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大和ミュージアムと鉄のくじら館 ~2022冬の広島遠征① [観光]

雨中の山陽道をひたすら西へ

2023年の三が日も明けましたので昨年暮れの予告どおり(>>>こちら)呉、広島への遠征の模様をお伝えしましょう。予告編と重複しますが、この旅のアウトラインをもう一度記しておきます。
この旅のきっかけは、家人が呉まで日帰りドライブに出掛けるというので片道だけ便乗させてもらい、後は単独行動とし広島市内に移動、乗り鉄に勤しむという内容です。


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▲山陽自動車道を西へ西へと

出発は何だかんだで8時頃にずれ込み、あいにくの雨の中いつもの新名神に入り高速道路の快適なドライブの始まりです。神戸JCTから山陽道に入り西へ西へと進みます。

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▲9:44岡山県に入ります

広い兵庫県を横断し9:44、岡山県に入ります。

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▲瀬戸PAで一休み

10時頃岡山市内の瀬戸PAで一休み。碑には吹田へ149km、下関へ338kmとあります。併設されているセブンイレブンで食料を調達し、10:30出発します。

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▲12:47呉ICを通過 標識は直進呉市街・広島 左三原・竹原の表示

高屋JCTから東広島呉道に入り12:47、呉ICを通過、13時過ぎ大和ミュージアムに到着しますが、隣接する駐車場は満車。しばらくさまよった後ミュージアム至近の立体駐車場を見つけクルマを放り込みます。雨はまだ止みません。

◆呉海自カレー

少々遅くなりましたが、昼食とします。呉といえば海軍カレーですね。いや、我が国に海軍は存在しませんので呉海自カレーです。

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▲ハイカラ食堂の潜水艦カレー

呉市内20の飲食店が参画し、それぞれ海上自衛隊呉基地に所属する艦艇からレシピを受け継ぎ提供しています。自分のお気に入りの艦艇のカレーを提供している店を訪ねたいところですが、時間もないので駐車場と同じビル内にある「呉ハイカラ食堂」へ。ここは潜水艦「そうりゅう」とタイアップしており「潜水艦そうりゅうテッパンカレー」が一押しのようですが、あいにく売り切れということでシンプルな「潜水艦カレー」を選びました。なかなかの辛口でした。
それにしてもこの店、店内には軍歌、マーチが流れ、スタッフさんのユニフォームは自衛官のものに類似しているなど独特のムードを醸していました。
呉海自カレー詳細は 呉海自カレー事業者部会HPへ >>>こちら

◆大和ミュージアム


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▲いよいよ大和ミュージアムへ

ミリタリームードに浸っている間に雨も上がり、大和ミュージアムへ向かいます。天気も悪いし空いているだろうと予想していましたが、いやいやなかなかの人出です。この日は特別展「海軍を描いた作家」が開催されており迷わず特別展料金を払って見学しました。なにしろかつて貪るように作品を読んだ吉村昭のナマ原稿を拝めるのですから見逃せません。他にも阿川弘之、半藤一利などにスポットを当てた展示は魅力たっぷりでした。

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▲大和ミュージアムのシンボル戦艦大和の模型

特別展ですっかり時間を食ってしまい一般展示はざっと流します。館内中央にドカンと鎮座し、カメラの的になっているのは戦艦大和の1/100模型。ミュージアムのシンボルです。

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▲ロビーからは建造中のコンテナ船が

ロビーからはガラス越しに呉港の様子が見渡せます。目立っているのはピンクの船体にONEのロゴが入った巨大なコンテナ船です。ONE(Ocean Network Express)は日本の大手海運会社3社のコンテナ部門を統合した組織。ジャパンマリンユナイテッド呉事業所で建造中と思われるこのコンテナ船、おそらく全長300mはあろうかという巨大船です。大和よりデカイ船です。
やっぱり平和な商船を見ている方が私には合っているかな・・・。

◆鉄のくじら館

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▲交差点にドカンと潜水艦

舌の根も乾かないうちに続いては鉄のくじら館へ向かいます。大和ミュージアムから徒歩3分ほどの所にあり正式名を海上自衛隊呉史料館を名乗ります。ここの一番のウリが本物の潜水艦です。なんと交差点の角に潜水艦がどっかりと。度肝を抜かれる光景です。

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▲潜水艦と信号機、シュールです

呉駅の方から来るとコーナーを曲がってすぐこの光景が視野に飛び込んで来ます。

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▲この船の正体は・・・

1986年に就役した海上自衛隊の潜水艦「あきしお」です。2004年に退役後、この地に陸揚げされ展示されているそうです。
基準排水量:2250トン、全長:76.2m、水中速力:20kn/h(約37km/h)、乗員:75名とのこと。

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▲艦内も見学できます

入館料は無料で、海上自衛隊の掃海任務などに関する展示の順路途中に潜水艦内が組み込まれております。残念ながら艦内は撮影禁止とのことで写真はありませんが、とにかく狭い。通路など人が行違うのも困難なほどです。乗員居住区は艦長以外は3段ベッドの大部屋でプライバシーなどありません。また、艦内には独特の匂いが染み付いています。よくぞこの空間で何十日も生活できるもんだと潜水艦乗りの強靭な体力と精神力には驚きの他ありません。

◆40年ぶりの呉線で広島へ

鉄のくじら館を出ると既に日も落ちています。呉でのミリ(ミリタリー)活もこの辺で切り上げ呉駅に向かいます。ここで家人と別れ単独行動に移るとともにテツ活開始です。

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▲初めてのレッドウイングでテツ活開始(広島)

18:02発の呉線広島行きに乗ります。車両は言わずと知れたレッドウイングこと227系であります。あっという間に広島地区の國鐵形を一掃した立役者ですが、私は初対面。快適な転換クロスシートに身を預け40年ぶりの呉線を行きますが、日没後とあって往時を偲ぶべくもありません。すれ違うフレートライナーを見て山陽本線に入ったことを知り、18:47今夜の宿泊地広島に到着です。


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▲広島駅に到着

さて、今夜の宿は駅直結のホテル川島を押さえてあります。体も疲れており、一刻も早くチェックインしたいところですが、夕食の調達をしなければなりません。駅弁コーナーを覗くも既に穴子寿司を除いて完売。仕方なくコンコースのセブンイレブンで仕入れ、駅ビル改築工事真最中の構内を抜け這う這うの体でホテルに入ったのでありました。

広島遠征初日はこんなところです。明日は広島周辺の乗りつぶしに勤しむことにします。鉄分満載でお届けしますのでお楽しみに!

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世界遺産の山里へ 2022夏の富山旅①  [観光]

世界遺産合掌造り集落を目指して

2022年夏は思いがけず富山に出かけることになりました。家人が世界文化遺産「白川郷・五箇山の合掌造り集落」へドライブ旅行を計画し、私にもお誘いがかかったのであります。とはいえ、スケジュールでは鉄分は皆無。それでは面白くないと調べたところ、白川郷・五箇山と城端・高岡を結ぶバス路線があることが判明、これを使えば富山県内でいろいろ乗り鉄を楽しめそうです。というわけで、五箇山まで本隊に便乗し、そこから単独行に移り乗りバス、乗り鉄を楽しもうという算段です。

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▲一宮JCT

◆高速道路の未乗区間を行く
8月上旬の朝7:30、大阪・能勢の自宅を出発、箕面とどろみICから新名神(EA1)に入り大阪平野を見下ろしつつ東進、高槻JCTから名神(E1)に合流します。この後一宮JCTまでは昨秋明治村を訪れたときと同じ経路。さて見どころはここから、私にとっては初めての東海北陸自動車道(E41)に入ります。「未乗区間」だけにワクワクします。

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▲東海北陸道はトンネルだらけ

分岐してすぐ木曾三川公園に聳えるツインアーチ138の威容に目を奪われますが、その後山がちな車窓となり頻繁にトンネルが現れ始めます。郡上市の玄関もトンネルでした。まあ、本州を輪切りにする以上仕方ないんですが。

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▲長良川鉄道もひと跨ぎ

東海北陸道は長良川鉄道と絡み合うように北上して行きます。たまたま撮った車窓風景に長良川鉄道の線路が写っていました。(郡上八幡ー自然園前間と思われます) 単線非電化のなんとも貧弱な線路。一方で巨大な高架橋で一つの集落をまるごと跨いで行く高速道路。比べものになりません。
20数年前その長良川鉄道のレールバスから傍若無人に上空を越えて行く東海北陸道を苦々しい思いで見上げていたことを思い出します。


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▲高所恐怖症には堪えます

防音壁もないので、その高さはこんな風に走行中の車内からも実感できます。ビルでいうと20階はあるでしょう。高所恐怖症の私は助手席で固まっておりました。


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▲JR東海バスと名鉄バス

そんな車窓に彩りを添えるのが高速バスです。中京地区と北陸各地を結ぶ便が多数設定されているようで頻繁に出会いました。

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▲橋脚の高さ日本一


さらに進むと「高速道路最高地点 1085m」の標識が現れ、続いて「鷲見橋 橋脚高日本一 125m」の標識が。125mといえばビルに換算すると25階程度になります。この道路がいかに険しい地形に建設されたかを象徴するシーンです。

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▲五箇山IC到着

◆五箇山に到着
大阪を出てからノンストップで4時間、五箇山ICに到着。既に岐阜県を抜け富山県南砺市です。ドライバーさんお疲れ様でした。

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▲市内名所案内


ICを出たところの名所案内には「世界遺産」、「重要文化財」が並びます。

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▲小原ダム


庄川に沿ってR156を北進、スノーシェッド越しに小原ダムを見ながら進みます。沿道には早速菅沼の合掌集落が姿を見せます。本隊は後ほどここを訪れる予定です。


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▲「こきりこの里」上梨の集落

11:45頃、とりあえずの目的地である南砺市上梨の集落に到着です。南砺市は4町4村の広域合併により誕生しましたが、上梨は合併前の平村に属していた集落です。ここで昼食の後、私は本隊から離脱します。本隊の今夜の宿もここにあります。

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▲合掌民宿弥次兵衛

こちらがその「合掌民宿弥次兵衛」。文字通りの合掌造りに興味を惹かれますが、私はスルーします。
さて、昼食とします。弥次兵衛の並びの「ドライブイン山甚」。絶滅危惧のドライブインを名乗るだけに昭和の匂い漂う店ですが、和洋中拘らない豊富なメニューはドライブインの証です。
時刻は既に正午前、12:22のバスに乗る予定の私には時間に余裕がありません。早くできそうなものをということでビーフカレーを選択。まるでバス旅の蛭子さんのようにKYな選択ですが、仕方ありません。

ということで鉄分ゼロの五箇山までの行程はここまで。次回からは富山県下の乗りバス、乗り鉄三昧の記事が続きます。



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明治村を乗りつぶす! [観光]

明治村で乗り物三昧

先月(11月)のとある日曜日、日帰りで愛知県犬山市にある「明治村」に行って来ました。明治村については今さら説明の要もないかと思いますが、全国各地から明治期に建てられた文化財級の建築物を移築した屋根のない博物館とでもいうべきテーマパークです。名鉄グループが運営しています。

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▲まずは新名神を東進(高槻JCT付近

今回のアシは電車じゃなくクルマ。自宅を7時頃出発し最寄の箕面とどろみICから新名神に入ります。これが開通したお陰で能勢から高速道路へのアクセスが飛躍的に向上し東へも西へも重宝しております。ただし、利便性と引き換えに沿線の山林を住処としている動物たちには多大な犠牲を強いることになり複雑な気分ではありますが。

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▲中央道小牧東ICから一般道へ

高槻JCTから名神に入り、小牧JCTからは中央道を一区間だけ走り明治村最寄の小牧東ICを出ると9:30頃途中渋滞もなく明治村北口に到着。2時間半の快適なドライブでした。

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▲ターンテーブルがお出迎え

開村直後にも拘らず発券窓口には既に数十人の行列ができており人気の程が窺えます。

入場ゲートを入り、アプローチのつづら坂を下りて行くと目の前にターンテーブルが現れます。どうやら村内のSL列車に使うもののようです。ここでカメラを向けているのは私だけ・・・。

まずは帝国ホテルへ
今回、乗りつぶし以外に数ある建築物の中でどれを巡るかは家族に任せることにしましたが、一つだけ私がリクエストしたのが「旧帝国ホテル」です。フランク・ロイド・ライト設計の旧帝国ホテル玄関棟を1976年に移築したもの。これを元ホテル屋が見ないわけにはいきません。


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▲旧帝国ホテル

どうです、この堂々たる構え。威厳と風格を湛えたデザインに圧倒されます。内外装には大谷石を多用するなど贅を凝らした意匠は予算をはるかにオーバーし、ライトを首にしろという意見も出たとか。しかし、開業初日に発生した関東大震災にもビクともせず、その堅牢さを世に知らしめることになります。関東大震災って明治ちゃうやん!

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▲吹き抜けのロビー

館内に入るとどこか見慣れた空間が広がります。現在の帝国ホテル東京、さらには帝国ホテル大阪にも受け継がれているデザインです。流石は歴史と伝統を誇る帝国ホテルです。
加えて映画、ドラマのロケに度々使われているのも既視感を誘発しているのかも知れません。


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▲村内を往くSL列車

帝国ホテルを出ると汽笛が聞こえたので反射的にカメラを構えます。村内を走るSL列車がやって来たようです。

それではここからはタイトルどおり「明治村の乗りつぶし」の話に移りましょう。明治村には村内の足としてSL列車、路面電車、村営バスの3種類の乗り物が活躍しています。この3種類全てに乗ろうというわけです。

◆村営バス(帝国ホテル前ー正門)
まずは村営バスに乗りましょう。路線は村の北端にあたる帝国ホテル前から南端の正門までの村内縦貫路線です。


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▲村営バスもレトロ調(帝国ホテル前)

所要時間20分、運賃は500円ですが、われわれは「のりもの1日券」(1300円)を購入しているのでフリーパスです。やって来たのはマルーン色のレトロ風バス。流石にこれは明治製ではないでしょう。

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▲村内各所を巡りながら

車内は簡易なシートが2+1配置で並んでいます。先程南北縦貫路線と書きましたが、実際には村内の見どころにあちらこちらと立ち寄りながら走ります。音声ガイド付きなので広大な村の概要を手軽に把握することができます。

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▲碧水亭の海軍カレー

正門終点に着いたのが11:30頃。ピークの前にランチタイムにしようと予めネットで目星を付けておいた和食の「碧水亭」に向かいます。目星を付けた理由はカレーがあるから、です! カツカレーと海軍カレーがあり、後者を選択。特徴はというと牛乳が付いていることと、ランチョンマットに戦艦三笠らしき艦影がプリントされていること。味はまあよくある味でした。窓の向こうに広がる紅葉がきれいでした。

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▲紅葉に包まれた聖ヨハネ教会堂(重要文化財)

せっかくの紅葉シーズンですしそれらしい写真も載せておきましょう。碧水亭近くの聖ヨハネ教会堂を紅葉と絡めて。1907年(明治40年)築造のこの建物は京都市内から移築され重要文化財の指定を受けております。

京都市電(品川燈台ー市電名古屋)
寄り道はこの位にして乗りつぶしに戻りましょう。次なるターゲットは路面電車(元京都市電)です。

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▲今日の運用は1号車(品川燈台)

路面電車は村内南東部の品川燈台から市電京都七条を経由し、村中心部の市電名古屋までを10分弱で結び、料金は500円。運用に就くのは元京都市電8号車、15号車を改番した1号車、2号車の2両です。今日は1号車が担当のようです。

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▲2号車は入庫中

2号車は屋根の下で休んでいます。それぞれ明治43年、44年生まれの古強者です。明治村にやって来た当時は静態保存状態でしたが後に動態化されたそうです。


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▲2号車を真横から

2号車のサイドビューを撮ってみました。2軸車の足回りがよく判ります。

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▲市電内部

車内はというと天井のクラシカルな造作が目をひきます。2段屋根に仕込まれた明り取り窓に竹を素材としているのであろう吊り手。この吊り手はまるで布団叩き。
電車はゆっくりとした速度で進み、途中道路を横断するシーンでは車掌が道路に降りて安全確認を取りながら進んで行きます。終点市電名古屋駅に着き路面電車乗りつぶし完了です。

◆SL列車(SL名古屋ーSL東京)

明治村の乗り物乗りつぶし、ラストはSL列車です。市電名古屋から坂を上った位置にあるSL名古屋から北口に近いSL東京駅を結びます。所要時間約5分、料金は500円です。


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▲SL名古屋駅に列車入線の図

われわれが乗車したのは15:30発の最終列車。このSL列車、ここまで乗ったバス、路面電車に比べ人気は圧倒的なようです。積み残しも出ることがあるとか。次が最終ということもあり出札係氏も慎重に発券しています。改札時間には長蛇の列が。

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▲機関車も客車も明治生まれ

列車は機関車が客車3両を牽引する形態で運行されます。機関車は9号機、12号機の何れもタンク式がスタンバイ。この日は9号機が運用入りしていました。私、今までこのSLはてっきりレプリカだと思い込んでいたんですが、2両とも歴とした明治生まれのホンモノで特に12号機はなんと明治7年イギリス製の147歳!だそうです。一方の9号機は明治45年アメリカボールドウイン社製です。3両の客車も明治生まれ。特に中間のハフ11は明治41年製造の日常的に運用されている客車としては国内最古のものだそうです。残るハフ13、ハフ14は明治45年製。
※各車の詳しいデータは明治村HPを参照 >コチラ


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▲ハフ14車内

その客車の内部はこんな感じ。車内照明はありません。15:30発が最終とはずいぶん早いなと思っていましたが、この辺の事情もあるのでしょう。この時間でも木立の中を走るときは車内は真っ暗でした。
機回し線を使って機関車をSL東京方に付け替えてバック運転で発車します。この一連の折返し作業が特に乗客の注目を集めていました。
走り出すとあっという間にSL東京駅着。これで明治村3種の乗り物完乗です。


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▲月も上った閉村時間の北口ゲート

今回は当ブログらしく明治村の乗り物に焦点を絞ってご紹介しましたが、他にも見どころは山ほどありそうです。とても1日や2日で回り切れる規模ではありません。この日は9:30の開村から17:00の閉村までみっちりと見学しましたが、おそらく1割も消化できてないと思います。明治村を初めて訪れるという方は事前学習をしっかりした上、テーマを決めて見学されることをおすすめします。

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鉄分ゼロ! GoTo 丹波篠山旅行記 [観光]

秋の丹波路を訪ねて

良くも悪くも今話題の「GoTo トラベル」キャンペーン。新型コロナ禍で瀕死の状態にある観光産業に緊急輸血を行うべく国交省主導で始められた施策です。かつて観光業に身を置いていた私としても、その実態は如何なるものか気になっていたところ。そこに珍しく娘から「GoTo使って1泊旅行をしよう」と提案があり、二つ返事でOKしたのであります。アシは娘の運転するクルマを使いましたのでタイトルにあるとおり今回は鉄分ゼロとなっております。

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▲紅葉も色付き始めた篠山城跡

行き先は当初、クルマで30~40分の距離にある湯の花温泉(京都・亀岡)を想定していましたが、ここの温泉街は旅館以外に見るべきところがないので白紙に戻し、再検討した結果長距離運転の経験のない娘の経験値も考慮し、さらに観光要素を加味し、兵庫県は丹波の城下町篠山に決定したのでありました。

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▲篠山城跡大書院

R173を北上、大阪府の北の果てから兵庫県に入り、約1時間ほどで丹波篠山の市街地に到着です。途中渋滞もなく予想よりも早く昼前に着くことができました。着いてみるとたいへんな賑わいぶり。クルマを空きのあった城跡北側の市営駐車場(1日200円)に停めますが、多くの自家用車の他、大型貸切バスも並んでおり、早速「GoTo」の威力を実感します。このバスたちは、長い間車庫で眠っていたはずですから。


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▲天守台からみた市街地

昼食は時間差で摂ることにして街歩きを開始。まずは丹波篠山観光のメインである篠山城跡に。天守も櫓もなく、石垣と平成になってから再建された大書院があるだけですが、天守台から眺める城下町の街並は、それなりに見応えがあります。城郭風にデザインされた市役所や篠山観光ホテルが良い脇役を演じています。東側に隣接する篠山小学校の古めかしい校舎も目を惹きました。

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▲丹波篠山観光の拠点大正ロマン館

続いて城跡北側すぐの「大正ロマン館」を訪れます。その名のとおり大正12年に建てられた旧篠山町役場を改修したもので館内は土産物店とレストランになっています。ここで昼食とします。日頃の行いが良いのか数分待ちで席に案内されました。

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▲やっぱりカレーで

「ろまんてい」を名のるこの店、メニューは丹波とあって黒豆推しの内容ですが、カレー狂の私は今日もブレずにビーフカレーを。軟らかく煮込んだ牛肉がゴロゴロ入って美味しかったです。1050円也。

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▲篠山歴史美術館は元裁判所

お腹も満たされたところで二階町の商店街を買い物を楽しみながらぶらぶら歩きます。というと長閑な感じですが、実際はたいへんな混雑。路線バスも通る道沿いは人で溢れ警備員が声をからして交通整理に当たっています。あちこちに密が発生していますが、見事に皆マスクを着用しております。
たどり着いた先は「篠山歴史美術館」。明治24年の建築で昭和56年まで神戸地裁篠山支部として使われていた建物です。館内には法廷も残されており、それが見たくて訪れた次第です。入館料500円(特別展開催中)。


◆ユニトピアささやまに宿泊

さて私の体力も限界、そろそろ今夜の宿に向かうことにします。宿泊するのは市街地からは離れた「ユニトピアささやま」なる宿。ユニトピアはパナソニックの労組が運営する福利・研修施設で甲子園球場の7倍の敷地に研修施設、グラウンド、テニスコートやキャンプ場などが配置されており、その中のホテル棟であるレイクプラザに宿泊します。

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▲ロビーラウンジ

研修施設と聞いてハード、ソフトともに大きな期待はしていませんでしたが、ハードは客室、パブリックともにピカピカ、ソフトも出会ったスタッフの方いずれも親切で、良い意味で予想を裏切ってくれました。

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▲客室は全て和室

今回の客室は6階建ての5階。10畳の間に広縁、前室、トイレが付きます。3人での宿泊には十分です。ちなみに客室は全て矢代湖(人造湖?)に面したレイクビュー。間取りは基本的に同一のようです。夕暮れ時の湖と山々の稜線の景色が印象的でした。

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▲夕食はすき焼き

さて、お楽しみの夕食です。今回はすき焼きプランで予約しました。丹波地方で秋の味覚というとボタン鍋(猪鍋)と相場が決まっていますが、娘はジビエが苦手のようなので当たり障りのないすき焼きを選びました。美味しくいただき満腹、満腹。

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▲朝食はコロナ対策で和食セット

翌日は予報どおり雨。それを見越して観光は前日に済ませており今日は帰宅するのみ。家に残したワン公、ネコたちのことも気になるし・・・・。
朝食を摂りに昨夜と同じレストランへ。通常はバイキングなんですが、コロナ対策で和食セットで提供中とのこと。
部屋に戻り荷物をまとめて9:30頃チェックアウトを済ませます。快適な宿泊でした。
最後にこの宿の大きな特徴として敷地内への自家用車進入禁止を挙げておきます。クルマで来た人はウエルカムゲートと呼ばれる敷地入口にある駐車場にクルマを残し、30分ごとに循環するシャトルバスに乗りホテル棟との間(所要約10分)を送迎してもらうという段取りになっています。面倒だなと思いましたが、施設内の自然保護のためだとか。

[宿泊データ]11月1日(日)から1泊 予約経路:じゃらんnet 利用プラン:ユニトピア牛すきプラン 一人当たり料金:14300円(税込み) GoTo適用後:9295円(税込み) 

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▲名物黒豆ソフト

帰宅する前にお土産の調達を。昨日チェックイン時に受け取ったGoToの地域共通クーポン(1人2000円分)が活躍するときが来たのです。雨降りとあって駐車場が隣接する「大正ロマン館」を昨日に続いて訪れます。地ビール、地サイダーなどを買い込み、昨日から気になっていた黒豆ソフトを食べて任務完了、後は大阪に帰るのみ。来た道を折り返したわけですが、兵庫・大阪府県境の峠付近が霧で真っ白になっていて驚きました。往路と同じく約1時間のドライブで無事帰宅しました。


◆GoToの功罪

率直に言ってGoToの威力を見せつけられた思いです。決して観光地としてメジャーとはいえない丹波篠山にこれだけの観光客を動員するんですから。確かに旅行代金、宿泊代金が実質半額程度まで圧縮されるという大盤振舞いですからこの程度の効果は当然なのかも知れませんが、今回目にした大勢の人、観光バスの列は想定を遥かに超えるものでした。
しかし、実施のタイミングが早過ぎたのではないか。準備もできていない状況で見切り発車し混乱をまねいた。結果としてJ社他大手旅行代理店だけが潤ったのではないか。本来救済されるべき小規模事業者は潤うどころか割引分の差額立替に汲々としている等々問題点も多々指摘されています。

このキャンペーンが税金を原資としている以上、その功罪はきちんと検証されるべきでしょう。

生憎天気には恵まれませんでしたが、楽しい1泊2日でした。丹波篠山、思っていた以上に見所満載でした。それに大阪の(と言っても能勢ですが)自宅からわずか1時間のドライブで行けるんですから。正にマイクロツーリズムを体験した旅でした。


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雨の有馬温泉日帰り旅 ②有馬の飲・食・湯 [観光]

雨の温泉街もまた楽し・・・

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神戸電鉄に揺られて有馬温泉にやって来た“おやじ2号”と私のむさ苦しいおっさんコンビであります。
相変わらずの雨模様ですが、有馬温泉散策といきましょう。持ち時間は約3時間であります。

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▲有馬温泉中心街

駅コンコースでは有馬銘菓「金泉焼」を試食。醤油風味の餡が新鮮な味わいでした♪
駅を出て温泉街の中心へと歩きます。有馬川に沿って5分ほどで阪急バスの乗り場がある有馬のメインストリートに。生憎の雨にもかかわらず人と車が絶えません。
ちょうど昼時とあって同行者の“おやじ2号”は「腹減った~」を連発しております。ここは自称B級グルメ評論家である2号の勘と嗅覚を信じて店探しを託しましょうか。


◆「食」 BAR NURNBERG

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▲BAR NURNBERG

坂道を上がったり下がったり、路地を出たり入ったりした結果、2号が「カレーライスかカレーうどんか?」とボールを投げ返してきました。なぜカレーなのかは謎ですが、カレーさえあれば1ヶ月でも食生活に困らない私は「カレーライス!」と即答。
落ち着いた先は外湯「金の湯」隣のここNURNBERG

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▲有馬温泉のカレー

本来はBARというだけにほの暗い店内。2号はコロッケセット、私はもちろんカレーライスを注文。有馬温泉でなぜコロッケ? なぜカレー?と思われるかもしれませんが、料理に限っていうと有馬にはこれといった名物はありませんのでね。
でも、ここのカレーはなかなか美味しかった! スパイスが少々強めで髪の毛が気になりましたが、お肉もゴロゴロ入ってるしで700円とは思えません。2号のコロッケも「美味かった!」とのこと。温泉地にありがちな上げ底料金でもなくお薦めです。


◆「湯」 金の湯

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▲外湯「金の湯」 (元温泉会館)

空腹も凌ぎ、次のお目当てである温泉へと。
私の記憶では有馬の外湯というと「温泉会館」だったんですが、今回の下調べをしていて10年ほど前に改築され、名称も「金の湯」と改められたことを知りました。無愛想だった建物も和風の洒落た趣にイメージチェンジしております。
私は体調のこともありパス。後で2号に感想を聞くと「茶色のお湯でタオルが染まって驚いた」とのこと。ここ金の湯は金泉、銀泉と2種類ある有馬のお湯のうち金泉を引いております。金泉はその名のとおり鉄分が溶け出して赤褐色をしております。
そして、背中に絵を描いたオニイサンが数人おられたそうで。まあ、危険なお仕事ゆえ息抜きも必要かと・・・・。

金の湯の詳細は WEBページ

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▲コンクリートで固められた有馬川

2号が湯治に勤しんでいる1時間の間ぶらぶらして過ごしましょう。
再び金泉焼の試食に遭遇し、ほうばりながら駅方向に向かって歩いてみます。そこで見たのがこの有馬川の様子。これは酷い! 完全にコンクリートで固められております。これを川と呼んでいいのでしょうか。おまけにイベント用の仮設ステージらしきものまで。ゲリラ豪雨時に大丈夫なんでしょうかね。ちょっと悪趣味に感じます。

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▲有馬茶房

駅まで戻ってきました。駅舎の2階に喫茶店があったはずです。2階に上がるとそこは先程来試食をさせてもらった金泉焼を製造している「きんせん堂」の店舗でした。喫茶「有馬茶房」もきんせん堂の経営のようで、よくよくきんせん堂に縁のある今回の有馬温泉であります。
ちなみに有馬茶房はトレインビューではありませんので念のため。


◆「飲」 ありまサイダーてっぽう水

さて、お湯から上がった2号と金の湯前で落ち合うと「喉が渇いた~」。喫茶店を探すもなかなか見当たらず再び駅前に。
みやげ物・雑貨の店「吉高屋」に入るとレトロ調の店内の一角にテーブル席が設えてあります。

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▲ありまサイダーてっぽう水

メニューの中で目を惹いたのがこの「ありまサイダーてっぽう水」。地ビールについで最近ブームを呼んでいる地サイダー?を味わってみましょう。青味がかったビンとラベルの色調がかつての三ツ矢サイダーを思わせます。さっぱりした甘味で美味しかったですよ。元々炭酸水は有馬の名産ですしね。
そろそろ帰りのバスの時間が近付いてきたのでバス乗り場へと向かいます。


◆阪急高速バスで大阪へ

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▲有馬のど真ん中に発着する阪急バス

2号のスケジュールの都合上、帰りは有馬のアクセスの定番阪急高速バスを選択しました。昼食後に指定券を購入済です。15:30発の梅田行、途中千里ニュータウン(桃山台駅前)、新大阪にも停車する急行便。これなら江坂駅前の駐車場にクルマを預けている2号にとってはお誂え向けです。千里までなら運賃も1050円。所要時間は約40分。さすがに便利であります。
車両も真新しい日野セレガに当たりました。(かなり新旧入り混じっている様子)

悪天候にもかかわらず6割ほどの席を埋め定刻に発車。温泉街を北上し西宮山口南から阪神高速北神戸線に入ります。金仙寺湖(ダム湖)の横を通過し中国道西宮山口JCTを前にブレーキが掛かります。中国道本線を見下ろすと上り線はビッシリ渋滞中。悪名高き宝塚東トンネルの仕業でしょうか。どうにか合流し、ゆるゆると進んでいると前方に赤色灯が。どうやら事故渋滞のようです。現場を過ぎると順調に流れ始め中国池田で中央環状線、千里中央で新御堂筋へと乗り換え、定刻の16:11頃桃山台駅前の千里ニュータウンバス停に到着します。

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▲貫禄の阪急高速バス

阪急高速バス、さすがに有馬アクセスの定番です。速い、安い、快適と3拍子揃っていました。渋滞という天敵を除けばほぼ完璧です。
西日本JRバスも大阪駅との間に1日4往復を運行していますが、有馬の発着場所が中心部から離れているなど後発のハンディを背負っているようです。
他に対抗馬も見当たらず当分は阪急バスの独壇場が続きそうですね。


さて、今回約10年ぶりに有馬温泉を訪ねました。大阪から近いだけに「有馬なんて」とバカにしていた頃もありますが、一度訪れてからすっかりお気に入りになりました。大阪近郊でこれほど温泉情緒を満喫できるところは有馬を置いてないと思います。曲がりくねった坂道に軒を並べる人形筆の店やみやげ物屋。山々を背に立ち昇る湯煙などなど大阪から1時間圏内とは思えない風情が展開します。
初めて訪れた2号も「今度は泊りがけで来たい」と申しておりました。名門の温泉地ゆえ料金は高めですが、ホテル形式の施設もあるので探せば意外と安価で泊まれる思います。
有馬温泉、なかなか良いですよ。


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西日本パスで迷走旅行 5(門司港レトロ) [観光]

レトロなおやじ、レトロに遊ぶ

というわけでとうとう九州に上陸したおっさん二人組であります。

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▲門司港駅ではJR九州の近郊型車両がお出迎え

同行者であるおやじ2号からのリクエストに従って組み立てた今回の旅ですが、今日は「観光地に行ってご当地グルメを食べたい!」に応えます。なぜ、門司港なのか?それは次のリクエスト「ソニックに乗りたい!」を実現するにあたり好都合だからであります。レトロ地区をブラブラして名物焼カレーでも食べれば満足してくれるでしょう。
と実に安易に選択した門司港レトロですが・・・・・

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▲かつての隆盛を伝える堂々たるプラットホーム

小倉からの電車の車内でも昨日今治で買ったジャコ天片手にビールをあおっているおやじ2号とともに門司港駅に降り立ちます。いやー何十年ぶりでしょう!学生時代、九州ワイド周遊券(古っ!)で旅していた私はこの場所で周遊券を紛失しカバンの中身をホームにぶちまけて探した苦い思い出の場所であります。・・・・・結局切符は時刻表の中に挟んでいました。

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▲0哩記念碑

日曜日とあって多くの人が下車します。
ところで西日本パスは鹿児島本線博多ー門司港間は適用区間外となります。したがって改札口で着駅精算することになりますが、われわれ同様エリア外に飛び出して来る人が多いらしく改札口には「小倉からの乗り越し運賃¥270」と書かれた掲示が出ています。
なお、この点に関してはクレームが多いのか第2弾からは利用が認められています。

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▲重要文化財門司港駅舎 大正3年の作品

コインロッカーに荷物を預け駅前に出ます。かつてのうらぶれた雰囲気は微塵も感じられません。見事に観光地として甦ったようです。駅舎外壁の傷みが少々気になりますが。
駅前広場には噴水も設けられ子供たちが水遊びに興じています。羨ましい・・・・・。
酔っぱらいのおやじ2号はというと観光客相手の人力車の客引き、いや営業担当のお兄さんと楽しそうに話しています。悪い予感がしたので距離をおいて他人のふりを決め込んでいましたが・・・・・。

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▲おっさんコンビで乗るな!

結局こういうことに。
料金は時間制で10分間一人1500円とのこと。高いとは感じましたが、ものは試しと乗ってみました。サービスでこんな風に写真も撮ってくれますが、これがまた照れくさい。周囲から視線がビシビシ飛んできます。晒しものですな(笑)

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▲人力車からの眺め

実際走り出してみると案外安定した乗り心地に驚きます。
それにしても気の毒なのは車夫のお兄さんです。ひとこと説明するたびに酔っぱらいおやじから2倍、3倍の突っ込みが入ります。ちなみに10分というのは実走行時間で説明時間は含まれませんので益々気の毒です。

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▲車上から見た旧門司税関 明治45年築(平成6年修復)

さて、この人力車、地元が運営しているのかと思えばさにあらず。なんと京都・嵐山に本拠を置くえびす屋なる業界大手が経営しているとのこと。パンフレットを見ると北は小樽から南は湯布院まで全国8都市にネットワークを展開しているそうです。知らなかった。

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▲国際友好記念図書館前で

ここでも建物の説明をしつつ記念写真を撮ってくれます。
この建物は北九州市の友好都市である中国・大連にあったものを模倣して建てたものだそうです。
中は資料室の他はレストラン、したがって歴史的意義はなさそうです。


▲とどめの動画

それでは門司港ホテルから国際友好記念図書館までの風景をお楽しみください。
なお、酔っぱらいのノイズが入っていますので音声は切っておいてください。

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▲門司港レトロ展望台

人力車で目指したのはここ。門司港ハイマートなる故黒川紀章氏設計のタワーマンション31階にある展望台です。
人力車を玄関に横付けし車夫のお兄さんに丁重にお礼とお詫びを申し述べ展望台入口へ。ここで入場料300円を支払い専用エレベータで31階に向かいます。

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▲関門海峡の眺め

エレベータを降りると地上103mからのパノラマが広がります。なかなかお見事!
滞在時間は約3時間を予定しており、まずは高い所から俯瞰して作戦を立てようとの魂胆でしたが、関門海峡の絶景に魅了されしばらく窓辺にへばり付き思わぬ長居となります。

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▲関門橋

関門橋もばっちり見えます。
思えば瀬戸大橋、しまなみ海道と何かと橋に縁のある今回の旅であります。

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▲門司港駅方面を望む

ど真ん中に門司港駅、手前には門司港ホテルが手に取るように見渡せます。
この展望フロアには喫茶カウンターもあり窓辺やテーブル席で寛ぐこともできます。私はアイスコーヒーをおやじ2号はまたしても生ビール・・・・。

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▲門司港ホテルとブルーウイング門司

ダイナミックなパノラマを満喫し下界に降りるとまた2号に緊急事態が。幸い近くに門司港ホテルがありロビーめがけて駆け込んで行きました。ブライダルフェア開催中のところ失礼しました。

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▲今回のベストショット

地上に降りてもレトロは楽しめます。イベントや大道芸人には人だかりができて活気があります。土産物を物色していてもなかなか面白い。ところが、またまた2号に一大事が!「財布がない!」。どうやら駅の待合室のテーブルに置いて来てしまったらしい。慌てて駅に戻りことなきを得ます。
そんなこんなで時間がありません。そろそろ焼きカレーで仕上げなければ。

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▲ル・カフェの焼きカレー

駅周辺の店を何軒か覗きますが、あいにく日曜とあってか混雑しています。
なんとか入れたのが「ル・カフェ」なる英国風の店。ちょっとかわいらしい店内がおやじ二人組には不似合いですが、オーナーであるイギリス人のおじいちゃんが満席の店内を和ませています。もちろん味もばっちり!画像は一口食べた後で慌てて撮ったもの。失礼しました。

さあ、次のミッション「ソニックに乗る」を実行しなければ。駅へと急ぐヨレヨレおやじ二人でありました。

ということで適当に立ち寄った門司港レトロですが、中身の濃い内容となりました。そういえば九州鉄道記念館に行かなかったなあ・・・・・。


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嵐山散歩と母校表敬 [観光]

嵐山~北野白梅町~衣笠

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▲倉庫のような佇まいの阪急嵐山駅

嵐山駅を出たのが正午過ぎ。さて、この後どうするか。
いつも午後から行動開始する私にとってこの時間に嵐山にいるというのは貴重である。
しかし、小雨が降ったり止んだりという天候。加えて持病のことも気になる。
う~ん、どうしようか・・・・・・


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▲渡月橋へ向かう途中、中の島橋から

結局、受験を控えた娘のために北野天満宮に詣でることにした。もはや神頼みしかない状況である。これなら神様も邪魔はしないだろう。
アクセスも比較的楽だ。がんばって嵐電嵐山駅まで歩くこととする。

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▲渡月橋も人と車で埋まっている

渡月橋を渡らねばならないが、とにかく凄い人である。秋のオンシーズンとはいえ平日にこれだけの人が繰り出しているとは。
あらためて観光地京都の人気を思い知る。そこに数百円の交通費で日帰りできる環境に生息している私は幸福なのか。

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▲渡月橋から 

歩道も一方通行となっている渡月橋を渡る。貸ボートもまだ営業しているが、さすがにこの天候では利用する人もいないようだ。
渡り切ると対岸も人の波である。川沿いの道路は全国からの観光バスと地元路線バスなどでびっしりと埋まっている。バス好きの私には紅葉や寺を見るより楽しいが。


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▲京阪バス祭か? 右端が2階建の「グランパノラマ」

にわかバス祭かと思えるほどである。
2階建ての定観「グランパノラマ」は営業初日に乗りに行ったなあ。25年ばかり前の話、2階建てバスが日本でも普及し始めた頃のことである。当時はベルギー製の車両を使ってたが。

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▲京都バス

この京都バスのカラーリングがなんとも京都らしいと感じるのは私だけだろうか。紫色とピンクがかったクリーム色が上品で雅やかな印象である。
観光客の中、バスにカメラを向けている私に人々の視線が飛んで来る。

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▲嵐電嵐山駅

渡月橋から人の流れに乗り、しばらく行くと嵐電嵐山駅である。これが駅なのかと感じる派手さである。夏場に妖怪電車に乗りに来た時は夜だったこともあり気付かなかったが。駅とは思わず通り過ぎる人も少なくないのではあるまいか。

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▲嵐電嵐山駅駅名標



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▲2両編成で奮闘する嵐電

オンシーズンとあって嵐電も一部列車を2両に増結して張り切っている。
北野天満宮へはここから帷子の辻へ出て北野線に乗り換え終点北野白梅町から歩いてすぐである。
嵐電は200円均一なので改札口はフリーパスである。下車時に無人駅なら運転士に、有人駅なら改札口で精算する仕組みである。もちろんスルッとkansai対応で下車時にカードリーダーに通すだけでよい。 

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▲帷子の辻で北野線に乗り換え

帷子の辻で北野白梅町行に乗り換える。盆地の京都らしく切り通しなどもある変化に富んだ沿線を走る。
終点に近づくと竜安寺、等持院など懐かしい駅が現れる。大学時代はこの付近をネジロにしていたのだ。長らく母校ともご無沙汰している。

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▲こじんまりした終着駅北野白梅町

駅を出て北野白梅町の交差点に立った瞬間気持が動いた。「母校に行ってみよう」。
ここから母校の入り口まではバス停3つ分ほどあり少々体調が気になるが、幸い調子が良いようなので思い切って西大路の緩やかな登り坂をのんびりと歩く。正面には左大文字。4年間見慣れた景色は変わっていない。平野神社の交差点を左に入ると徐々に学生街らしい風景が展開するが、さすがに店の構成はずいぶん変わっている。


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▲洛北大学?キャンパス 「だんだん」のロケ地である

東門から構内に入る。学生に交じってなんとも自然に入る。この付近は現役時代とあまり変わっていない。ただ、女子学生の数が爆発的に増えている。在籍していた法学部棟の方へ行くとかなり様子が変わっている。体育実技などで使われていた殺風景なグラウンドには瀟洒な建物が建ち芝生の広場も設けられいかにもキャンパスという雰囲気だ。お陰でドラマなどのロケにもしばしば使用されており、最近ではNHK朝の連ドラ「だんだん」で主人公めぐみが通う洛北大学のキャンパスとして登場している。

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▲あの頃と同じように市バスで帰路に就く

そろそろカラータイマーが点滅し始めたので帰らねばならない。正門前のバス停から市バスに乗ることにしよう。私が通っていた頃は衣笠というバス停だったが、今はズバリ大学名に変わっている。大学にとっては宣伝効果抜群だし、京都市にとっても大学の町をアピールすることができる。
ちょうど午後の講義が終わった時間にかち合ったらしく大勢の学生が門から流れ出して来る。そこに修学旅行生や外国人観光客が加わりたいへんな賑わいに。まあ、この辺は往時と変わらないが。

楽しい一日だった。久しぶりに母校を訪れ少し若返ったような気がする。
娘には悪いが、北野の天神さんは後日としよう。本人が詣でた方が御利益もあるだろうし、と言い訳しながら家路に就くのであった。


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加賀百万石奇行 その2 [観光]

金沢の新名所めぐり
 
◆ブランドは変わったけれど

強風によるダイヤの乱れもなんとか収束し金沢駅にほぼ定時で到着したものの,今回のホスト役であるKからは全日空ホテルで待機せよとの指示。金沢全日空ホテルは昨秋「ANA(エイエヌエイ)クラウンプラザホテル金沢」という長い長い名前にリブランドしております。全日空が新型のボーイング787を購入する資金調達のためANAホテルチェーンをインターコンチネンタルホテルグループに売却した結果でありますな。
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雰囲気も外資系に変わったかな、とロビーを入ると全く日本のホテルそのものであります。2月とはいえ土曜の大安とあって多くの婚礼が行われているようであります。ロビーウエディングも実施しているようで仮設のチャペルがロビーのかなりの部分を占拠しております。ロビーラウンジも煽りをくって行列ができている始末。仕方なく隣の「コーヒーショップカスケード」でKを待つことに。それにしても落ち着きません。周囲は婚礼関係のグループ客ばかり。おひとり様は私だけのようです。そこへまた「はい、20名様でご予約承っておりました」との声が。至近距離に設えてあった長いテーブルに20名様がドヤドヤと。とてもホテルでお茶なんていう優雅な気分にはなれません。カップが空になってもおかわりも聞きに来てくれません。そこへようやくKがやって来ました。やれやれ・・・・・。


◆金沢21世紀美術館
 
それではということで、お約束の金沢21世紀美術館へ出かけます。美術には全く無縁の私ではありますが、この美術館は見ておきたいのです。美術館の旭山動物園といわれるほどの観客動員を記録しているそうですから。建物も面白そうです。
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▲金沢21世紀美術館の正面と思われる辺り


金沢市役所横にテレビや雑誌などで見慣れた平べったい円形の建物が見えて来ました。地下駐車場に入ると随分広い。地下で市役所などとジョイントしているそうです。写真を撮ろうとカメラを構えますが、いったいどこが正面かわかりません。全景を収めるにはかなりの広角レンズが必要だし苦労しました。

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▲総ガラス張りの建物は実に開放的であります

 

館内は無料ゾーンと有料ゾーンに分かれており、無料ゾーンがかなりの面積を占めているようです。これが観客数を押し上げている理由の一つかも。その代わりと言ってはなんですが、多くの公立文化施設が実施している障害者無料という制度はなく、ちょっと割引という程度です。「日比野克彦展」をちらりと見て、この美術館のウリの一つである「レアンドロのプール」を観にいきます。単に浅く水を張ったプールの底が透明になっており、それを下から見上げるというだけのもののようですが、無粋な私にはよくわかりません。
金沢21世紀美術館 http://www.kanazawa21.jp/ja/index.html
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▲レアンドロのプール(左) 入館券・パンフレット(右)


美術館を後にして今夜の宴席兼宿となるKの自宅へと向かいます。

その夜はKの彼女とその友人(昨年5月6日号にミスフィリピンとして登場)との4人で美味いちゃんこ鍋をつつきながら日付が変わる頃まで酒を飲みました。デザートにはミスフィリピンが買って来た和倉温泉「加賀屋」の「LE MUSEE DE H」のケーキをいただきました。これがまた美味! 能登の素材を使っているのがミソだそうで。いやあ知りませんでしたね。ホテル屋も勉強になりました。
ミスフィリピンを見送った後は雪の降る中タクシーでカラオケに。久し振りに金切り声を絞り出し家に戻ったのは午前2時半頃でした。

LE MUSEE DE H http://www.kagaya.co.jp/le_musee_de_h/index.html
 
翌日は金沢の隣、白山市に住む中学校教員でやはり大学の同期生であるM先生を誘い近所の金沢国際ホテルでランチを摂ることに。この模様はまた別稿で。
 

お腹もいっぱいになったところで金沢駅に送ってもらいがてらドライブします。金沢城の石垣が雪を被りなかなか見事であります。浅野川が見えるとM先生が「金沢はエライ!」と急に力を込めて主張し始めます。曰く「金沢は川を大事にしている。川沿いに道を整備し市民が川に親しめる環境を作っている。建物も川に背を向けず川からの景観に配慮している」とのこと。なるほど大阪市も見習わねばなりません。その後、駅近くのきんつばで有名な「中田屋」元町店に立ち寄りお土産を買い駅へと向かいます。

中田屋 http://www.kintuba.co.jp/main.html

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 ▲「中田屋」のきんつば

 
◆もてなしドーム
 
駅前の駐車場に車を止め、金沢の新名所となった「もてなしドーム」を見物します。思ったより巨大な構造です。長いエスカレーターで地下に降りるとこれまただだっ広いのなんの。端っこには地下に移設された北陸鉄道浅野川線の駅がありますが、空間が広すぎて全く存在感がありません。う~ん、いったい何を考えて造ったのか地元民とともに首をひねりました。

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▲巨大な「もてなしドーム」でおもてなし


続いて市内の商業地図を塗り替えたといわれるイオン系のファッションビル「フォーラス」へ。1階のスタバで帰路の作戦を練ります。地元民の意見も容れつついくつかのプランを組みましたが、結果的にはこれも木っ端微塵に打ち砕かれることになろうとは、この時点では知る由もありませんでした。

 
この続きは次号で。
タグ:旅行 金沢
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岸和田 自泉会館探訪 [観光]

岸和田に残る渡辺節の作品

 
▲スパニッシュ様式の外観

この度、和歌山大学に国立大学初の観光学部が設立され、記念のシンポジウムが開かれると聞き一応観光業界に身を置いている私も早速聴講を希望し会場である岸和田市の自泉会館を訪ねた。
この自泉会館について予習をしたところ、なんと設計者は大阪の”綿業会館”や”ダイビル”を手掛けた渡辺節であるとのこと。渡辺節は大正から昭和にかけ大阪を拠点に多くの作品を残した建築家である。
シンポジウムの内容より会場の方が気になることとなった。

綴じ込み付録


タグ:岸和田
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近江と敦賀の名物を食す「赤天ラーメン編」 [観光]

知りませんでした、敦賀がラーメンの町として売込みを図っているとは。原発の町、或いは北海道へのフェリーが出る町という認識しかありませんでした。元々深夜国道を行くトラックのドライバーが顧客だったとか。
http://www.tsuruga-raumen.jp/ramen_map/eki.html

▲あくまでもオーソドックスなスタイル

守山を出発し、名神・北陸道を突っ走り敦賀の市街地に着いたのは20時頃。なるほど既にシャッターが下りた商店街には屋台が点々と。中には10人以上が歩道上に座り込んで待っている店も。
われわれは、そんな中から「赤天ラーメン」の暖簾をくぐったのでありました。私は、電車で大阪まで帰らねばならず時間も迫っているため注文は「ラーメン四丁」と潔く。出てきたラーメンはこってりでもなく、さっぱりでもなく程よい味加減でありました。

▲なかなか良いお味でございました・・・。「気になりませんか髪の薄さ?」

ラーメンでの町興しは各地で行われており競争相手が多いと思いますが粘り強くラーメンプロジェクトを続けて下さい。

▲21:10発の鈍行で長浜経由大阪へ、到着予定は23:38


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