SSブログ
宿泊記(関西) ブログトップ
前の10件 | -

ゼンティス大阪宿泊記 後編(ラウンジと雑感) [宿泊記(関西)]

記事更新再開後の最初の項目は長らく塩漬けになっていた昨年末のホテル宿泊記の続きです。しれっとお蔵入りさせようかとも思いましたが、前編、中編をアップしているのでそうもいかず恥ずかしながら公開いたします。
というわけで前編(チェックイン・眺望)中編(客室詳細)から続いております。

◆ラウンジ

R0011465 (480x359).jpg
▲ラウンジのソファ席

さて翌日、チェックアウト前にこのホテルご自慢の宿泊者専用ラウンジを覗いて見ました。1階ロビー奥がラウンジスペースとなっており大小ソファとテーブルがゆったりと配置されていて、書架には大阪にちなんだ書籍類が並んでいます。ジャズが流れる2階まで吹き抜けの空間と目一杯広く取られたガラス越しに映える植栽の緑のお陰で明るく清々しいムードを湛えた快適な時間を楽しめます。

R0011469 (480x360).jpg
▲無料のコーヒーマシン完備

一角にはコーヒーマシンも用意されており宿泊者は24時間自由に利用でき客室にテイクアウトも可能です。他にもソフトドリンクや大阪産のクラフトビール各種が¥300~¥1000で楽しめます。
最近宿泊者専用ラウンジをウリにしているホテルが目立ちますが、多くは朝食会場を時間外に転用しているケースが多く、ラウンジと呼ぶにはお粗末な設備が目立ちます。しかし、このホテルは違います。あくまでもラウンジに特化しており(朝食はレストラン対応)、その設えも手抜かりはありません。さすがはパレスホテルの血筋を引くホテルです。

R0011468 (480x360).jpg
▲コーヒー以外は有料です

せっかくのラウンジではありますが、私が居た11時前後には他に利用者はおらず、宣伝担当と思われるスタッフが業者を交えて打ち合わせをしているのみ。もったいないなあと思いながら、私自身も夜のムードを体験していなかったことを激しく後悔しております。きっと昼間に比べ勝るとも劣らないムードを味わえたことでしょう。
ところで「宿泊者専用」を謳うラウンジですが、スタッフが常駐しているわけでもなく出入りはノーチェック状態。これならいっそ一般開放したら如何でしょう。同じライフスタイルホテルを標榜するご近所の「アロフト」や「ザ・ロイヤルパークホテルキャンバス」などは積極的に開放しています。「新しいなにかと出会う場を提供すること」をモットーとするライフスタイルホテルとしてもその方が理にかなっていると思います。

R0011475 (360x480).jpg
▲四ツ橋筋の筋向いに建つアロフト大阪堂島


◆チェックアウト
このホテルには他にも本格的なオールデイダイニング「Upstairz」、コインランドリー、フレグランスバー、フィットネスをコンパクトに配置した「ROOM 001」など魅力的な設備があるんですが、今回は利用する機会がないままチェックアウトの時間を迎えます。
正午前にフロントに出向き精算を済ませると渡された領収書はカードの利用控えと合わせて2枚。いずれもコンビニのレシートを一回り大きくした程度のサイズでした。ホテルの領収書というと、プリンターから打ち出されるB5サイズのものだった時代から情報更新できていない私は驚くとともにこのホテルが徹底したペーパーレス化を図っていることに気付きました。インからアウトまで手にした紙媒体というと「大阪いらっしゃいキャンペーン」関係の説明書と領収書だけ。従来のホテルでよく見かけたデスク上を埋め尽くすPOP類はいうに及ばず、ホテルのパンフレットさえ見かけませんでした。館内の案内はテレビでどうぞということですね。ステーショナリーもなし。そうそう、客室にメモはありました。

◆雑  感
R0011463 (360x480).jpg

最後に私が感じたゼンティス大阪の印象をまとめて長期にわたってしまった記事を締めようと思います。

・親方パレスにあらず
 最近メキメキ評価を上げている東京・パレスホテルが大阪に進出ということで注目を集めたゼンティス大阪ですが、ホテル内にはパレスのパの字も見当たりません。私なんぞはZENTIS OSAKA by PALACE HOTEL TOKYOなんて名称にしてしまいそうですが、狙っている客層が異なるため敢えてパレスの看板は隠したということでしょうか。

・客層は女性中心か
 オシャレなホテルだけに客層は女性主体のように感じました。フロント、客室通路で出会ったのは皆女性でした。特に母娘らしい姿が目立ちました。

・徹底したペーパーレス化

 レジカード、パンフレット、レストランのお知らせ、宿泊約款、レターセットなど従来のホテルステイでは必ず出会った紙がことごとくありません。客室内にも紙というとメモとトイレットペーパーぐらい。



私にとって久し振りのホテルに泊まることを目的にした1泊2日の旅はこのように多くの刺激を与えてくれたのでした。

Zezntis Osaka 公式HP >>>こちら


nice!(7)  コメント(5) 

ゼンティス大阪宿泊記 中編(客室詳細) [宿泊記(関西)]

ゼンティス大阪のStudio Room

足掛け2年の記事になりましたが、今回は客室の詳細についてネチネチとお伝えいたしましょう。
*ゼンティス大阪宿泊記 前編(チェックインと客室からの眺望)から続いています。

R0011445 (480x347).jpg

◆ゼンティス大阪を選んだ理由
でもその前に数多ある大阪のホテルからなぜゼンティス大阪を選んだのか、その経緯を語らせて下さい。なにぶんにも久し振りのホテルステイ、選択作業にも熱が入っておりましたので。
今回の宿泊目的が一人忘年会の開催ということで客室にお篭りということになります。よって居心地の良さそうな客室でないと困ります。居場所がベッドの上だけということでは話になりません。座り心地の良さそうな椅子としっかりしたテーブルが必須です。加えて浴室についてもユニットバスにシャワーカーテンという前時代的なものは避けたいところ。そんな条件を満たし最終選考に残ったのは、高層階からの眺望が評判の「ザロイヤルパークホテルアイコニック大阪御堂筋」、思い切ったインテリアがぶっ飛んでいるマリオット系の「アロフト大阪堂島」、そして「ゼンティス大阪」です。

R0011414 (360x480).jpg
▲ゼンティス大阪のカードキーホルダ、大阪いらっしゃいキャンペーンの案内他

結局パーソナルチェアとソファを備える客室が魅力でゼンティスに決定したのでありました。パレスホテルの大阪進出という点も大いに興味を惹かれたポイントです。

◆客室の詳細
R0011410 (480x360).jpg
▲客室全景

Studio Roomは面積25平米。ベッドは幅1810ミリのキングサイズを備えます。英国人デザイナー タラ・バーナード女史の手によるインテリアはアースカラーでまとめられたソフトで嫌味のない印象。床はフローリングでベッド周りのみラグマットが敷かれています。このラグが分厚くて躓いて転びそうになりました。窓はほぼ床から天井まである特大サイズでビジネスホテルとの違いをアピールします。

R0011412 (480x360).jpg
▲充実したシッティングスペース

これが決め手となった「椅子とテーブル」です。チェアは一見華奢で座り心地が悪そうですが、意外と心地良い。小さいながらクッション付きのソファもあり気分に合わせて使い分け可能というのも嬉しいところ。

R0011420 (360x480).jpg
▲ソファ横のチェスト

このチェストにはセーフティボックスが収納されています。電気スタンドの向こう側壁面にはAC電源とエアコンコントロールパネル(ダイキン)が設置されています。置かれている冊子には「Directions」とありますのでホテルの館内案内かなと思ったらこのホテルも加盟する「Design Hotels」の案内でした。

R0011413 (480x360).jpg
▲テレビとキャビネット

テレビはLG製の49インチ4KのスマートTV。ただし、画面の角度調整はできません。
中央に見えるのがキャビネット。どうしてこんなど真ん中に?と不思議でしたが、これがなかなか使い勝手が良い。荷物を整理したり、お茶を入れたりと良い仕事をしてくれました。

R0011415 (480x360).jpg
▲お茶セット一式

そのキャビネットには各種備品が。お茶セットはカップ、ソーサー、スプーン、グラスとドリップ式コーヒー、紅茶、日本茶が各々2組が用意されています。

R0011416 (360x480).jpg
▲右袖には・・・

上からナイトウエア、ランドリーバッグ、袋入りスリッパがこれも2組ずつ。

R0011450 (360x480).jpg
▲中央には冷蔵庫

シースルーの冷蔵庫は初めて見ました。中身はカラ。冷凍機能はありません。よって隣のファミマで仕入れたハーゲンダッツがドロドロになってしまいました。

R0011417 (360x480).jpg
▲左袖にはポットと加湿機

ブラウン製のポットも初めてですが、速攻で沸き上がる性能には驚きました。加湿器はFrancfranc。

R0011424 (360x480).jpg
▲ミネラルウオーターも2本

キャビネット上にはミネラルウオーターが。兵庫県養父市のメーカーでした。

R0011433 (360x480).jpg
▲クロゼット

キャビネット横には簡単なオープンタイプのクロゼットが。ハンガーが少ないように見えますが、向かい側壁面にも数本が架かっています。バゲッジラックは折り畳み式。

◆ベッド周り
R0011411 (480x360).jpg
▲キングサイズベッド

幅1810ミリと一人では持て余す広さです。枕は軟らかいながらもしっかりしたホールド感で心地良かったです。壁面のアートは日本人作家の作品。ほど良いアクセントになっています。

R0011418 (360x480).jpg
▲向かって右側のナイトテーブル

読書灯、時計、メモとペン、ビニールに封入されたTVリモコンが設置されています。時計はアラームの時刻設定の仕方がわかりませんでした。

R0011419 (360x480).jpg
▲同じく左側

こちらには読書灯、電話機、AC電源とUSB端子が用意されています。ACは室内各所にありますが、USBはここの1口しか見当たりませんでした。2名利用だと厳しいかも。
読書灯のデザインが左右で異なるのが珍しいところ。

◆浴室周り
R0011436 (345x480).jpg
▲水周りは一ヶ所に集約

浴室、洗面、トイレは一ヶ所に集約されています。左から洗面、トイレ、浴室(シャワーブース)。洗面、トイレ区画は引き戸で閉め切ることが出来ます。入り口の電動ロールカーテンを下ろせばシャワーブースも一応目隠しできます。が、左隅に見えるスモークガラスの窓越しにトイレの様子が窺えてしまうんです。シャワーブースも同様です。なぜこんな窓を付けてしまったのか全く理解に苦しみます。
なお、このエリアの床には石材が使われています。フェイクかも知れませんが。

R0011437 (360x480).jpg
▲快適なレインシャワー

浴室とはいえシャワーブースだけでバスタブはありません。ただハンドシャワーに加えて昨今流行のレインシャワーも備えており、まとわり着くシャワーカーテンを避けつつ窮屈なバスタブに浸るよりはるかに快適です。実は私、今回がレインシャワー初めての経験でしたが心地良かったです。椅子があれば一層良かったんですが。このシャワーはドイツ・ハンスグローエ製なんだそうです。
今後のホテルの浴室はシャワーブースのみか、バスタブ、洗い場付のゆったりしたタイプかに二分化して行くのではないでしょうか。大浴場付のホテルが増えていることもシャワーブースのみを後押ししている背景かと思います。

※上級客室であるCorner Studio、SUITEにはバスタブが付きます。


R0011449 (480x360).jpg
▲ソープ類はボトルで

ボディソープ、シャンプー、コンディショナーはオーストラリアのブランド「HUNTER」でした。ボディソープは苦みばしった男性的な香りに感じましたが・・・。

R0011447 (480x360).jpg
▲洗面台

洗面台は天板に石材を用いているようで見た目高級感を感じます。サイズはこじんまりしていますが、使い勝手は良かったです。

R0011461 (480x360).jpg
▲アメニティは控えめ

バスアメニティは歯磨きセット、髭剃り、シャワーキャップ、ウオッシュタオルなど男性目線では一通りのものが揃っていますが、女性にはちょっと物足りないかも知れません。

R0011448 (480x360).jpg
▲ペーパーホルダー

トイレのペーパーホルダーがシンプルながら洒落たデザインだったので撮っておきました。なお、便器のカバーが使い終わると自動で閉まる半自動だったのには驚きました。

以上、ゼンティス大阪の標準客室であるStudio Roomの様子をご紹介して来ました。

この部屋に宿泊しての印象は「よく考えて作り上げられている客室」というところです。思い切ってバスタブを廃し、浮いたスペースをリビングエリアに振り向けるという発想が功を奏して25平米とは思えないゆったりとした印象の客室に仕上がっています。私はバスタブ廃止肯定派ですが、お湯に浸からないと気が済まないという意見が根強くあるのも事実でしょう。こうした客層を逃さないために多くのバスタブなしホテルは大浴場という選択肢を用意して対応しているようです。ドーミーインチェーンが好例です。ところがゼンティスにはこの選択肢がないというのが痛いところでしょう。バスタブ付の上級客室を利用するという選択肢はありますが。この点を今後のチェーン展開でどう対応していくのか興味深いところです。

後編では宿泊者用ラウンジとこのホテルに宿泊しての雑感をお伝えする予定です。お楽しみに!

[宿泊データ]予約経路:じゃらんnet プラン名:大阪いらっしゃい2021大阪府民限定キャンペーンレート(室料のみ) 料金:¥14000税サ込み キャンペーン割引▲¥5000 じゃらんポイント▲¥1400 大阪府宿泊税¥100 支払合計¥7700




nice!(17)  コメント(4) 

ゼンティス大阪宿泊記 前編(チェックインと部屋からの眺望) [宿泊記(関西)]

大阪都心のホテルで一人忘年会開催!

R0011427 (480x360).jpg

2021年も押し詰まった師走のある日、大阪は堂島にあるホテル「ゼンティス大阪」に宿泊してきました。大阪人の私がわざわざ大阪のホテルに泊まろうというのは一人静かにこの1年を振り返ろう、つまり一人忘年会を挙行しようと考えたから。ちょうど大阪府民割「大阪いらっしゃい」キャンペーンも実施されていますし。

R0011402 (480x360).jpg
▲新装なった阪神百貨店本店

まずは今夜の晩餐を手配しに梅田の阪神百貨店本店に立ち寄ります。この度全面改築によるリニューアルが完了し「食の阪神」の看板にさらに磨きをかけたとか。その阪神本店食品売り場で私が手にしたものは・・・・。それは後ほどご紹介致しましょう。

R0011480 (480x360).jpg
▲大阪シティバス(復刻塗装)イメージ

ゼンティス大阪のチェックイン受付は15時からですが、時は既に16時になろうとしています。梅田から堂島のゼンティス大阪までは歩いても行ける距離ですが、ここはバスのお世話になろうということで大阪シティバス53号系統で渡辺橋まで。バスを降りれば徒歩2・3分で到着です。

R0011474 (360x480).jpg
▲ホテル外観

◆ゼンティス大阪とは
昨年7月にオープンしたばかりの新しいホテルで知名度もまだまだ。しかもホテルらしくない名称とあって認知度も高くないと思われます。しかし、その正体は東京・パレスホテルを母体とする血筋の良さを誇ります。本家に当たるパレスホテル東京が宿泊、料飲、宴会のフルライン型シティホテルなのに対し、宿泊特化型で客層も異なる大阪には新しいブランドを用意したものと思われます。パレスのパの字もホテルのホの字も付けない新ブランドにパレスホテルの自信と覚悟といったものを感じます。


R0011428 (480x360).jpg
▲こじんまりとしたエントランス

主要道路である四ツ橋筋から一歩入った所にゼンティス大阪はあります。周囲のビルに比べ決して大規模な建物ではありませんが、瀟洒な外観、十分に確保された公開緑地がホテルとしての存在感を主張しています。


R0011467 (480x360).jpg
▲フロント前からロビーを見る

◆チェックインと部屋からの眺望
チェックインは1階玄関を入ってすぐのフロントで行います。3人も並べば一杯のこじんまりしたカウンターです。今回は「大阪いらっしゃい」キャンペーンを使っての予約だったため身分証明とコロナワクチン接種済み証を提示するとともに、問診表やら大阪府民に間違いないとの誓約書に住所、氏名を記入します。昨年の「GoTo」で不正が多発したこともあってかかなり厳重に感じました。本来のチェックイン手続きはタブレットにサインをし、クレジットカードの提示(または現金によるデポジット)だけでペーパーレスで済むようですが。

R0011466 (480x360).jpg
▲書架が目立つエレベータホール

チェックインが済み、いよいよ客室へ向かいます。ポーターサービスはありませんが、インド系らしき青年のアテンダントがいて、エレベータを呼んでくれたり、カードキーによるセキュリティシステムについて説明をしてくれたりと世話をやいてくれます。おもしろいと思ったのがこのホテルのスタッフの名札はファーストネームだけをアルファベット表記している点です。意図は不明ですが、ホテルでは初めて見ました。

R0011425 (360x480).jpg
▲リクエストどおりの高層階

今回アサインされたのは10階の部屋。実はこのホテルを選ぶにあたって気になったのが部屋からの眺望です。その立地から推測して抜けのいい眺望は期待できそうにありません。特に南側はこちらの16階建て(ホテルは13階まで)に対して19階建てのオフィスビル「アクア堂島」が屏風のように立ちふさがっているはずです。そこで宿泊前日に電話で「出来る限りで良いので少しでも高層階の眺望のよい部屋にアサインしてほしい」とリクエストしていたのです。いわば無理難題を突きつけたわけですが、電話にでた男性クラークは快く引き受けてくれました。その結果は・・・・。


R0011410 (480x360).jpg
▲Studioルーム

それではドアを開けましょう。この瞬間は何時もドキドキします! 今回予約していたのはStudioと名付けられたダブルルームで広さは25平米とシングルユースなら十分な広さです。このホテルではこのタイプが最小にして最多を占めております。室内はネットで見たとおりのサイズ感とレイアウトで一安心。

それでは気になっていた眺望を見てみましょう。

カーテンを開けます!

ジャーン!!


R0011421 (480x359).jpg
R0011456 (480x360).jpg
▲右手方向(北東)の昼と夜

梅田周辺のビル群が見えます。左端が「堂島アバンザ」。てっぺんが青く光っているのが「大阪梅田ツインタワーズ・ノース」(梅田阪急ビル)。その隣が「大阪駅前第4ビル」、「同第3ビル」と並びます。

R0011422 (480x360).jpg
R0011441 (480x360).jpg
▲左手方向(北西)の昼と夜

中央左寄りがタワマン、中央の白い建物が「ホテルエルセラーン」、右手が「堂島アバンザ」となります。
視線を落すと新地の気だるい景色が広がりますが、私のリクエストになんとか応えようと努力してくれた跡がしのばれます。高層階北東のこの部屋は梅田のビル群が見渡せる数少ない存在だと思われます。希望を叶えてくれたクラーク氏に感謝です。

R0011452 (480x359).jpg
▲客室階フロアプラン(下が北方向)

参考までに10階フロアプランを貼っておきます。白抜きの部分が1007号室です。

◆宴のはじまり、はじまり~
それでは今回のテーマである一人忘年会の開幕です。先程阪神本店食品コーナーで手に入れたのがこれ、御堂筋弁当です! 大阪駅の老舗駅弁水了軒(現在は神戸のあわじ屋のブランド)の名物弁当です。


KIMG0792 (360x480).jpg
▲水了軒の御堂筋弁当

かつて東京~大阪を頻繁に往復していた頃、新大阪駅では決まって購入していたものですが、水了軒の破綻とともに姿を消したのかと思っていました。涙、涙の再会であります。


KIMG0793 (480x360).jpg
▲ビールは銀座ライオンビアホールスペシャル

小分けされたおかずがビールのアテにぴったり。たこ焼き風の練り物も懐かしい。ビールはサッポロの銀座ライオンビアホールスペシャル。限定販売の文句につられて選びました。

さて、夜も更けてきました。宴たけなわではございますが、この辺で御開喜といたします。

客室の詳細、このホテル自慢のラウンジ等の紹介は年を跨いでお届けする予定です。お楽しみに!


☆本年も当ブログにご来訪いただきありがとうございました。いつ更新されるかわからないグダグダ運営にお付き合いいただいたこと感謝の言葉しかありません。

それでは皆様にとって2022年が実り多い年になることを祈りつつ本年最後の投稿とさせていただきます。


nice!(10)  コメント(13) 

湯快リゾート体験記 ~ホテル千畳(白浜)の巻 [宿泊記(関西)]

♪おんせん7800えん~の実力は!?

おんせん7800えん~のCMソング、関西地区にお住まいの方にはすっかりお馴染みですね。そう!格安温泉旅館チェーン「湯快リゾート」のキャッチフレーズを織り込んだCMソングです。
それでは湯快リゾートとは何ぞや? 「日本の温泉を身近にする」をポリシーに北陸、中部、南紀、山陰地区を中心に約20の温泉旅館を展開する新興の宿泊業者です。そのポリシーを実現するため、数々の省力化を実施し、キャッチのとおり1泊2食付ひとり7800円(1室2名以上、税サ込)という驚異の格安料金を実現しているのです。さらに特筆すべきはこの7800円が通年で適用されるという点です。通常リゾート地の宿泊施設というと週末をはじめオンシーズンは料金が跳ね上がるのが定番ですが・・・故に“水商売”の謗りを免れない・・・湯快は基本的にGWでも夏休みでも7800円が適用されるのです。
これは正に今までの宿泊産業の常識を打ち破った価格設定であります。元ホテル屋が気にならないはずがありません。というわけで湯快リゾートのサービスを体感して来た話しです。・・・・1年前のことですが。

RIMG0242 (500x333).jpg
▲今回お世話になった南紀白浜「ホテル千畳」 景勝地千畳敷は徒歩数分


◆目的地決定~予約完了まで

予約を入れる前に湯快リゾートのサービスポリシーを押さえておきましょう。

・チェックイン後の客室への案内は無し
・チェックイン時客室の布団は敷かれている
・食事はレストランにて基本的にブッフェ

湯快を利用する際にはこれらの対応を了解しておく必要があります。

われわれ一行はこれらの条件を納得の上、8月下旬(平成24年)、1室3名という条件の下、行先選定に入りますが、結論は即決。ばあちゃんと娘が強烈に白浜を押します。もちろんパンダが目当てであります。
行き先が決まれば次は施設の選定。湯快は白浜に「白浜御苑」、「ホテル千畳」の2軒を展開しています。湯快のWEBサイトでは全施設の空室状況が一括検索できますので簡単に絞込みはできますが、さすが夏休みとあって、こちらの都合の良い日程では空室がなく、結局「ホテル千畳」のランクアッププラン(ひとり9800円)で妥結します。レギュラープランよりも客室が広く、眺望も良いとのこと。7800円を試すという当初の目的は果たせなくなりましたが、夏休みの比較的直前の予約ということだったので致し方ないでしょう。

ということで ホテル千畳 平成24年8月29日(水)~1泊 ランクアッププラン(ひとり9800円) にて簡単にWEB予約完了。(7月19日予約)

RIMG0240 (500x333).jpg
▲玄関周り


◆驚きのチェックイン

さて、宿泊当日、特急くろしおで白浜駅に着いたのが13時頃。生憎の雨模様とあって、アドベンチャーワールドのパンダ見物は翌日に持ち越し、タクシーで宿に直行します。普通温泉旅館の客室使用時間は15時頃~翌10時というのが相場ですが、湯快は安心! チェックイン・アウトともに正午を謳っています。今どき高級都市型ホテルでもかなわない客室の24時間利用です。とはいえ理論的に破綻しており、ましてや繁忙期でもあり待たされることは覚悟していましたが・・・・。
思いのほか立派な車寄せでタクシーを降ります。ところがロビーは汚れてる・・・・。大理石(?)貼りの床からはザラザラした感触が伝わって来ます。かつては高級路線だったんだろうことを窺わせるガラスの壁面も曇っています。格安だから・・・・自分に言い聞かせながらフロントへ向かいます。
フロントクラークに名前を告げるとフルネーム、諸条件の確認の後、夕食時間の選択、館内の説明を受けキーを受け取ります。待たされるのでは・・・は杞憂に終りました。それよりも驚いたのはチェックイン時レジカードの記入を求められなかったこと。サイン一つしませんでした! 前金もなし。一見の客には寛大過ぎる対応に驚きます。無駄なものは徹底的に省くという湯快のポリシーを痛感するチェックインでありました。
フロント横で好みの浴衣を選び客室へと向かいます。

RIMG0236 (500x333).jpg
▲フロント付近


◆ランクアップルーム

フロントから長い通路を通り、エレベータで3階に上がります。アサインされたのはランクアップルームとあってか角部屋です。ちなみに廊下は空調が効いておらず暑いのなんの。
格安だから、いやランクアップだから、と不安と期待が交錯する中ドアを開けます。入ると2・3畳の前室と浴室、トイレ、洗面台。そして、8畳(だったかな)の主室となりますが、お約束どおり布団が延べられております。ここまでは想定内。しかし、痛んでる! 襖、障子は滲みだらけ。どうしたらこんな所まで?と思う上の方まで濃い滲みが浮いています。布団を撤去して現れた畳も焼け放題。格安だからも今度は空回り。これは商品としてはNGやろ、って思います。
温泉旅館の標準装備である広縁になんとか居場所を見出します。熊野灘の眺めが良い感じですが、建物がV字型をしているため対面の客室の様子も窺えます。
テレビはメーカー不詳の液晶タイプ(32型?)。冷蔵庫は空っぽ。館内に自販機があります。お茶菓子セットも完備。夏場には気になる空調ですが、古めかしい床置き型。しかし、機能に問題はなし。
玄関ドアはオートロックではありませんので施錠はお忘れなく。

RIMG0223 (500x333).jpg
▲ランクアップルーム一例


◆食 事

♪食事はなんでも好きなだけ~ は前述のCMソングの続きです。謳っているとおり夕・朝食ともにブッフェ形式での提供です。もちろんここでも格安だから、の呪文を唱えねばなりません。

RIMG0231 (500x333).jpg
▲食事会場

夕食は1.5時間の入れ換え制でチェックイン時に3つの時間帯から選べます。メニューはというと、もうこれ以上親しみのあるものはないという料理のオンパレード。唐揚げ、春巻きetc。ホテル屋時代、予算のない立食パーティーで何度となく対面したメニューです。握り寿司もありますが、いかにも急速解凍しました風のネタに食指も進まず。ただ、唐揚げ大好物の娘はご満悦の様子でした。なお、ソフトドリンクもフリーです。

RIMG0227 (500x333).jpg
▲夕食メニュー一例(ビールは別途注文)

朝食は和洋のオーソドックスなメニューを食べ放題。パンの中にはスーパーでお馴染みでは?と思わせるものも。娘はクロワッサンが美味しかったと大絶賛。
どうやら食事は若い者向けにアレンジされているとみました。まあ、土地の名物料理などは期待せず、空腹を満たすには十分なメニュー構成といって良いと思います。施設ごとに料理をグレードアップしたオプショナルプランも設定されていますのでHPで確認してみて下さい。

◆温 泉

さて、肝心の温泉であります。「日本の温泉を身近なものに」が湯快のモットーですから。
ここ「ホテル千畳」には大浴場と露天風呂が用意されております。まずは露天風呂を目指しますが、途中で断念。客室から遠く離れている上にかなり急な階段で斜面を下りねばならず、足を傷めている私にはとても辿り着けそうもありませんでした。なんとか辿り着いたばあちゃんは「掛け湯をする場所もなく使い勝手が悪い。遠くていかにも後から取って付けた感じ」。娘は「海が見えて気持ちよかった」とのこと。大浴場は特に個性のない造りですが、沖を往く船の灯りを見ながら足を伸ばしての入浴はやはり格別ではあります。

◆その他サービス

湯快の共通サービスとして、カラオケルーム・コミックコーナー・卓球台の利用無料というのがあります。今回はカラオケを利用しましたが、かなり古いシステムでした。電話帳数冊分はあるインデックスもボロボロ。それでも唄うには不自由はありません。なんといっても無料ですから! そうそう、湯快リゾートの親会社はカラオケルームをチェーン展開するジャンボカラオケです。
また、湯快の各施設は京阪神などからの格安シャトルバスを運行しています。ちなみに白浜へは京阪神各地から往復3000円で利用可能です。

RIMG0235 (500x333).jpg
▲熊野灘を望むロビー


◆雑 感

フロントクラークはビジネスライクながらテキパキと仕事をこなしている様子。チェックイン・アウト時ともに待たされることはありませんでした。周辺の路線バスに関する質問にも的確に答えてくれました。
先述しましたが、客室の24時間利用が看板倒れに終ってないことには感心します。チェックイン正午は難しいとは思いますが、いまだにチェックアウト10時を標榜している温泉旅館、リゾートホテルには見習って欲しいところです。
同様に通年同一料金も称賛に値するでしょう。最近関西にも進出している格安旅館チェーンに大江戸温泉物語がありますが、売り物の格安料金は原則平日のみで週末など多客期は料金がアップする従来どおりの水商売感覚を踏襲しています。

湯快の狙いは徹底した低料金を提示することで、例えば従来年に1度だった温泉旅行を2度、3度と頻度をアップしてもらい需要を拡大することにあるようです。確かに1泊7800円という料金設定は魅力的でインパクトがあります。おまけにアクセスまで面倒見てくれるとは手軽さを求める一部の旅行者層には強烈にアピールしていると思われます。
その典型としてウチの娘を例に挙げておきましょう。彼女は白浜に出かけて1年のうちに友人と粟津温泉、恵那峡、鳥羽に出かけております。いずれも湯快利用です。というか、目的地選定には先ず湯快ありき、です。アクセスもシャトルバス利用とどっぷり湯快の戦略に嵌っております。不自由なく1泊できる客室、好きなものをお腹一杯食べられる食事、温泉、カラオケを楽しめて学生でも手の届く低料金。さらには宿まで乗り換えに煩わされずに済むアクセス。一つの旅のスタイルとして確立されたものを見る思いです。
恐るべし湯快戦略!

繰り返しますが、この体験記は平成24年8月の宿泊をもとに書いています。
湯快リゾートの最新情報については同社WEBサイトでご確認下さい。http://yukai-r.jp/

 


福知山アークホテル宿泊記 [宿泊記(関西)]

「路線バスの旅」ゆかりの宿に泊る

お久しぶりのホテル宿泊記は7月の北近畿タンゴ鉄道探訪の際前進基地として利用した福知山アークホテルを取り上げます。

RIMG0127 (281x375).jpg
▲駅北口から徒歩3分

福知山のホテル事情

まずは本誌調査による福知山市内のホテル事情を概観してみましょう。主要なホテルは駅前地区にホテルサンルート、アークホテル(いずれも北口)、アールイン(南口)の3軒。郊外にリゾート色の強いホテルロイヤルヒル福知山&スパが布陣。大手との関係を見るとアールインは本年4月からアパの提携ホテルに加盟し、ロイヤルヒルは阪急阪神第一ホテルグループです。アークホテルについてはチェーン展開するルートイン系のものとは無関係のようです。さらにアールインとロイヤルヒルが何らかの提携関係にあるようです。もちろん、他にも地場のものと思われる旧来のビジネスホテルが点在します。京都府北部の主要都市でありながら東横イン、スーパーホテルなどの進出が見られないのが不思議です。
これらホテルの稼働状況はというと私が利用した7月下旬に関していうとかなり堅調。主要ホテル全てが満室という日もあり意外でした。夏休みとはいえ近くにこれといったリゾートがあるわけでもありません。それを裏付けるように価格も少々強気でシングル6000円(室料のみ)前後が相場です。

RIMG0125 (500x375).jpg
▲オシャレなロビーにはPCコーナーも

アークホテルを選んだ理由

結論からいうと「ここしか空いてなかった」からです。福知山訪問を決めた当日、「じゃらん」、も「楽天」も空いていたのはアークホテルだけでした。目論見としてはサンルートを狙っていましたが、これもご縁でしょう。なんといってもここ福知山アークホテルはかの「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」ゆかりの宿なんです! 京都から出雲を目指した第8弾において太川陽介、蛭子能収、川上麻衣子の一行が1泊目の宿に決めたのがここでした。バス旅ファンの私としてはここに泊るべき運命にあったといえましょう。

[今回の宿泊データ]
宿泊日:平成24年7月30日(月)~1泊 予約日:当日 客室:シングル 料金:¥5800(室料・税込) 予約経路:じゃらんネット 特記:じゃらんポイント1000円分充当

ホテルの場所は駅北口を背に真直ぐ歩いて3分、方向音痴の私でも迷うことはありません。1階には和食の店「和楽」が入っているので夜間はそちらが目印になるかも。隣にはローソンとドラッグストアが。

RIMG0108 (500x375).jpg
▲オーソドックスなレイアウト

玄関を入るときれいに設えられたロビーが迎えてくれます。地方都市のビジネスホテルの場合ロビーなのか勝手口なのかわからないケースもありますが、ここは違います。身嗜みの整った若い女性クラークがスムースにチェックイン。2階の部屋をアサインされます。
ドアを開けると一見どこにでもあるシングルルームが。しかし、カーテンを開けるとなかなかシックな色使いが良い感じです。アースカラーをベースに高級感を演出しています。寝具は清潔感のあるデュべ仕様、ベッドスローも掛かっていて質感高いです。
客室面積は13平米(~じゃらん)、ベッドサイズは1400ミリ幅。面積とのバランスを考えるとベッドは1200でもと思いますが、ダブルユースを想定するとそうはいかないんでしょう。

RIMG0110 (281x375).jpg
▲お茶セットなど

デスク下にはお茶セットが。最近一部のバジェットホテルに見られる粉末タイプではなく、きちんとしたティーバッグです。冷蔵庫はもちろんすっからかん。隣がコンビニなので問題ないでしょう。私もKIOSKで買ったビールを入れておきましたが、あまり冷えず。節電の影響でしょうか。
なお、デスク上の照度はかなり暗めなのでビジネスユースの方はフロントでスタンドを借りられてはいかがでしょう。
あと、寝間着はガウン式のものでした。浴衣の苦手な私としては歓迎です。

RIMG0111 (281x375).jpg
▲浴室にも一工夫

こちらが浴室です。一見何の変哲もないようですが、カーテンレールにご注目。手前に湾曲しています。つまりシャワーカーテンを閉めても体にまとわり付かないようにとの配慮です。壁面も一部を木目調にしてアクセントを付けています。肝心のシャワーはモード切替はできないものの水圧は十分でした。
私が気に入ったのがリネン類です。手触りが良く、マットは足跡が付くほど毛足が立っていました。モスグリーンの色合いも良いですね。

RIMG0113 (250x188).jpgRIMG0123 (250x188).jpg
▲浴室備品類

一方、備品類。ソープ、シャンプーはすっかり主流になったディスペンサー式ではなくボトルです。これだけでずいぶん印象が変わりますね。ちなみにブランドはポーラでした。アメニティー類も歯磨きセットの他、ヘアブラシ、ひげそり、シャワーキャップが揃っています。

RIMG0124 (500x375).jpg
▲窓の外には排気筒

概ね満足なこのホテルでしたが、窓からの景観はいただけません。2階の客室だったのである程度のことは覚悟していましたが・・・・。1階「和楽」の厨房排気筒でしょうか。あまりにあからさまです。せめて衝立で目隠しできないもんでしょうか。参考までにトレインビューは全体的に期待できないように思います。

最後は少々お見苦しいところをお見せしてしまいましたが、福知山アークホテルは予想以上のハードを備えたホテルでした。最近リニューアルを実施したばかりだとか。質的には格式だけを売りにしている老朽化した名門ホテルよりも明らかに上をいっています。お薦めです。

はじめに記したようにここは「バス旅」ゆかりの宿。チェックアウト後、一行の写真とか蛭子さん直筆の絵など何らかの痕跡はないものかと探してみましたが、それらしいものは見当たらず。ザンネン!

福知山アークホテルのHPはこちら http://www.f-ark.com/


☆「日経トレンディ」伝説の覆面ルポ復活!

日経 TRENDY (トレンディ) 2012年 10月号 [雑誌]

日経 TRENDY (トレンディ) 2012年 10月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日経BP社
  • 発売日: 2012/09/04
  • メディア: 雑誌

こんなホテルネタを書いていると、タイミングを合わせるように日経トレンディの名物企画が復活しました。
「泊って調べるホテルランキング」です。二十数年前の第1回以来幾多のホテルマンの人生をも左右してきたこの企画、過去当ブログにおいても何度かネタにさせていただいております。久しぶりの復活を遂げた今回は堂々100ページに及ぶ総力企画、私も早速購入し熟読中であります。
今回は札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡、沖縄の高級ホテルからバジェットホテルまでを網羅しております。ホテル好き、出張族必読です! 詳細は「日経トレンディ」10月号で。

テツおやじの同期会~2 武田尾温泉マルキ旅館 [宿泊記(関西)]

武田尾温泉に集合!

◆同期会開催まで
大学卒業から二十余年。日頃メールでやり取りしている鉄道研究会の同期の中から久し振りに集まろうという声が上がったのであります。首謀者は先日西日本パスの旅で一緒だったおやじ2号であります。
集まることにはなったものの皆仕事を持ち、多くは家庭を持っています。それなりの地位に就いている者もいるようで町内の盆踊り準備や草むしりを済ませてからの参加と忙しそうです。住所もばらばらで日程、場所の選定が思うにまかせません。日程はどうにか8月1日(土)から1泊2日と決まったものの会場選定が難航します。関東、中部、関西、中国、四国に散るメンバーが集まりやすく散りやすい場所であることを考えると難しい。

画像 007m.jpg
▲マルキ旅館本館(右)と岩窟風呂(左)

結局東京在住のおやじ3号から「対象者が多い大阪周辺で良いのでは」との意見があり関西地区を中心に物色します。条件としては予算1.5万円(1泊2食)以内を目途としアクセスがよく、かつリゾート的な要素のある場所。思いつくままに当たってみるものの夏休みの土曜とあってなかなか見つかりません。
そんな中楽天トラベルで見付けたのが今回の武田尾温泉マルキ旅館です。新型インフルエンザ禍で打撃を受けた関西を応援するプログラム、「行こうよ関西!プラン」なら予算内に収まります。即座に予約。目途としていた開催1ヶ月前にぎりぎり間に合いました。


画像 006m.jpg
▲マルキ旅館のアイドル お迎え犬 本職は猟犬です

◆武田尾温泉って
関西ではご存知の方も少なくないと思いますが、決してメジャーとはいえない武田尾温泉について少しご説明。とはいえ私自身初めての場所ですが。
電車で行くと前記事で書いたようにJRの福知山線で大阪から普通電車で50分弱、宝塚から3駅目の武田尾駅下車となります。ただし、駅周辺には“なにもありません”。数軒ある旅館へは徒歩10分前後、マルキ旅館では到着時間を連絡すれば送迎にも応じてくれます。
住所でいうと兵庫県西宮市になりますが、ベッドタウンのイメージからは想像もつかない山の中、武庫川の渓流沿いの静かな温泉です。従って買い物などする場所はありませんので要注意です。


画像 001m.jpg
▲ロビーはエアコンなしでも涼しいのです

◆マルキ旅館
15時頃チェックインし今回お世話になるサービス係のNさんと食事の時間など打ち合わせをしながらロビーで参加者の到着を待ちます。窓を全開にしての天然クーラーですが、武庫川からの川風が心地よいこと! とても大阪近郊とは思えません。
参加者の到着を待つのは良いのですが、中には10年ほど見てない顔もあって少々不安ではあります。そんな中高松からおやじ4号が到着。彼の話では姫路から播但線で和田山へ出てここを目指そうとしたものの兵庫県西部が大雨に見舞われ播但線は寺前以北が不通になり引き返しを余儀なくされたそうです。実はこの夜武田尾もえらいことに・・・。

画像 004m.jpg
▲武田尾温泉のシンボル吊橋 長梅雨の影響で武庫川も濁流に

そんな話を聞きながら2階の客室へと向かいます。合計9名なので10畳と8畳の部屋に分かれます。室内の写真はありませんが、広縁、床の間が付いたごく一般的な和室で武庫川に面しています。1階の客室は露天風呂、テラス付になっているようですが、おそらく2004年秋の水害で1階が浸水した際に改装されたものと思われます。ちなみにこの水害で対岸の「紅葉館」は大打撃を受け段丘上に移転して昨年営業を再開しています。


takedao02.jpg
▲お楽しみの宴会であります どこから見てもおやじそのもの

そうこうしている間に呑み助のおやじ2号と東京からの3号が到着。2号は早速室内の飲料価格表をチェックし、高いからと携帯で石川から向かっているおやじ5号に途中で焼酎を調達して来るよう指示しています。参考までに冷蔵庫内の中瓶ビールは800円でした。そうそう、武田尾温泉は携帯の電波状態が不安定なので部屋の中でも微妙な場所の差で圏外になります。

19時の夕食までに一風呂浴びておきましょう。この宿には岩壁をくり抜いた名物岩窟風呂を含む大浴場と貸切露天風呂が2ヶ所用意されています。貸切はフロントに電話を入れておくと空き次第連絡してくれる方式で10分程度で電話がありました。背後の山の中腹に設けられていて山の空気と川風を感じながら楽しめます。洗い場がないので長湯をする人はいないようです。続いて岩窟風呂にも繰り出します。いずれもかなりきつい階段があり足の悪い人にはちょっとキツイ。画像はありませんので宿のHPをご覧下さい。

http://www.marukiryokan.jp/


takedao03.jpg
▲宴会の後花火に興じるおやじたち

19時になり隣に用意された夕食会場に席を移します。メニューは三田牛とイベリコ豚のしゃぶしゃぶをメインにアマゴの塩焼きなどが並びます。まずは久々の再会を祝して乾杯!いわゆる結婚適齢期には披露宴の場で顔を合わせることも多かったものの四十代も半ばとなってはそんな機会もなく久し振りに集ったシーンは壮観です。皆一様に恰幅の良い体格になっています。でも、頭が薄くなっているのは私だけかな・・・・。
宴会の後には宿の玄関前で花火大会?です。事前に連絡を入れておいたので宿の方が防火用の大型バケツを用意して立ち会ってくれます。良い歳したオッサンが9人はしゃいでおります。

画像 011m.jpg
▲氾濫寸前の武庫川 2階の客室より

部屋に戻りおやじ5号が調達してきた焼酎で2次会開始。おつまみと氷は宿に用意してもらいましたが、料金は「武田尾銀座」というほどに高い!日付が変わった頃お開きとします。以前は明け方まで話し込んでいたもんですが。

ところが未明に突然サイレンが鳴り響きます。午前4時頃のこと。外はたいへんな大雨で武庫川の水位は異常に高くなっていて今にも氾濫しそうです。鳴り続けるサイレンが不気味です。偵察に出た連中から「フロントは無人」、「玄関先の花火をした場所は水没」と不安を煽る報告が入ります。後に知ったことですが、武庫川が危険水位に達したことを知らせるサイレンだったとか。宿から少し離れた集落は実際に避難していたそうで宿も宿泊客を3階の広間に避難させる準備に奔走していたとか。サイレンが鳴り出した時点で館内放送でも入れてくれればと思います。なんといっても情報がないのが最も不安ですから。


takedao01.jpg
▲出発前に記念撮影

寝たのかどうかわからないうちに朝を迎え8時に朝食。武庫川の水位はピーク時に比べかなり下がったようではありますが。
ほとんどのメンバーが9:45の電車で福知山方面を目指すので勘定を済ませたり荷物をまとめたりと慌ただしく時間が過ぎていきます。川沿いの道路が水没したため車での送りはできないといわれていましたが、なんとか迂回路で送ってもらえることに。お陰でかつて福知山線で使われていたトンネルを通ることができました。


takedao04.jpg
▲次の再会を約して

駅までの光景もたいへんなことになっています。来る時通った右岸の道は所々水没し倒木で塞がれている個所も見えます。川は狂ったような濁流と化しています。こんな光景見たことありません。
駅に着くと特急を中心に福知山線もダイヤが乱れている様子ですが、この駅に発着する列車には影響はないようです。大阪方面に帰って行く者と福知山方面に乗りテツする者に分かれます。とんだハプニングに見舞われた同期会となりましたが、心おきなく楽しめた1泊2日でした。

次回は何時になることやら。

※写真協力:おやじ4号


ラマダホテル大阪宿泊記 [宿泊記(関西)]

ラマダホテルというよりも・・・

今回ご紹介するのはこのホテル。地下鉄御堂筋線中津駅に直結する便利なホテルである。この建物をみると「東洋ホテル」と思わる方も少なくないかもしれない。

IMG_5262.JPG
▲御堂筋線中津駅とは地下で直結、貫禄の16階建

そう、このホテルの前身はかつてロイヤル、プラザとともに大阪のホテル御三家と呼ばれた東洋ホテルである。昭和44年開業ということからわかるとおり大阪万博を睨んで三和銀行(当時)を中心としたグループにより設立されている。しかし、その後のホテル開業ラッシュの中、モルガンスタンレー系列の㈱御堂筋ホールディングに売却され平成18年1月ラマダブランドで再デビューしている。
ちなみに御三家のうち、ロイヤルはリーガロイヤルに名称変更、プラザは親会社朝日放送のご都合で廃業している。ホテル業のはかなさを痛感するのである。

IMG_5260.JPG
▲ロビーをはじめパブリックスペースは完全にリニューアルされている

今回の予約は「じゃらんネット」から当日予約。エコノミーシングルを5500円で。
このホテルのウリの一つが地下鉄中津駅直結という足回りの良さだが、ホテルに繋がっているのは梅田寄りの3番出口。ところが、私が乗ってきた車両はあいにく千里中央寄りの先頭車、200mはあろうかというホームを歩くことになる。体調が悪い時の私には酷である。
なんとか地下アーケードからロビーに入りチェックインする。

IMG_5251.JPG
▲スーペリアツイン(24.5平米)

例の如く深夜のインだが、女性クラークが迎えてくれる。
「本日、ご予約いただいておりましたシングルのお部屋が満室ですのでツインのお部屋でご用意させていただきました」とのこと。深夜のインではありがちな話だがラッキーである。・・・・よく考えれば私はこのホテルのメンバー登録をしており過去利用実績もあるのでその関係かもわからない。ノーデポ、サインレスでのチェックインだった。
荷物がないせいかベルサービスはなく一人で客室に向かう。エレベータは創業当時のままらしく停まるたびにガクンと揺れた。

IMG_5252.JPG
▲スーペリアツイン ベッドスペース

客室を入ってびっくり!正面には大型のソファがでんと構えている。これはツインの中でもスーペリアツインではないか。5500円では申し訳ない。ちなみにスーペリアツインはスイート以外では最も広い部屋である。HPでは24.5平米とあるが、実感としては30平米クラスである。

IMG_5253.JPG
▲ベッド周り

L字型の室内はリビングとベッドスペースが分けられたような間取りで快適である。ベッドは清潔そうなデュベ仕様。ナイトテーブルもランプの他はデジタル表示のアラームクロックが置かれているだけで極めてシンプル。シングルユースじゃもったいない・・・・・

IMG_5258.JPG
▲大型のソファ

ゆとりの広さを誇示するような大型ソファ。もちろんトリプル対応のためのソファベッドだが、硬めの掛け心地はなかなかよろしい。下手するとここで眠ってしまいそうである。

IMG_5254.JPG
▲パソコン一体型テレビ

この客室で嬉しいのがパソコン一体型テレビ。居ながらにして「ホテル&トラベルジャーナル」のコメントチェックができるのだ。
リブランドオープン時は高層階のビジネスフロアに限った装備だったが今はどうだろう?

IMG_5255.JPG
▲ボルドーグラス

そして、冷蔵庫の上にはワインボトルとボルドーグラス。これは凄い!普通のワイングラスを置いている部屋は珍しくないが、こんなグラスを置かれるとちょっとワインでも開けてみるかという気持ちになろうかというもの。・・・結局飲まなかったが。ひょっとして髭男爵のお陰で破損急増かも。
そうそう、インスタントのコーヒー、紅茶も無料。これはポイント高い!

IMG_5257.JPG
▲洗面台周り

シンプルだが必要なものは一式揃っている。先日のニューアルカイックとは違うところ。グラスも一見プラスチックに見えるが陶器製。

IMG_5256.JPG
▲バスルーム

ごくごく一般的なユニットバスだが、シャワーはモード切り替え可能。
清掃状態も良好。

IMG_5259.JPG
▲客室からの眺望

せっかく15階の高層階にアサインしていただいたが、一夜明けての窓からの眺めはこれ。北側の客室はこうなってしまう。わずかに右端に淀川を渡る御堂筋線の電車が確認できる程度。伊丹にアプローチするヒコーキも見えるのだが、周囲があまりに建て込んでいる。参考までに南側からは阪急電車、梅田のビル群が見える。

東洋ホテルからガイシ系のラマダホテルにリブランドしレストランのラインナップも一変。確かにガイシ系らしいセンスに生まれ変わりスタッフも元気になったように見える。
しかし、中津駅直結という立地が裏目に出ているように感じる。中津というのがなんとも中途半端なのだ。新大阪まで2駅、梅田まで1駅、ならば選択肢の多い梅田に人は流れるだろう。中津で引きずり下ろすには相当な吸引力が必要になろう。
※なお、阪急中津駅には連絡しておりませんのでご注意を。

ホテルニューアルカイック宿泊記 [宿泊記(関西)]

阪神電車ファンにお薦め?のホテル

◆ホテルニューアルカイックについて
地上22階建、高さ100mのこのホテルは阪神電車の車窓からも目につき尼崎のランドマークともいえる存在である。尼崎市の土地信託事業として計画され開業時以来ホテルニューオータニ傘下のホテルとして運営されていたが、昨年近鉄系の都ホテルズ&リゾーツに鞍替えしている。もちろん阪神なんば線開業を睨んだ近鉄の拠点作りの一環である。
このホテル誕生の経緯について尼崎市に勤務する友人から興味深い話を聞いた。尼崎市は競艇の開催で知られるが、同様の競艇主催自治体の親睦会が年に一度持ち回りで開催されており尼崎にその順番が回ってきたものの適当な開催会場がなく市の沽券をかけて計画されたのがこのホテルだそうである。ちなみに隣接する尼崎市総合文化センターのメインホールはアルカイックホールを名乗っている。

画像 001.jpg
▲ホテル外観

急遽大阪付近で宿探しをする羽目に陥ったのだが、あいにく3連休中、高校野球開催中、おまけに大阪市内では大型学会の開催と悪条件が重なっており携帯で各予約サイトを検索しても満室か普段は1万円前後で泊まれるホテルが数万円と完全な売り手市場。それさえも再び検索すると姿を消している。サイトをウロウロしているうちに引っ掛かってきたのがこのホテル。楽天トラベルでシングル9350円。普段の相場から考えると強気の価格だが今日に限っては仕方ない。おまけに阪神尼崎駅から徒歩5分である。躊躇せず予約した。

画像 014.jpg
▲18階エレベータホール

阪神尼崎駅から空中歩道を歩いてチェックイン。時すでに午前0時を回っている。
ロビーは照明も落とされ薄暗いが、大勢の人がいる。これに対してフロントクラークは一人。上着も着ずに頑張っている。今回はデポを徴収される。ルームナンバーは1817、客室は20階までだからずいぶん高いフロアへのアサインとなる。ベルサービスはなく最寄りのコンビニの場所だけ尋ね一人で客室へ向かう。

画像 015.jpg
▲1817号室

エレベータは3基、三菱電機製だった。さすがに市内に工場を置いているだけのことはある。

画像 005.jpg
▲シングルルーム 約20㎡ 壁面の扉は非常口

室内はシングルとしては十分な広さを確保しており狭苦しさは感じない。
そういえばかつてこのホテルは大阪市内の下手な老舗ホテルよりも居心地が良いとの評判を何度か耳にした。一見したところでは頷ける内容である。しかし・・・・・

画像 006.jpg
▲ベッド周り 上手なベッドメークでないことは一目でわかる

落ち着いて室内を見渡すとその評判も過去のものであることがわかる。
ご覧のようにベッドは古いベッドスプレッドが掛けられデュベスタイルが当たり前の今日では何とも古めかしい印象は否めない。おまけにベッドメークがイマイチで波打つベッドというのは寝心地が良さそうには見えない。

画像 007.jpg
▲巨大なブラウン管テレビ

おまけに調度類は古ぼけており傷や退色が随所に目立つ。テレビもご覧のとおり。

DVDデッキの貸出しの有無をフロントに確認する。「はい、○○様」と応答し部屋まで届けてくれるという。やって来たのは先程のフロント氏だった。セットしている間にちょっと会話を・・・・

「今日は満室ですか?」
「はい、もともと団体様のご予約をいただいておりまして・・・・。夜になって1室キャンセルが出ましたので楽天に出したところを早速○○様にご予約いただいた次第です」

もう少し話を聴こうとしたが、ご多忙のようで言葉を遮るようにお帰りになった。よほど人手がないらしい。

それにしてもキャンセルが出るやネット上で販売できるとは客室稼働率を限りなく100%に近付けることを宿命付けられたフロントクラークにとっては便利な世の中になったもんだ。

画像 010.jpg画像 008.jpg
▲ビジネスホテル並みの備品類

しかし、このホテル普段はかなり苦しい営業状態にあるのか全てが極限まで省力化されている。
ティーセットは煎茶だけ。冷蔵庫はからっぽ。かつてはウイスキーのミニボトルが並んでいたのであろう引き出しもカラである。

画像 012.jpg画像 013.jpg
▲バスルームも・・・・

省力化はバスルームも同様でアメニティなどシャワーキャップ、歯ブラシ、ヘアブラシだけ。まるでアパホテルか、それ以下である。タオルもハンドタオルを省略するなど簡略化も度を越しているとしか言いようがない。
都ホテル系のブランドに期待したサービスは望むべくもない。

画像 022.jpg
▲尼崎駅を見下ろす

唯一救われたのが翌朝の窓からの展望である。ちょうど尼崎駅のホームはマンションの陰に隠れて見えないが大阪湾方向のパノラマが展開する。ただし、駅前のタワーマンションからもこちらが丸見えなのでご注意を。

画像 017.jpg
▲阪神尼崎工場!

そして、鉄ちゃんに嬉しいのがこの景色。なーんと真正面に阪神尼崎工場&車庫が!窓際に椅子を動かし見入ってしまう。下りの各停が高架を上っていく。

画像 023.jpg
▲大物駅方向

少し左に視線を転じると大物駅からなんば線出来島駅方向まで見渡せる。双眼鏡を持ってくればよかった。下りの8000系が大物を通過、高架に差し掛かる。
後方の高架は阪神高速神戸線。

お陰で11時のチェックアウトタイムを30分ほど超過してしまったがお許しいただこう。

※なお、反対サイドの客室からはこの景色は楽しめません。予約時にリクエストし確認して下さい。

ホテルニューアルカイック http://www.newarchaic.co.jp/


「ホテルトアロード神戸」宿泊記 [宿泊記(関西)]

コンセプトルーム“Co・Co・Ro ROOM”を体験

1640729
▲大きな看板やネオンもないエントランスが隠れ家的ムードを醸す

このところの体調不良とストレスで落ち込み気味の今日この頃。そのいやなムードを払拭する処方箋は、私の場合”ホテルでごろごろ””電車三昧”である。今回は体の自由が利かないこともあり”ホテルでごろごろ”コースと相成った。宿泊したのは神戸はトアロードに建つ「ホテルトアロード神戸」である。

16407301640724
▲真鍮のキータグとコースター

◆ホテル屋のホテル選び
今回、ホテルを選ぶについて自らに課した条件は以下のとおりである。
①交通費がかからず、体に負担がかからない大阪近郊地区とする。
②予算は5000円を目途とする。
③リラックスできる雰囲気の客室、パブリックスペースを備えた施設。
④チェーンホテルは避け地元の匂いのするホテルとする。

われながら厳しい条件に苦笑してしまう。
その結果、最終的にノミネートされたのは次の各ホテルである。(なお、私が利用したのは4月21日(月)であり、日によっては料金が条件内に収まらない場合もあるのでご注意)
・ガーデンホテル京都 烏丸御池に位置し近所に文化博物館などレトロ建築も多く、館内に無料のPCコーナーが設けられている。
・ホテルピアザ淡海(大津) 琵琶湖を望み、最近話題のびわ湖ホールに隣接している。
・ホテルトアロード神戸 北野町へ続くトアロードに面し瀟洒な建物とゆったりした客室。

結局、5000円で朝食付きということもあり僅差でホテルトアロードに決定!・・・・・携帯を操作しているうちに料金は4900円に変動。

1640726
▲こじんまりしたレセプション

16407221652017
▲ロビースペースとホテルグッズコーナー

■コンセプトルームにアサイン!
夕方、阪神元町駅に降り立ち10分弱坂道を上り三宮から続く猥雑な街並みを通り抜けると瀟洒なレンガ色のホテルが見えた。エントランスにはユニオンジャックとホテルの旗が迎えてくれる。
決して広くはないが、見事に英国調に調度が整えられたロビーのフロントでチェックイン。デポジット4900円を支払い、ルームキーと朝食券を受け取る。アサイン(割り振り)された客室は9階の909号室。10階建てだから”高層階”ということになる。

16520181640703
▲廊下の各所にはランプとポプリ 909号室の扉

重い真鍮のタグが付いたルームキーで重厚な木製扉を開ける。この瞬間が堪らないのだ!どんな部屋が待っているのか!ドキドキ気分で客室へと踏み込む。

16407161652705
▲9階サインパネルと客室番号プレート

・・・・・おおっ、なかなか良いではないか!室内もイングリッシュスタイル、天井も高い、シングルとしては十分なスペース。拘りの椅子もデスクチェア以外にアームチェアが用意されている。そして、2面の窓が並ぶ壁面は天井に向けて傾斜している面白い造作。まるでペントハウスみたいだ。実は外観写真をご覧いただければ分かるように9階10階はペントハウスになっているのだ。

1652015
▲909号室 コンセプトルーム”CO・CO・RO ROOM”

16406981640697
▲デスク周り、テレビはアクオス 革張りのアームチェア

デスクの上にはペガサスの絵が入ったカードが置かれている。裏面の説明を読むと9階の客室は各室異なったデザインコンセプトでまとめられており、この部屋のコンセプトは”To the sky”だとか。室内のファブリックにはペガサスがデザインされている。面白いのは各室のカードを全て集めるとオリジナルクッションがプレゼントされるという。となると部屋ごとに予約を受け付けるという煩雑な作業も発生するが。79室の小規模ホテルならでは可能なサービスだろう。

16520161640713
▲ダイレクトリーなど 909号室のカード

ホテルHPでは9階全ての客室が見られるのも楽しい。そういえば最近、京都にHOTEL SCREEN KYOTOなる全室部屋単位で予約を受けるSelectable Hotelを標榜するホテルがオープンしたが、料金は一桁違う。

16407121640711
16407101640700
▲909号室のシンボル「ペガサス」がいたるところに

■なにもせずに過ごす贅沢
館内にはイタリアンレストランがある他、付帯設備はない。客室内にも有料ペイテレビがあるだけで最近のホテルにあるようなITを駆使したややこしいインフォメーションシステムなどもない。
窓際に椅子を移し、備え付けの紅茶を入れとりとめもなく神戸の夜景を眺める。ハーバーランドの高層ビルや新神戸駅前のクラウンプラザホテルが目に付くが、視線を落とすと三宮から元町付近の歓楽街のネオンが目に焼き付くように飛び込んでくる。それでも紛れもなくコーベの夜景である。

16407081640699
▲キータグを差し込むと電源オン ティーセット

一息ついたところで夕食を摂りに街に出る。見当も付けずにウロウロ歩いているとHOTEL the b KOBEが現れた。元ワシントンホテルプラザ神戸である。なんだ三宮まで来てしまったか。結局、明朗会計の”すかいらーく”で夕食とし、迷子にならないうちにホテルに戻る。コンビニでアルコールとおつまみを買い込んだのはいうまでもない。

■バスルーム検証
ここもシングルにしてはちょっと贅沢。まず扉を開けるとカーペット敷きのドライエリアとなっており洗面台が設えてある。リネン類、アメニティは一通り揃っておりシャンプー、コンディショナーもボトルのものが用意されている。

1640701
▲左にクロゼット 右にバスルーム

さらに扉を開くとバス&トイレであるが、ここは特に変哲もない。ディスペンサー式のシャンプー、リンスも備えられており洗面台のと二段構えということか。
使い勝手は正直なところ良いとはいえない。リネン類などが”別室”にあるため忘れ物をすると取りに戻らねばならない。ベイシンも浴槽のそばにないので何かと不便である。シャワーの水圧も弱く細部に水垢も目立った。女性を意識したホテルだけにバスルームはもう少し工夫が欲しいところ。

16407021640704
▲洗面スペースとバスルーム

■ささやかな酒宴
ホテルでの風呂上がりといえばビールである!ささやかではございますが、ロング缶と焼酎、おつまみをご用意いたしております。というわけで再び窓際の一等席に落ち着きミナト神戸の夜景を愛でながら夜が更けるまで宴は続くのであります。

16407091652706
▲ナイトテーブルの時計はアナログ式 寝衣はロングパジャマ

■爽やかな朝
何時頃眠ったのか覚えていない。朝食が10時までなのでアラームとモーニングコールを9時前後にセットしておいたが、両方が鳴り響いているのに覚醒しないことからして未明まで盛り上がっていたようだ。・・・・一人でようやるよ。目が覚めても家にいるのと錯覚している始末。ようやく起き上がるもさすがに体が重い。

1652019bfast.jpg
▲レストラン”Cri-Cri”とブッフェ形式の朝食

1階のレストラン”Cri-Cri”までなんとか辿り着き、空いている店内の適当な席に着く。メニューは品数は少ないながらもキチンとしたブッフェである。スクランブルエッグもパンもなかなか美味しい!
私のような移動制約者にとっての泣きどころはコーヒーである。席に運ぶまでに必ずこぼしてしまうのだ。今日は女性スタッフに頼んで運んでもらった。笑顔で対応してくれた。
チェックアウトの11時まで少々余裕があるので快晴の下付近を散歩し部屋に戻る。廊下で出会うハウスキーパーさんも気持ちよく挨拶してくれる。なかなか良いですな。
一応、ベッド周りやバスルームなど簡単に片付けてチェックアウトにフロントへ。決まり文句「冷蔵庫のご利用はございませんか」に「いいえ」と答え慇懃に見送られホテルを後にした。

1652021
▲青空に映えるレンガ色の建物

以前から少し気になっていた「ホテルトアロード神戸」。平日に宿泊すれば実にリーズナブルな料金で落ち着いたホテルステイを楽しめる。
予約の際はHPでお好みの部屋を捜し「CO・CO・RO R00M」とリクエストしてみよう。


アパホテルの超大型店大阪に開業 [宿泊記(関西)]


あの耐震偽装事件が世間の噂から消えようとしているなかアパホテルが大阪市内に地上30階、850室と言うビジネスホテルとしては超弩級の大型店を10月15日に開業させた。「大阪肥後橋駅前店」である。場所は店名のとおり地下鉄四つ橋線肥後橋駅に直結、雨が降っても地下鉄にさえアクセスできれば傘無しでチェックイン可能である。また、土佐堀川を挟んで北側に位置する中之島とも連絡地下道を通って行くことができる。将来的には京阪中之島線とも繋がることになる。この巨大ビジネスホテルに開業2日目に宿泊してみた。

綴じ込み付録


前の10件 | - 宿泊記(関西) ブログトップ