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京阪電車の電気イス [鉄道の旅]


▲門真市付近にて

ちょっと恐ろしげなタイトルですが、京阪電車に装備されている電気イスについてご紹介します。
京阪には5000系と呼ばれる通勤型車両があります。この電車、近年首都圏で増殖している「多扉車」の元祖的存在です。車体が18mの京阪の場合片側3扉が標準ですが、5000系はなんと5扉。高度成長期、年々悪化するラッシュ対策の一環として登場しました。当時電圧の関係で7両編成が限度だったため1両当たりの扉を増やし乗降時間の短縮を図ろうとして開発された車両です。

▲5000系車内(リニューアル車)

単に扉の数を増やすだけなら首都圏の多扉車と同じですが、そこは「技術の京阪」、一味違います。扉が増えると当然座席の数が減るわけですが、それではデイタイムのサービスダウンに繋がります。そこで開発されたのが「電気イス」です。ラッシュのピークを過ぎると5扉のうち2ヶ所を締め切りにし、そこに座席を設置します。その座席はどこから現れるのか?なんと天井に収納されていたものが乗務員室のスイッチ操作でスルスルと降りてくるのです。それが、電気イスの語源なんですね。この車両JR東日本が山手線に初めて多扉車を投入するよりも遥か前の昭和45年製というから驚きです。

▲扉部分の電気イス

今でも5000系は朝のラッシュに威力を発揮しています。ホームのどこにいても一歩踏み出せばドアがありますから。

▲ラッシュ用ドア 締め切るドアは上半分を無塗装にして
 識別し易くしています。


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keitai

はじめまして こんにちは

椅子が上から降りてくるんですね・・・・・
初めて知りました
降りてくるシーンを見てみたいです。
by keitai (2007-05-16 16:15) 

椅子が上から降りてくる・・・電気イスの語源、面白いですね。
横浜の京浜急行は、手動ですが、ラッシ時は折りたたみ、
車内アナウンスで解除されると、自分で椅子を出して座る席があります。
ちょうどドアの開閉の両側にあります(その分、スペースは広い)。
バスの補助席みたいな感じです。

石川県、
冬の七尾線だったかな?(もしかして金沢=七尾間の北陸本線。)
ドア付近に開閉のボタンがついていて、乗るときに自分でボタンを押して
乗ったら、また自分でボタンを押してドアを閉めます。
雪国ならではの寒さ対策。普通、都心では冬でも待ち時間は
ドア開きっぱなしですもんね。
by (2007-05-17 02:00) 

サットン

keitaiさん、はじめまして!

座席の昇降シーン、鉄道ファンでなくても見てみたいですよね。でも、安全性を考慮して基本的に車両基地で作業しているようです。以前のダイヤでは朝の淀屋橋駅で見ることができたんですが、今は見られないと思います。(もし、今のダイヤでも見られる列車があればどなたか教えて下さい)。
この操作、運転士・車掌双方で行わないと作動しないそうです。
by サットン (2007-05-17 10:11) 

サットン

コールドターキーさん、毎度です。

京急の例のシート”ツイングルシート”と呼ぶらしいですよ。ツインとシングルの造語でしょうか?でも、利用者に不評で順次普通のロングシートに改造されているようです。京急ってなかなか個性的で面白いですね。元新子安の住人の贔屓目でしょうか。

北陸の電車のドアのことですが、半自動ドアってやつですね。ちょっと前まではヨッコラショと取っ手を引いて開けていたように思います。大都市部では見られないやり方なので時々ローカル線ですっとドアが開くのを待っている都会人?を尻目に地元の人が手で開けて乗り降りする光景に出くわしたことが何度かあります。「え~っ、この電車手で開けんの!」とは都会人のセリフ。ドア横に小さく「この扉は冬期間手で開閉して下さい」とステッカーが貼ってあるんですが。
by サットン (2007-05-17 11:37) 

nmatsu01

この電車まだ走っているんですよねえ。ボクが小学生の頃から何度も乗ってます。確かホームで扉閉めて椅子の上げ下げやっているの見たことあるんですが、今は車庫でやってるんですね。知らんかった。
by nmatsu01 (2007-05-17 20:44) 

piano

長年の京阪沿線の住人です。昔はラッシュがひどくて5枚扉の5000系は乗り降りが便利でした。でも、なぜかよく揺れるんですよね。
by piano (2007-05-17 23:29) 

サットン

nmatsu01さん
5000系はまだまだ活躍しますよ。現在順次リニューアルを実施中です。写真の車両はリニューアルされたものでシートのカラーが最近のサイン車同様濃いブルーになっています。元々京阪は物持ちの良い会社ですしね。

pianoさん
よく揺れますかねえ?私はあまり感じないんですが。やはり、座席の昇降装置などの関係で一般車両よりも重心が高いんでしょうか。一節ではラッシュドア関係の装備で重量が重くなったので京阪初のアルミボディを採用したとか。
by サットン (2007-05-18 11:20) 

京阪は半年間、職場と家の往復で使いましたが
5000系の5扉で来た所は見たことが無いですね。

8000系が急行で朝走っているところと
いかにも「支線用」2800系K特急おりひめが淀屋橋に到着して
撤収していく姿は見たことがあるんですけどねぇ...。

昔のデジカメで「準急、淀」を深夜の淀屋橋で撮影してた
あわや自宅に帰れなくなる寸前までスルットKANSAIの
3dayチケットで乗り回していた時代がありました。
by (2007-05-19 06:23) 

サットン

Sanohpyさん、再びこんばんは!

5000系がラッシュドアを使用しているところは通勤で利用している人以外見かける機会は少ないでしょうね。私はそのシーンを見たさに長年住み慣れた阪急沿線から京阪沿線に引っ越しました。(笑)・・・半分マジです。

京阪がJR学研都市線に一矢を報いるべく伝家の宝刀を抜いた交野線~本線直通列車、イマイチ効果が発揮できてないようですね。夕方の準急「ひこぼし」なんて5両編成でも余裕ですよ。40年以上前の車両をたたきなおした2600じゃ電車にうるさい関西人になかなかアピールしないんじゃないでしょうか。
by サットン (2007-05-19 22:56) 

京葉帝都

よーく観察してみると、京阪5000系は全車両が5扉で一部の椅子が昇降する新機軸など、これらの徹底ぶりからして、通勤電車の最高傑作と言えます。首都圏にも5,6扉車があるものの編成の中の一部であり、閑散時は着席サービスが低下し、ある意味中途半端です。旧国鉄の営団東西線、千代田線乗り入れの塗装されたアルミ車を思わせるボディーやユニット窓まわり、ボディが厚くなったためやや狭く感じる車内、ミリタリーな印象のフラット感など、デザイン的にも好みであります。7両軍団の一翼を担って長持ちしてもらいたい車両です。
話は変わりますが、京阪2400系の大きな冷房装置も見ていて楽しいものがあります。投入予告の中吊りで「画期的な通勤車登場」のコピーがありました。同じタイプの冷房装置を使用していた京王帝都5000は京王線から去って10年くらい経つのでしょうか。
by 京葉帝都 (2007-06-12 18:41) 

サットン

京葉帝都さん
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり京阪5000系は同社技術陣が総力を挙げて完成させた名車だと思います。昭和45年の作品とは思えません。かなりコストがかかっているためユニット窓等安普請に見える部分もありますが、現在2度目のリニューアル工事が進行中で電気イスの座り心地もよくなりました。
2400系。細面故に京王5000系に比べ冷房装置が非常に目立ちます。特に1次車は大型パンタを搭載しているため屋根の上はびっしりと機器が並んでいます。ただ、卵型断面の車体は座席に座ると屋根に向かって傾斜している内壁のお陰で猫背になりそうです。
両車ともまだまだ活躍すると思います。物持ちの良い京阪ですから。
by サットン (2007-06-13 08:16) 

勇者超特急

おお!!コレ、こんな風に成ってたのかー!今迄ずっと、如何成ってるんだろーって気に成ってたんだよねー。今度は、実際に動いてる所を見てみたいな。
by 勇者超特急 (2011-01-09 17:36) 

サットン

勇者超特急さん
まるで忍者屋敷でしょう。3ドア・5ドアの切り替えは車庫で行われますのでなかなか見ることはできないですね。以前は朝の淀屋橋で見られたんですが。
by サットン (2011-01-09 21:14) 

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