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京阪3000系ローレル賞受賞 [鉄道の旅]

B・L賞に思うこと

鉄道友の会より2009年度ブルーリボン賞、ローレル賞(B・L賞)受賞車両の発表がありました。
ブルーリボン賞には下馬評通り小田急MSEこと60000形、ローレル賞には小粒ながらも豊橋鉄道T1000形とこれも下馬評通りというか京阪3000系が受賞の栄に輝いたようであります。

京阪ユーザーの私としましてはその登場を待ちわび、試運転が始まると乗車できる日を指折り数えた京阪の意欲作3000系の受賞には心より拍手を送りたいと思うのであります。

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▲晴れのローレル賞受賞 3000系


◆貧乏くじの京阪
さて、京阪の過去受賞歴を見てみると1984年度に6000系がローレル賞を受賞して以来ということになります。技術の京阪と呼ばれ数々のユニークな車両を世に送り出した京阪がようやく2度目の受賞です。先代3000系も元祖多扉車5000系も現特急車8000系もノンタイトルなのでありますね。
それはなぜか? 一つには相手が悪かった、生まれた時が悪かったということができるでしょう。
B・L賞は毎年その年の前年に営業運転を開始した車両が対象になります。従って豊作の年にデビューすると熾烈な票取り合戦を演じることになり、不作の年に誕生すると「なぜこの車両が?」というケースが発生するわけです。もちろん該当車なしという結果もあります。また、投票によらず選考委員会による選出となるローレル賞においても票取り合戦はないもののライバルが多くなることには違いはありません。
※1974年度まではローレル賞も投票により選出されています。

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▲京阪初のローレル賞受賞車 6000系

そこで京阪の中でも有力だったと思われる車両のデビュー年を見てみると・・・・

旧3000系:1971年営業開始なので1972年度の受賞車を見るとB賞は国鉄14系客車、L賞は営団6000系が受賞しています。なんといっても最大勢力の国鉄の2代目ブルートレイン。当時としては画期的なデザインの6000系。相手が悪かった。

5000系:1970年のデビューなので本来1971年度にノミネートされるはずですが、なぜか1972年度対象車となっています。年の瀬の12月26日に営業開始だから?そんな出鱈目はないでしょう。wikipediaの記述でも理由は不明となっています。結局3000系と同年度ということになったようです。仮に1971年度にノミネートされていればB賞は該当車なし、L賞は名鉄モ600とありますから十分勝算はあったのではないかと思われます。

8000系:
1989年デビューですから1990年度の結果を見てみると。この年のB賞はJR東日本651系、L賞はJR西日本221系、JR四国2000系が受賞しています。不運にもJR各社の新形式車両繚乱期にデビューしてしまったようです。

画像 045.jpg
▲特許で固めた5000系もノンタイトル


◆B・L賞の不思議
私もかつては鉄道友の会に所属しておりました。会員の大きな特典として新車の試乗会に参加できるというのがありますが、他にも鉄道事業者が制作した新車紹介のパンフレットが会報誌とともに送られて来るというご利益もあります。私が在籍していたわずかな期間にも名鉄6000系、東急8500系、上信電鉄1000系、札幌市交6000系のものが送られてきました。そして、これらの車両はすべてめでたく受賞車となっております。不思議な話ではありますね。


タグ:京阪
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コメント 23

ホタルの館

3000系車両は、ほんと力作ですからね!
嬉しいです(*^_^*)
関西の車両が選ばれてという意味でも嬉しいです。

中之島線は駅のデザインもかなり力入れていますから、グッドデザインなどの部門でも受賞して欲しいです。
by ホタルの館 (2009-06-16 14:50) 

haru

京阪の車両にはあまり乗ったことがありませんっ
でもサットンさんの記事を読んでいたらいろいろと乗ってみたく
なりましたぁ~・・・ってまだMSEも乗ってないんですけどっ^^;
次々に新しい車両が出てきて追いつけませんっ
by haru (2009-06-16 16:29) 

サットン

ホタルの館さん

そうですね、3000系のみならず京阪全体のデザインポリシーが注目されますね。ただ、ガラガラの中之島線を見ているのはつらい・・・・
by サットン (2009-06-16 17:13) 

サットン

haruさん

京阪には個性的でクセのある役者が揃っていますよ。
新幹線に直結していないので地元以外の方には馴染みが薄いのが寂しいところです。
by サットン (2009-06-16 17:16) 

きゅんぱち

受賞をいただくにもときの運不運ってのがあるっていうことなんですね。
中之島線の空き具合。
当方がよく利用するつくばエクスプレスも日中は空気輸送ですからね、まるで乗客がいないですから、相変わらず。
電車による昼間の移動を必要とする乗客が増えるかどうかっていうところなんでしょうな。
by きゅんぱち (2009-06-16 20:28) 

いそしぎ

はじめまして。
京阪沿線に在住しております。
緑と黄緑のも好きだけど、新車両かっこいいですよね。
貧乏くじなところも好きです。お京阪(^^;

by いそしぎ (2009-06-16 20:34) 

のり

「京阪3000系にローレル賞」、うれしい限りです。言われてみれば、京阪の電車は、あまり賞に縁がありませんね。じつは、南海もそうなんです。あんなに魅力的だった20000系「デラックスズームカー」は、なぜか洩れてしまいましたし・・・。50000系ラピートの受賞くらいでしょうか。
空気を運ぶような中之島線が気がかりですね。
by のり (2009-06-16 21:33) 

manamana

おめでとうございます!
なかなか賞に縁がなかったので、
力作が受賞して、関係者もファンもうれしいですね。
それにしても、中之島線がこんなに心配されているとは、
やっぱり、阪神と相互乗り入れしかないですね。
by manamana (2009-06-16 21:37) 

サットン

きゅんぱちさん

運、不運というかタイミングっていうんですかね。なにごとにも付きまといますね。就職なんて典型的な例でしょうか。昨年は売り手市場だったのが今年は逆転してるとか。
中之島線、当面は沿線の再開発の進捗を見守るしかないかなって感じです。最終的には行き止まりの中之島から延長して他社線とのネットワークを形成しないと活性化は難しいでしょうね。
by サットン (2009-06-16 21:39) 

サットン

いそしぎさん、いらっしゃいませ!

青い京阪電車もクールで格好いいですね♪
大阪のキタにもミナミにもターミナルを持たないおけいはんはなかなか地味なイメージから抜け出せないようですが。
by サットン (2009-06-16 21:43) 

サットン

のりさん

京阪にとってはやっと2度目の受賞ですね。でも、ブルーリボンには未だに縁がないようで。B・L賞を過去に遡って見ていると事業者によって賞取りの上手い下手があるように感じます。中にはどうしてこんな車両が?っていうケースもありますね。京阪ファンのひがみでしょうか?
by サットン (2009-06-16 21:49) 

サットン

manamanaさん

京阪は「どうしてこんな車両が受賞してないの?」っていう地味な名車がゴロゴロしていますから。3000系は気合いが入っていただけに嬉しい受賞ですね。
中之島線はミッシングリンクを解消しないと抜本的な解決は難しいかも。
by サットン (2009-06-16 21:55) 

岸田法眼

この車両は高く評価できますね。社運をかけたかのような意気込みが伝わってきます。ブルーリボン賞でもおかしくない車両だと思いますよ(221系も651系がなければ、確実にブルーリボン賞でしょう)。
by 岸田法眼 (2009-06-17 00:43) 

TORA

3000系、いつの間に、こんな形になったんですか?
3000系といえば、TVカーだったんですけど・・・
京阪電鉄が懐かしく思えます...+。(゚うω´。)o_+゚
by TORA (2009-06-17 00:54) 

ファジー

新3000系ローレル賞受賞おめでとうございます。
京阪ではほんと久しぶりだったんですね。
あまり好きな車輌ではありませんが、からくりボックスのような5000系には一票入れたいですね。
by ファジー (2009-06-17 07:10) 

サットン

岸田法眼さん

おっしゃるように3000系は完成度の高い車両ですね。内装もさることながらやはりブルーの外装がインパクト大です。顔のデザインは決して格好いいとは言えないですが(笑)
by サットン (2009-06-17 07:35) 

サットン

TORAさん

今の3000系はコイツです。1編成だけ残っていた特急用の3000系は暖簾を後身に譲り現特急車8000系ファミリーに組み込まれてしまいました。
京阪は外装のデザインもどんどん変わっていっていますよ。
by サットン (2009-06-17 07:43) 

サットン

ファジーさん

京阪にとっては四半世紀ぶりの受賞ですね。ついてないというか、売り込みが下手というか。K鉄やM鉄はお上手なようですが。
5000系が’71年度にノミネートされていればおそらくローレル賞は取っていたでしょうね。
by サットン (2009-06-17 08:01) 

UZ

日々利用しているものにとっては非常に喜ばしい限りです。
復路の快速急行にこの車両が来たらすこしリッリな気分になれます。あと平日には萱島発の区間急行にもこの車両が充当されている列車もあります。私はこの列車で帰宅する事もあります。最近この列車目当てに乗る人も少なくないようです。
by UZ (2009-06-17 08:43) 

サットン

UZさん

この車両を目当てに乗る人がいる。開発陣が泣いて喜びそうですね。
乗った人をリッチな気分にさせる車両、まさに文化です!
これが中之島線の乗客増に結び付けばいいんですが・・・・
by サットン (2009-06-17 08:53) 

うたに

登場時のタイミングで惜しくも・・・ということは、様々な分野でありますよね。
東武東上線にひさびさの新車(50000系)が登場した時、当時沿線住民だった私は、50000系が雑誌の表紙を飾ることを楽しみにしていましたが・・・小田急VSEに持ってかれた~! なんてこともありました(^^;)
そういえば、"エバーグリーン賞"って、以前ありましたよね。無くなっちゃったのかな。。

by うたに (2009-06-17 12:46) 

サットン

うたにさん

東武50000系と小田急VSEですか。両者の意義はともかくとしてアイキャッチの点からだとVSEですね。
エバーグリーン賞は数年前に廃止されたと思います。つまり、鉄道車両には新人賞しかないってことですね。
by サットン (2009-06-17 13:43) 

京葉帝都

京阪3000系のローレル賞の受賞、おめでとうございます!
6000系もそうでしたが、従来の京阪スタイルに新風を吹き込む優れたコンセプトが評価されたのかと思います。
旧3000系、5000系、8000系も他社にはないユニークもので、乗車できる確率が高いレベルの勢力を築いてきました。
暫く元気がなかった関西私鉄の車両も3000系に続いて受賞してもらいたいものです。
B賞については有料特急中心で世間の話題の量がモノをいっているようです。現在どう扱われてどのような評判なのか、検証してみる必要があるでしょう。
私の友人(大柄)はN700系は700系よりも乗り心地がよくない、と言っていました。
小田急MSEは最近大手町から乗車しましたが、車内の居住性や設備は今後あるべき姿を先取りしており、すばらしいものでした。外観やカラーは個人的には大したことだと感じませんでした。青色なら南海のラピートは衝撃的でした。
他のアワードとして、ブルネル賞やグッドデザイン賞(自ら申請する)があります。関西の私鉄や公営交通はもっとアピールしたほうがよいでしょう。

by 京葉帝都 (2009-06-22 01:43) 

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