンカレー・・・スジかどうかは不明ですが、トロトロの肉片が3切れほど。コスパを訊かれると、う~ん・・・・。
by サットン (2013-03-18 18:35)
小学生の時に阪急のドームをみて感激したのを覚えてます。何とも言えない贅沢な空間を覚えてます。ここを商売のネタにするのはさすがは阪急ですね。場所代を考えるとまぁ妥当な金額かと思います。チト高いけど。童心に戻って大阪出張の時に行きます。最近、大人になるというのは子供の時の時間を取り戻すのかと思う時があります。レポートありがとさん。
by 硬券屋 (2013-03-19 06:20)
硬券屋さん
このドームの下を通ったとき、子供心にも「阪急って凄い!」って思ったもんですよね。振り返ると、こうしてブランドイメージは形成されるんだなあと思い知らされます。果たして今の阪急にそれだけの力があるのかどうか・・・。
このドームを囲い込んでしまったことにその答えがあるように感じます。
かつての大食堂に相当する手軽な食事場所がないのが気になりますね。テナント各店は賃貸料を反映してか何れも高単価路線で買い物ついでに食事っていう人は店外に流れるんではといらぬ心配をしてしまいます。
by サットン (2013-03-19 11:25)