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追想 トワイライトエクスプレスの旅 1990 [鉄道の旅]

夢の列車トワイライトエクスプレス

大阪駅の発車標に灯る「札幌」の文字、世紀の大事業青函トンネルの存在を遥か1000km以上離れた大阪でも実感できる一シーンです。その札幌へと導いてくれるのが特急「トワイライトエクスプレス」。津軽海峡を越え大阪―札幌間1500km近くをおよそ22時間かけて結ぶ正に夢の列車です。
今日は、この夢の列車に乗ったときの思い出話にお付き合いいただければと思います。

時は1990年1月12日。トワイライトが臨時ながら一般の列車として寝台券をみどりの窓口で購入できるようになったのが1989年の12月ですから正に運転開始当初に乗ったわけです。
この夢の列車に是非乗りたい!というN君(←鉄分濃い目の一般人)と乗車を画策、1ヶ月前に手分けして寝台券入手に挑みます。当時東京在勤だった私は東京駅八重洲口のみどりの窓口へ。入手できたのはBコンパート。一方、職場出入りの旅行代理店を巻き込んだN君は首尾よくB個室ツインをゲット、もちろんツインを生かします。
というわけで、1月11日、仕事をなんとか片付け夜遅い新幹線で一旦大阪の実家に戻り翌朝大阪駅から出発と相成ったのであります。

ここからはその時の紙焼写真をお目にかけながら追想に耽りたいと思います。私の姿も無修正で晒しております。25年も前のことなので今の姿は想像もできないかと。お目汚しですが、ご辛抱下さい。

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夢の列車との初対面
このエクステリアデザインには正直言って面喰いました。鉄道雑誌上で見たときには軍用列車かと思ったもんです。
大阪駅は10番線からの発車と変化が無いようにみえますが、今の10番線とは異なります。大改造工事でこの付近の姿はすっかり変わっております。
それにしても人影が少ないですね。

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遥かな旅立ちを前に緊張と期待が入り交じったワンカット。
国鉄様式の駅名標が懐かしいですね。JR発足後3年目のことです。
方向幕の「札幌」の文字に気持も高ぶります。
手にはカフェイン中毒者の必需品、缶コーヒーを持っています。

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大阪駅のホームにも「札幌」の文字!
この表示に鉄道ファンでなくても北への旅情を掻き立てられた人は決して少なくないと思います。
この頃のJRグループにはまだまだ連帯意識が残っていたんですね。
LEDの発車標も初期のもの。「特急 トワイライト 12:00 札幌」と情報量も少ないです。列車名も短縮しての表示。
大阪発車時刻は12:00でした。

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サロンカー「Salon du Nord」での寛ぎのひと時
就寝時と夕食時以外はほとんどここに居たと思います。せっかくのツインですが、個室は悲しいかな反対側の景色が見えません。その点、サロンカーは特大の窓越しに沿線のパノラマを存分に楽しめます。残念だったのはビデオモニターから大音量で流れて来る音声です。なにやら子供向けのコンテンツでガキども子供たちが面白がってボリュームを上げていたのでした。この列車のコンセプトには合わない装備だなあ、と思ったもんです。
インテリアは2001年頃のリニューアルで木目調のシックなデザインに変更されています。

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夕食は特製御弁当
バブル絶頂期とはいえ、さすがに食堂車でのディナーには手が出ませんでした。大阪発車直後、車内放送で夕食のお弁当の注文を受け付けに係員が車内を回る旨案内がありました。確か1500円だったかと。中身は、カニの甲羅に入ったグラタン以外は印象に残っていません。ただ、注文の受付係は一度しか回って来ず、このチャンスを逃すと悲惨な夕食難民となってしまいます。停車時間の長い駅では食料を求めてホームを走り回る難民たちの姿が見られました。この供食体制も後に改善されたのではないかと思います。

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B個室ツイン
真っ白な車窓からお分かりのとおり翌朝北海道上陸後の一コマです。2段ベッドが設えられただけのシンプルな室内ですが、広さは十分でした。下段寝台はソファ使用時、寝台使用時ともに快適だったように思います。

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食堂車「Diner Pleiades」の朝食予約券
ディナーは無理でも朝食は予算的にも射程距離内ということで前夜に予約をしておきました。洋定食はジュース、ハムエッグ、サラダ、パン、コーヒー。2000円だったかな。雪景色を楽しみながらの朝食は格別でした。これが結果的には私にとって唯一の食堂車での朝食体験となりました。
食堂車は前夜、ディナー終了後のパブタイムにも利用しましたが、アルコールが入ったためか詳しい記憶は残っていません。

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札幌到着前に通路で。
夢の列車ではありますが、内装はアルミ素材剥き出しの建材が目立ちプレハブ然としています。これもリニューアルでかなり見映えが良くなったようです。

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北の都札幌に到着。
雪にもめげず定刻9:02(だったと思う)、高架化成った札幌駅に到着です。学生時代=地平駅時代には何度も訪れた札幌駅の変わり様に驚きました。

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Salon du Nord とともに。
すっかり馴染んだSalon du Nord とも、トワイライトエクスプレスとも名残を惜しみつつお別れです。

20数時間もの長丁場を一時も飽きさせることなく大阪から札幌へと豊かな旅情を惜しみなく提供してくれたトワイライトエクスプレス。その名は、私の記憶にも、日本の鉄道史にも永く刻まれることと信じて止みません。


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suzuran6

金沢出張時に金沢駅で見た「札幌行」の文字、飛び乗りたくなったことを覚えています。
そろそろ、各IRさん、分割の際に国が適当に(収支なども考えず。儲からない所には補助金を出す。)分割してしまったのですから・・・鉄道を残すためには連帯感・一体感が必要であることに目覚めてくれませんかね。
by suzuran6 (2015-03-12 12:38) 

hanamura

お昼のニュースを見ました。さみしいです。
転勤で情緒不安定(?)涙ぐんでしまいます。
by hanamura (2015-03-12 12:45) 

Cedar

新幹線ばかりが鉄道じゃない、こういう列車こそ鉄道の最後の切り札なのに・・・JRっていうのはもはや鉄道会社じゃないんですかね。
by Cedar (2015-03-12 13:17) 

やまびこ3

これはいい記録ですねえ。消えてゆくのは分割の弊害といってしまうにはあまりにももったいない列車です。
本当に明後日の改定はいろいろ大事なものを失ってしまうような気がします。今から喪失感を予想してしまって涙が出そうです。
by やまびこ3 (2015-03-12 20:55) 

まるたろう

本当に名実ともに素晴らしい列車でしたね。
自分も、一度は乗りたかったです。
今日の大阪駅のフィーバーぶりは、ニュースで見ましたけど、
最後まで無事に走ってほしいものです。
by まるたろう (2015-03-12 21:06) 

のり

私は、平成5年3月21日に乗車しました。新婚旅行でした。

旅行センターの勧めもあって、パック旅行にしました。スイートは取れなかったものの、その隣の2号室ロイヤルを確保。大阪から南千歳までの旅、満喫しました。もちろん、ダイナープレアデスでの夕食も楽しみました。
まさしく「旅」でした。

あれから22年、JR西日本提供という大阪駅での最終列車の出発シーンを見て涙が止まりません。
この日に合わせて、ブログ記事にしようと考え、乗車記念に残したものを眺めておりましたが、とてもその気になれませんでした。

こうして、私の心はますますJRから離れてしまうのです。
by のり (2015-03-12 22:11) 

UZ

夜のニュースで拝見しました。
見送りの人数が私が行った日曜日よりも多いように感じました。
by UZ (2015-03-12 23:54) 

Kyo-to

おはようございます。
素晴らしいメモリーをお持ちだったんですね!
羨ましい~~。
ブログの印象通り実直そうなサットンさんのお姿も拝見できて
ダブルで楽しい記事でした(笑)。
by Kyo-to (2015-03-13 04:27) 

サットン

suzuran6さん

札幌ご出身のsuzuran6さんのこと、札幌の表示をご覧になって心動かされるというのは痛いほどわかります。単に旅情にかられる私などとは違った衝動なんでしょうね。
内向き指向を年々強めるJRを見ていると国鉄分割で懸念されていた状況が現実になっているなと思われてなりません。
by サットン (2015-03-13 10:33) 

サットン

hanamuraさん

大阪駅に3500人、通過する今庄駅にも100人が見送りに繰り出したそうです。行かなくて良かった・・・・。
転勤はサラリーマンの運命ですね。私も2度経験あります。でも、今回はご家族との距離が近くなったのでは?
by サットン (2015-03-13 10:38) 

サットン

Cedarさん

JR各社は競ってクルーズトレインとやらを開発しているようですが、高額な料金の割には自社エリア内をチマチマと走るだけのようですね。トワイライトが提供してくれたスケールには足許にも及ばないのではと思います。
JRも本州3社と九州は既に数字上は運輸業が副業化しているようですね。
by サットン (2015-03-13 10:46) 

サットン

やまびこ3さん

バブルに浮かれてとはいえよく乗っておいたことだと思っています。できればもう一度乗りたかったんですが。
大阪―札幌を走破するようなスケールの大きな列車はもう望めないんでしょうね。トワイライトの冠を引き継ぐ瑞風も自社管内だけでコジンマリと走るようですし。
今回の新ダイヤは首都圏では北陸新幹線の延長、上野東京ラインの開業と華やかな面があるようですが、こちらは喪失感ばかりです。富山にすら乗り換えなしでは行けなくなるんですから・・・。
by サットン (2015-03-13 10:56) 

サットン

まるたろうさん

トワイライトは、乗ることが目的になった列車としてはパイオニア的存在だと思います。大阪~札幌というスケール感も魅力たっぷりでしたね。
私もテレビで大阪、札幌両駅での出発シーンを見ましたが、現場に行かなくて正解だったと思っています。今日の到着時には報道に触発された子供たちで更にヒートアップするんじゃないかと心配です。
by サットン (2015-03-13 11:05) 

サットン

のりさん

ロイヤルにダイナープレヤデスでのディナーとは正にトワイライトの真髄に触れる旅だったのでしょうね。今後JRの東西で豪華列車が登場するようですが、自社管内だけでの運用ではトワイライトが提供してくれた雄大な旅は決して再現不可能だと思います。
もう、大阪駅に札幌の表示が灯ることもありませんし、札幌駅に大阪の文字が表示されることもありません。喪失感は大きいです。
JR西の社長が「関西での北陸新幹線の関心が低くて困惑している」と語ったそうですが、この人分かってないなあと思います。関西人にとっては今回の金沢延伸なんて逆風以外の何ものでもないですから。
のりさんが、ご自身のトワイライトの旅のブログ化の準備をされていたこと。そして、アップするのを躊躇われていることは承知しておりますが、私としては是非拝見したいと願っております。
by サットン (2015-03-13 11:31) 

サットン

UZさん

大阪駅に3500人、金沢駅に400人、福井駅に200人だそうですね。今日も札幌到着シーンが各局で流れていますので昨日以上の熱狂状態になるのではないかと心配です。
by サットン (2015-03-13 11:41) 

サットン

Kyo-toさん

バブルに浮かれていた頃とはいえ、楽しい旅でした! よくぞ乗っておいたことだと思います。もう、どんなにお金を積んでもこんなにスケールの大きな列車を楽しむことはできないでしょうね。
お目を汚してしまい失礼いたしました。あれから25年、トワイライト同様に私も頭部を中心に老朽化が進んでおります。
by サットン (2015-03-13 11:49) 

京葉帝都

TWE旅のレポート、楽しませていただきました。
島国の日本で、こんな長距離を昼夜走行し、風貌も大陸的なTWEがあった事実は私達の記憶に留まり続けるでしょう。車窓からトワイライト(薄日)が見えたでしょうし、トワイライト=全盛期とも受け取られます。
乗車したことはありませんでしたが、北陸線の各駅で偶然ですがよく遭遇しました。
かつての大阪駅10番線は長距離列車が発車する独特のムードがありました。そこからEF58牽引の客車列車に乗車したことがありました。北海道に入ってからの食堂車の車窓は素敵ですね。私も山線特急「北海」の食堂車からの景色が印象的でした。
あらゆるアメニティーを備えていたのがTWEでした。
EL、DL、客車は晩節は満身創痍だったのでしょうが、引退後どのように使用されるか、ちょっと関心があります。
by 京葉帝都 (2015-03-13 13:40) 

サットン

京葉帝都さん

ずいぶん手抜きの記事となりましたが、お楽しみいただけて幸いです。
そうなんです! トワイライトの最大の魅力はスイートでも食堂車でもなく、大阪~札幌という壮大な運転区間ではなかったかと思っています。登場当時既にブルトレは退潮期を迎え区間短縮、廃止が相次いでいました。そんな中でのトワイライトの登場に「JR、よくやった!」と思ったもんです。大阪と北海道を結ぶ列車なんて青函トンネル開通までは想像もできませんでしたから。
この時、トワイライトが見えたかどうか、残念ながら覚えていません。車窓のクライマックスのはずなのに・・・・・。
確かに当時の大阪駅北側ホームは独特のムードがありましたね。九州方面からの列車が到着し、東北方面への列車が出発するという。それが明日からは金沢が北限とは・・・・。
トワイライトの車両ですが、24系は一部報道ではしばらく臨時列車として使用するとか。車両の老朽化を理由に廃止しながら矛盾しているように思いますが。EF81は福井新聞の伝えるところでは1両が保線用(工臨用?)として残されるとのことです。
by サットン (2015-03-13 14:51) 

のり

終わってしまいました。

脱力感。
表現できないほどの哀しい気持ちでいっぱいです。

家内と、いつの日か年老いたら二人でもう一度乗ろうと話していたのが懐かしいです。

このコメントを打ちながら、目が潤んでおります。

記事の件、まだ気持ちの整理がついていませんので、「いつ」という確約はできませんが、必ずアップさせていただきます。
実は、プロローグはずいぶん前にもう完成していたのです。そして、次に進めようとして準備を始めた時、廃止のニュースが飛び込んできました。
あらためてプロローグを読み返し、想い出があまりにも多すぎて今は記事にできない…、と中止しました。

いつの日にか必ず記事にさせていただきます。


by のり (2015-03-13 15:15) 

サットン

のりさん

私も悲しいです! 記事中では敢えて平常心を装っていますが、地団駄踏みたい気持ちです。なんで無くすんや!って怒鳴り込みたいですわ。
廃止の理由も数々挙げられていますが、何れも解決可能と思われるものばかりですし。結局は面倒臭いんじゃないかって思っています。
乗車記事、気持が落ち着かれてからでもアップして下さい。気長に、楽しみに待っております。

by サットン (2015-03-13 18:32) 

nozzy

25年ですか。
わたしが何度か乗ったのは20年前から15年前ぐらいでしたが、思い出深い列車で名残惜しいです。
学生だったのでB寝台しか乗れませんでしたし、札幌のコンビニや新大阪のキヨスクで弁当を買って夕飯にしたものです。
以前にお話ししたことがありますが、富山駅での大失敗も思い出深いです。
でも前向きに、定年を迎えたら「トワイライトエクスプレス瑞風」に乗って旅をすることを夢見て過ごしたいですねえ。
by nozzy (2015-03-13 23:14) 

サットン

nozzyさん

帰省時の往来に何度か利用されたんですよね。B寝台とはいえ羨ましい限りです! 違った季節にも乗ってみたかったな、と思っています。
富山駅での失敗談・・・確か駅弁を買いに出ている間に置いてけぼりをくって雷鳥で後を追いかけたという一件でしたっけ。雷鳥は一足お先に姿を消し、富山も直江津駅も北陸本線からは消えてしまいましたねえ。変わらないと思っていた数々の鉄道風景が想い出の彼方に消えて行ってしまったようで寂しいです。
トワイライトの冠を引き継ぐ瑞風ですが、JR西の管内を出ることはないようなので、これまでのようなスケールの大きな旅は期待できませんね。だいいち庶民には手の届かない料金設定になるようですし・・・。
by サットン (2015-03-14 18:12) 

enchi

結婚して間もない頃の北海道旅行で往路は日本海で函館まで、復路は札幌からトワイライトでした。老朽化は同じですが先に
に引退されてしまいました。
by enchi (2015-03-15 23:48) 

あおたけ

トワイライトエクスプレスの乗車、
これはとても貴重な体験でしたね〜!
しかも運転開始直後というところが、さすがです!
私は結局一度も乗る機会がなかった、
本当に憧れの列車でした。。。
速達性や利便性だけを追い求めるのではなく、
乗ること自体が楽しみな、ゆとりある旅を演出してくれた
トワイライトのような列車が消えてしまうのは
本当に惜しいです。。。

by あおたけ (2015-03-16 11:23) 

サットン

enchiさん

その頃は、大阪から北へ向かう夜行だけでも「日本海」2本、「つるぎ」、「きたぐに」、そしてトワイライトと選択肢も豊富で北への旅情を誘ってくれていたもんですね。
老朽化したから列車を廃止・・・変な理屈ですね。普通なら老朽化すれば更新するでしょう。正直に維持するのが面倒だから、と説明すべきだと思います。
by サットン (2015-03-16 11:25) 

サットン

あおたけさん

バブル景気の浮かれた気分にも煽られて乗って来ました。でも、思い切ってこのときに乗らなければチャンスが巡って来たかどうか・・・。本当に乗っておいて良かったと思います。それだけに喪失感も強烈ですが。
トワイライトは乗ること自体が目的になる列車としてはパイオニア的存在だと思います。後継になる列車がないのが残念ですね。瑞風は次元が違いますし。

by サットン (2015-03-16 11:35) 

のり

何度もコメント失礼いたします。
おっしゃるとおり「瑞風」は、全く異質の列車ですね。
私は、貧乏人の僻みか(笑)、ななつぼしにもほとんど興味が湧かないのです。
おそらく「目的地(終着駅)がない」からだと思います。
トワイライトエクスプレスは、遠く北の地・札幌へ(大阪へ)向かうために利用するのが目的だったはずです。乗る楽しみはもちろんですが、目的地へ行く…という鉄道本来の要素があったように感じます。
周遊しながら出発地に戻るという、いわゆるクルーズトレインは、どうも馴染めません。
できれば、トワイライトエクスプレスという名と車体色を継承して欲しくなかった…、と思うのは私だけでしょうか。
by のり (2015-03-17 15:05) 

サットン

のりさん、コメントは何度いただいても大歓迎です。

私も激しく同感です! クルーズトレインには反感すら覚えます。市民の足として機能していた夜行列車をあれやあこれやと理屈をつけて廃止に追いやっておきながら、札束を積んでくれるなら夜行でも喜んで走らせますというのは如何なものかと思うんです。
その高額な列車も自社管内だけをこじんまりと回るだけっていうのもなんだかチグハグな話じゃないかと。
JRは民間企業であると同時に国民の財産全国ネットの鉄道網を預かっているという自覚を再度認識してもらいたいもんです。

by サットン (2015-03-17 19:29) 

硬券屋

TWEよりもむしろ貴殿の若かりし頃の写真を見て俺もあの頃はもっと髪の毛あったなぁ。と思い出に浸ってました。この列車は乗った事がないのですが古い良き列車としてウチのガキに寝台急行銀河に乗せてやれて良かったです。

by 硬券屋 (2015-03-17 23:58) 

サットン

硬券屋さん

つまるところ、トワイライトも髪の毛も二度と戻って来ないということですな。
ご子息への英才教育は実を結んでいるのでしょうか。
by サットン (2015-03-18 10:44) 

のり

今日(3月20日)は結婚記念日で、明日(3月21日)は、奇しくもあの「夢列車」で北へ旅立った日です。
毎年、この日に(結婚記念日ではなく(笑)…)過ぎ去りしあの日のことを思い出し、ひとり悦に入っていましたが、今年はその思い出すべきあの列車がもうおられません。やはり、ショックは大きいですね。

楽しかったあの日のことを想い出しながら文章にするのは、もう今しかない…、と思いまして、記事の作成を始めました。
仕事柄、おかげさまで例年この時期は年度末仕事のためかなり多忙で、パソコンを開く余裕など全くないのが現状ですが、幸いにもスマホという新しい武器で、ブログの記事作成だけは比較的容易になりました。
しかし…、時が経ちすぎましたね。
覚えているところと記憶から飛んでしまっているところとの差が激しく、なかなか時系列がつながりません。もう少し早く文章やメモにして残しておくべきでした。年月を痛感しています。
ご期待に沿えるものになるとは、到底思えないのですが、近日中に公開を始めさせていただく予定でいます。
過度な期待をなさらずに(笑)、気長にお待ちください…
by のり (2015-03-20 07:29) 

サットン

のりさん

ご結婚記念日おめでとうございます。
実は私も3月でして式が終わってから運転開始翌日の「のぞみ」に乗っています。「のぞみ」は益々隆盛ですが、300系は早くも消えてしまいました。

年度末の繁忙期のこと、どうぞご無理のないようマイペースで進めていただければと思います。
記録って大切ですよね。私は一時「記録より記憶」なんていう言葉に惑わされ禄に写真もメモも残していない時期があります。この当時もそうで、僅かに記念写真が残っているだけでこの後どういうスケジュールで戻ったのかも定かではありません。自分のオツムのメモリーの能力を過信していた結果の悲劇です(笑)

by サットン (2015-03-20 10:12) 

のり

ここへのコメント、誠に失礼いたします。

サットン様になら、この思いがお分かり頂けるかな…と思い、過去記事にコメントさせていただきました。


今朝の新聞に、トワイライトエクスプレスが、ロネをメインにした編成で、団体専用のクルーズトレインとして5月から運行されると報道されていました。

いま、拙記事を連載しているのがバカバカしく、そして虚しくなってきました。

大阪と北の大地とを結ぶのが「トワイライトエクスプレス」ですよね。
やはり、JRってこの程度の会社だったんですね。

トワイライトの廃止については、おそらく社内でも反対意見が多かったのではないかと想像できます。しかし、そんな意見は抹殺されてしまったのでしょう。

記事は、自分自身の「想い出の整理と確認」として、最後まで続けさせていただきます。
そうでも思わなければ、この文章ってなんだったんだろう…、って情けなくなってくるのです。

ごめんなさい、思い切り毒を吐いてしまいました。
ご勘弁ください。
怒りと失望のやり場がなくって…。
by のり (2015-03-24 07:32) 

サットン

のりさん

最近のJRの列車廃止に関する説明には甚だ疑問を感じておりましたが、今回のトワイライト廃止から復活(?)に関しても同様です。
車両の老朽化を挙げている点です。老朽化したなら更新するのが当たり前というもの。更新できないならその理由を説明すべきでしょう。途中区間が3セク化され調整が面倒になること、新幹線が通るために在来線列車の通過が面倒になることといった本音の理由を隠そうとしているとしか思えません。本音の理由もハード、ソフトともに解決できない点はないと思います。解決できないというならJR貨物に教えを請えばよいわけですから。26年間も存続してきた列車を廃止することの重さをJRには受け止めて欲しいもんです。

トワイライト復活についてもそうです。廃止される前から車両は当面存続というのは公然の事実となっていましたが、廃止時点でのJRの見解は「何も決まっていない」というものでした。それが2週間も経たずに復活決定ですから。全て筋書き通りってことのようです。

これ以外にも、JR東海の鳥飼地下水汲み上げ問題、JR東日本の山田線移管問題など最近のJRグループの傍若無人ともいえる態度には憤りすら感じます。別記事に立ち上げようとも思うんですが、感情が上滑りするばかりで上手くまとまりません。
なんかJRって民間の営利第一主義と役所の狡猾さばかりが際立つように感じます。

のりさんの記事はあくまで旅行記として、こんな雑音に惑わされずに続けていただければと思います。多くの熱いコメントを拝読していてもそう感じます。

by サットン (2015-03-24 12:33) 

のり

やはり、ここにお邪魔してしまいました。

YouTubeでいい日旅立ちのCMを見つけました。
懐かしかったですねぇ。
最後に「ディスカバージャパン2」と出ていました。
ディスカバージャパンキャンペーンに第2弾があったのをすっかり忘れていました。
あの頃が「国鉄最期の華」の時代だったのでしょう。
この直後から、赤字ローカル線の廃止がどんどん進み、労使関係も悪化。暴走する労働組合を使用者側が全く止めることができず、どんどん疲弊していきます。
通学で毎日利用していた国鉄ですので、そのことは肌で感じていました。私の趣味対象から国鉄がごっそりと抜け落ちたのはこの頃です。

そして、社会に出てしばらくした頃に起きた「同時多発ゲリラ事件」。
私はこの事件を絶対に許すことができません。
火の手が上がり煙に包まれた浅草橋駅を上空から捉えたニュース映像を見ながら、怒りが止まらなかったことを鮮明に覚えています。
そのトラウマなのか、今でもJRにはほとんど興味がわきません。
これが、私のブログに国鉄やJRがほとんど登場しない理由です。




長々と書き連ねた乗車記、本当に失礼いたしました。
唯一、希望の星だっトワイライトエクスプレスに対する私の思いの一端を感じていただければ幸いです。
乗車券の確認や朝食の予約などがどのような順番でこられたかなど、細部の時系列はかなり曖昧になっていますが…、かなり細かい出来事まで忘れないものですねぇ。それほど「気合い」が入っていたのでしょう(笑)。

こんな「夢の旅」は、もう二度とできないでしょう。
ほんとうに哀れな会社です。


ごめんなさい

思い切り毒を吐いてしまいました。

ご不快に感じられましたら、このコメントは削除してくださってかまいません。
by のり (2015-04-01 08:34) 

サットン

のりさん

トワイライトロス症候群が思った以上に重症で無気力状態が続いております(苦笑)

ここでよろしければ何時でもお越し下さい。鉄道に対する思い、トワイライトに対する思いは多くの部分で共通しているように思います。
私もスト権ストや順法闘争の度に落書きだらけにされた車両を見て小学生ながらに憤りを感じたものでした。
同時に国鉄を食い物にしてきた政治屋たちに対しても同様です。
でも、私の怒りの矛先はあくまで労組や政治屋であり国鉄そのものは犠牲者だと感じている点が唯一にして最大の相違点でしょうか。

DISCOVER JAPANに始まり、一枚のキップから、いい日旅立ち、エキゾチックジャパン・・・懐かしいですね。スタンプノートを見ながら旅の思い出が甦ります。いい日旅立ちに日立、日本旅行という国鉄関連企業が織り込まれていると知ったときは驚きましたけど。

セクショナリズムにはしるJRグループにとってトワイライトは厄介な存在でしかなかったんじゃないかって思います。存続させるための努力のかけらも見せずに車両の老朽化という欺瞞に満ちた口実で四半世紀に亘って親しまれて来た列車を葬り去るやり口には腹立たしい限りです。まあ、季節列車に格下げして闇から闇へ葬るやり方に較べればまだマシかも知れませんけど・・・・。
やまぐち号の車両を新製する暇があったらトワイライトの更新をして欲しかったですね。


by サットン (2015-04-01 18:24) 

黄昏特急

サットンさん、初めまして。富山県の黄昏特急です。


大阪-札幌間を結ぶ豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」の引退から3週間になりますが、可能な限り写真撮影を続け、また、北海道旅行の往路に下りの8001レに乗車するなどしてきた憧れの列車である「トワイライトエクスプレス」引退の喪失感を引きずったまま、毎日を送っています。

ちなみに、下りの8001レを往路に乗車する形での北海道旅行は、今年の2月を含めて、合計7回になります。
初めての乗車は1993年の8月で、母親と一緒に、Bコンパートメントを利用しましたが、それ以外は、2003年の8月と今年の2月を除き、いずれも、1人用のB個室寝台シングルツインを利用することができました。
また、2003年の8月の乗車時のみは、食堂車でのディナーを味わうことができました(ディナータイム中には大粒の雨が降っていたため、残念ながら、日本海の夕日を車窓から見ることはできませんでしたが)。
ちなみに、初乗車の時から2013年の8月の乗車時までは、地元の富山駅からの乗車でありましたが、去年の8月下旬と今年の2月の最後の乗り納めの際には、長年の念願が叶って、始発駅の大阪駅から終着駅の札幌駅までの全区間を乗り通すことができ、下りの8001レだけでのお楽しみである食堂車でのランチタイムを満喫することもできました。

ちなみに、去年の8月下旬と今年の2月の8001レ乗車の北海道旅行は、「トワイライトエクスプレス」の引退報道があったこととと、下りの「トワイライトエクスプレス」(8001レ)をモチーフとした、歌手・伊藤美裕さんの3枚目のシングル「北国行き11:50」に刺激を受けたことにより、その乗り納めを兼ねて、何とか実現させることができた旅行でありました。

※なお、今年の2月の北海道旅行は、札幌雪まつりの初見学と、故・高倉健さん主演の映画「鉄道員~ぽっぽや~」のロケ撮影地である根室本線の幾寅駅の初訪問を実現させたいとの思いから実現したのですが、連日の午前10時打ちでは切符が取れず、キャンセル待ちでも切符が取れなかったので、本当は利用したくなかったのですが、やむを得ず、ヤフオクを最終手段として利用し、何とかして、雪まつり開催期間中の土曜日の大阪発の8001レのBコンパートメントの切符を落札することができました。


以下、PART2に続きます。
by 黄昏特急 (2015-04-02 20:22) 

黄昏特急

(PART1からの続き)

PART1にも書きましたが、まずは、下りの寝台特急「トワイライトエクスプレス」(8001レ)をモチーフとした曲である、歌手・伊藤美裕さんの3枚目のシングル「北国行き11:50」(2012年7月18日)のPVの動画(提供:日本コロムビア株式会社。You Tubeにあります)のURLをご紹介しておきますね。

http://www.youtube.com/watch?v=D431mOivUqI


車両の老朽化というのが、JR西日本による「トワイライトエクスプレス」の引退の公式理由とのことですが、北陸新幹線の開業に伴う北陸本線(並行在来線)の第3セクター会社3社への移管、また、北海道新幹線の開業に伴う青函トンネル区間の電圧の変更などの諸問題を含めて、JR東日本・JR北海道だけでなく、JR貨物の協力をも得て、これらの問題を巧みな方法で解決させた上で、何とかして、「トワイライトエクスプレス」(だけに限らず、本州-札幌間の寝台特急全般ですが)の運行を継続できなかったものかと思います。
いや、国鉄の分割民営化自体に問題があるかもしれないので、こうなれば、アムトラックの日本版とでもいうべき、JRの会社を跨る中長距離列車や夜行列車などを運行する半官半民の鉄道旅客輸送公社を設立するか、公共企業体としての国鉄を復活させる(JRを再国有化する)しかないのかもしれませんね。

それにしても、「トワイライトエクスプレス」の名前は、2,017年から運行を開始するクルーズトレイン「トワイライトエクスプレス・瑞風」に引き継がれることになっていますが、私にとっても、「トワイライトエクスプレス・瑞風」は、元祖の「トワイライトエクスプレス」とは別の列車だと思います。
JR九州の「ななつ星IN九州」ほどには高額とはならないかもしれませんが、庶民とは縁の遠い富裕層向けのクルーズトレイン(基本的にJR西日本管内でしか運行しない列車)なので、興味は非常に薄いといって良いかもしれません。
現実の生活に疲れ果てて休暇が必要な時や自分に褒美を与えるために北海道旅行に行きたいと思っても、その旅路を楽しむための手段としての「トワイライトエクスプレス」がないというのは、やはり、非常に寂しさを感じてしまいます。


こうなると、今後は、旅行の目的地を目指す手段として、機関車牽引の客車列車としての夜行列車・寝台列車(日本でいうところの寝台特急を含めてです)の旅は、海外でないと楽しむことができなくなってしまうことになるのでしょうか。
私も、今後の人生の中で、次のような海外の寝台特急の乗車を実現させたいと思っていますが、もしも、よろしければ、サットンさんが乗車したいと思っておられる海外の寝台特急についても教えて下さると幸いであります。


◎インディアン・パシフィック号(オーストラリア/シドニー-パース間)
◎ザ・ガン号(同上/シドニー-ポートダーウィン間)
◎ベニス・シンプロン・オリエント急行(ロンドン-パリ-ベネチア間)
◎ザ・ブルートレイン(南アフリカ/プレトリア-ヨハネスブルグ-ケープタウン間)
◎ロボストレイン(同上)
◎イースタン・オリエンタル・エクスプレス(バンコク-クアラルンプール-シンガポール間)
◎アンカラ・エクスプレス(トルコ/アンカラ-イスタンブール間)
◎カナディアン号(カナダ/バンクーバー-トロント間)
◎カリフォルニア・ゼファー号(アムトラック:アメリカ/シカゴ-エメリービル間)
◎クレセント号(同上/ニューヨーク-ニューオーリンズ間)
◎空調特快T52・T53次/T54・T51次(中国/上海-ウルムチ間。下りはT52・T53次、上りはT54・T51次)
◎ロシア号(ロシア連邦/モスクワ-ウラジオストク間)
◎ゴールデン・イーグル号(同上/モスクワ-ウランバートル-ウラジオストク間)
by 黄昏特急 (2015-04-02 21:04) 

NO NAME

訂正


誤  「トワイライトエクスプレス」の名前は、2,017年から運行を開始するクルーズトレイン「トワイライトエクスプレス・瑞風」に引き継がれることになっていますが

正  「トワイライトエクスプレス」の名前は、2017年から運行を開始するクルーズトレイン「トワイライトエクスプレス・瑞風」に引き継がれることになっていますが
by NO NAME (2015-04-02 21:06) 

黄昏特急

↑の(2015-04-02 21:06)の投稿も、私が投稿したものです。
名前(HN)を書き忘れてしまい、申し訳ありません。
by 黄昏特急 (2015-04-02 21:09) 

サットン

黄昏特急さん

いらっしゃいませ! そして、長文に亘るコメントをいただきありがとうございます。数度の乗車履歴とともに黄昏特急さんのトワイライトへの熱い思いがひしひしと伝わって来ます。

リンク先にも行ってみました。伊藤美裕さんの「北国行き 11:50」、こんなにそのものズバリの曲があったんですね! 時期的にトワイライトの引退フィーバーに便乗したものでもなさそうだし、もっと多くのトワイライトファンに知ってもらいたいですね。

車両の老朽化により列車を廃止なんて本末転倒もいいところですよね。老朽化したなら更新すれば良いわけですよ。仮に更新に見合うだけのメリットが得られないなら、その点をきちんと説明するのが利用者に対する責任だと思うんですよ。
ホンネの理由、3セクを挟むことになる、新幹線開業に伴う青函トンネル通過が困難になるといった点も解消できない問題ではないでしょう。貨物列車は残るわけですから。
JRは一つの列車を廃止するということの重さを自覚して、利用者にきちんと向き合う姿勢が必要だと思います。

瑞風・・・おっしゃるようにトワイライトとは似ても似つかぬ列車だと思います。おそらくトワイライトの引退フィーバーに煽られて急遽冠に着けることになったんでしょうが、姑息なネーミングに失笑してしまいます。

日本版アムトラック構想、いいですね! 年々内向き指向を強めるJRに国民の財産である全国鉄道ネットワークを委ねるのはもう限界でしょう。これ以上ズタズタにされる前にもっと高次元でネットワークを運営できる組織が必要だと思います。旅客版JR貨物ができればいいですね!

そんな日本の鉄道事情を反映してか最近は鉄道ファンの国外流出現象が起きているようです。台湾辺りが良い受け皿になっているようですね。
私は海外の夜行というとジュネーブ~ローマ間でワゴンリの寝台車に一度乗っただけです。身体を壊した今となってはもう海外に出る機会はないと思いますが、手近なところでは韓国の「ヘラン」なんていうのもありますね。でも、叶えられることならロシア号に乗ってみたい!
日本にもそんな壮大な列車ができないでしょうかね。福岡~札幌間のフレートライナーに客車を連結するとか(笑)

by サットン (2015-04-03 10:54) 

黄昏特急

サットンさん、こんばんは。富山の黄昏特急です。
昨日の私の長文のコメントに対し、丁寧にレスを返信して下さいまして、ありがとうございます。
今夜も、この記事に対するコメントを投稿させていただきますが、構いませんでしょうか。


昨日のコメントでも、2017年にデビューするクルーズトレイン「トワイライトエクスプレス・瑞風」は、2015年3月のダイヤ改正をもって大阪-札幌間での定期的な運行から引退した、寝台特急「トワイライトエクスプレス」とは別の列車と書きましたが、スイート&ロイヤル車両主体の客車8両編成(スロネフ1両+スロネ3両+スシ1両+オハ1両+オハネフ1両+カニ1両)での団臨専用のクルーズトレイン(本格的周遊型クルーズトレイン「トワイライトエクスプレス・瑞風」のテストを兼ねた列車)として、5月からJR西日本管内のみで運行する「トワイライト」専用車両も、本来の寝台特急「トワイライトエクスプレス」とは別物というべきかもしれませんね。
本来の寝台特急としての「トワイライトエクスプレス」は、豪華なA個室寝台だけでなく、予算や人数などに応じて、B個室寝台やBコンパートメントも選択できたのが魅力であり、必ずしも安い料金ではないけれども、豪華寝台列車でありながらも、庶民でも少し背伸びをすれば、みどりの窓口で切符を買うことができる(できた)という点でも、「ななつ星」などのようなクルーズトレインとは大きな違いがありました。
また、「乗ることを目的とする列車」としての要素は非常に濃いのですが、始発駅を出発して、途中で周遊観光などを楽しみながら再び始発駅に帰ってくるクルーズトレインとは違い、明確な始発駅と終着駅があり、その間を結ぶ移動手段としての列車でありつつ、その中で鉄道の旅を楽しむための様々なパブリックスペース(食堂車やサロンカー、シャワールームなど)を備えた形の豪華寝台列車でもありましたよね。
でも、団臨専用のクルーズトレインに転用される元祖「トワイライト」専用車両も、「瑞風」のテストを兼ねているためなのか、寝台車はスロネフ・スロネ(スイートとロイヤル)のみであるため、「瑞風」と同じように、庶民には手の届かない列車となりそうです。

せめて、B個室やBコンパートメントも連結した形での、JR西日本管内のみで運行する団臨専用クルーズトレインとしての「トワイライト」専用編成も残してほしかったと思いますが、仮に、そのような編成が残ったとしても、今後、北陸本線の第3セクター化された区間(金沢-富山-直江津間)に乗り入れることは、もはや、叶わないことなのでしょうね。


ところで、「瑞風」についてですが、非電化区間にも乗り入れることから、動力はハイブリッド方式(ディーゼル発電機にて発電した電力と充電可能なバッテリーのアシストによりモーターを駆動する方式)と発表されていますよね。
ただ、この「瑞風」が、動力分散方式の列車なのか、それとも、準動力集中方式(10両編成の両端の先頭車両に動力装置を搭載する方式)の列車なのか、判断に迷うところがあります。
一見すると動力分散方式の気動車列車のようにも見えますし、先頭車両(展望デッキ付き)に動力装置が搭載されるので、フランスのTGVやイギリスのHSTのような準動力集中方式(両端に連結された動力車=機関車が中間の客車編成をはさむ形式)なのではとも考えられますが、サットンさんは、どのように思われますでしょうか。



※ちなみに、イギリスのHST(InterCity 125)の場合は、気動車方式の列車というよりは、編成の両端に連結された電気式ディーゼル機関車が客車編成(最大で9両編成)をはさむ形の準動力集中方式の列車というべきかもしれません。また、フランスのTGVにしても、1990年代までに製造されたものについては、電車方式の列車というよりは、編成の両端に連結された電気機関車が客車編成(客車は連接車両)をはさむ形の準動力集中方式の列車となっていますよね。
by 黄昏特急 (2015-04-03 21:25) 

サットン

黄昏特急さん

再びのコメント、ありがとうございます。
出戻りの団体トワイライトは、瑞風の試金石だと私も思います。かつてのトワイライトとは異次元の列車かと。旧トワイライトの長所はおっしゃるようにTPOに応じて選べる豊富な客室プランにあったと思います。ひいては庶民にも手の届く豪華列車であったというわけですね。そして、起点と終点が明らかな公共輸送機関としての最低限度の体裁を保っていたという点も。
一方、いわゆるクル-ズトレインというのはどうか。自社管内だけをチマチマと回って帰るだけのお遊びの道具でしかありません。遊園地のお猿の電車と同様かと(笑)。また、旅行商品として販売するというのも料金設定が不明確になりそうですね。
なんだかJRは公共交通としてのプライドをかなぐり捨てて、軽佻浮薄なレジャー業にシフトしているようで残念です。
この団体トワイライトで前向きに評価できるとしたら長距離列車が姿を消して久しい下関の駅頭が再び華やぐことでしょうか。

瑞風の車両については詳しくは知りませんが、Wikiによると動力分散式とのことです。ハイブリッドの10連で両端のみ動力車というのは無理があるような気がしますが・・・。静寂性を考慮すれば機関車牽引の方が適していると思いますが、EL,DLを用意し、機関車付け替えなどの手間は面倒なんでしょうね。効率は全てに優先するJRですから(笑)。
ヨーロッパではイタリア、北欧以外では長距離列車は今も動力集中式が主流のようですね。TGV、ICEも実態はプッシュプル方式ですよね。

by サットン (2015-04-05 09:47) 

のり

やはり、同じ思いを抱いていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるようですね。
大阪と北の大地とをむすぶトワイライトエクスプレスは、「非日常」を演出する列車だったと思います。
一般的な生活に近い「非日常」と、一般とかけ離れたとてつもない「非日常」と…。
遠く離れたところに向かうという汽車旅独特の雰囲気の中で演出される「非日常」。
ほんとうに得難い列車でした。
by のり (2015-04-05 21:49) 

サットン

のりさん

この記事には何時もより多くのコメントをいただいており、トワイライトの人気振りが窺えます。
おっしゃるように、非日常と公共交通機関としての日常性がこの列車には絶妙のバランスで混在していたように感じます。
クルーズトレインはお遊びのための列車、言い換えれば無くても構わない列車だと思います。そんな列車に多額の投資を行うのはインフラ企業としては如何なもんでしょうね? ぐるっと回って返って来る列車は環状線だけで十分だと思います(笑)。

by サットン (2015-04-06 10:59) 

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