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開業3ヶ月目の京阪中之島線を見る 2(大江橋、渡辺橋駅) [鉄道の旅]

大江橋~渡辺橋

◆大江橋・・・淀屋橋の双子駅

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それでは続いて大江橋駅を見てみよう。

中之島と堂島の間堂島川に架かる大江橋が駅名の由来となっている。大江橋は大阪市役所を挟んで南側、土佐堀川に架かる淀屋橋とは双子の橋となっており石張りの重厚なデザインは昨秋ペアで国指定重要文化財の指定を受けている。
大江橋、淀屋橋の両駅も御堂筋を経由して2~300mの距離である。

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▲大江橋駅ホームは石のイメージでデザインされている

駅周辺には淀屋橋、大江橋に加え日本銀行大阪支店、大阪市庁舎など石造りの建造物が軒を連ねており駅のデザインにも石が多用されている。

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▲改札口はオーソドックスな造り

なにわ橋駅に比べ深度が一層分浅いため改札口周りもごく一般的な構成である。

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▲日銀大阪支店と大阪市庁舎(奥)

中之島線が走る中之島通のすぐ南側に日銀大阪支店の重厚な建物が控えている。御堂筋に面した正面は明治時代に建設された辰野金吾設計の建物が残るが、外壁だけを残し中身はそっくり新しい建物に建て替えるという珍しい工法で保存されているのが興味深い。

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▲淀屋橋駅から大江橋駅を見る

ご覧のように左手日銀の奥に大江橋駅の出入り口が見える。大した距離ではないが、冬場など天候のよくない時にはわずかな距離でも地上を歩くのは苦痛であり、なにわ橋同様車内放送では「御堂筋線は乗換」と告知しているものの乗り換え客は文句なく淀屋橋を利用するだろう。

この付近は中之島線開業のインパクトが弱いためか再開発事業も大規模なものは少なく堂島川北岸の「新ダイビル」が超高層に改築されることが発表されている程度である。大阪三菱ビルも公表はされていないようだが、館内のテナントはほとんど移転しており近々具体的な再開発プランが発表されるのではないかと思われる。
また、構想段階だが淀屋橋南詰のみずほ銀行大阪支店や旧ミズノ本社ビルなどが建つ一角が御堂筋を挟んで大規模なツインタワービルに再開発されるともいわれている。
駅近くには500の客室と宴会場、各種レストランを備えた都市型ホテル「ANAクラウンプラザ大阪」が立地しており集客力が期待できる。

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▲大江橋駅より渡辺橋駅方向を見る

それでは続いて渡辺橋橋駅へご案内。
シールドトンネルの奥に渡辺橋駅の明かりが見える。


◆渡辺橋・・・唯一の乗換駅

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バス停一つ分の距離で渡辺橋駅に到着する。
大江橋と統合してもよさそうに思えるのだが・・・・。

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▲渡辺橋駅はオフィスビルの金属のイメージ

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▲改札口は大江橋駅と大差なし

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▲まるで役員室の廊下のようだ


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▲商業ゾーン「minamo」

渡辺橋駅の改札口を出るとファストフード、ワインバー、コンビニなどが軒を連ねる「minamo」・・・水面・・・と名付けられた一角がある。私もマクドに入り朝マックで腹ごしらえをしたが気の毒なほど空いていた。出勤・退勤時にはそれなりの需要があるのだろうが。

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▲やる気のなさそうな案内表示

さて、この駅の一番の特徴は中之島線内唯一の乗換駅という点である。地下通路で地下鉄四つ橋線肥後橋駅にアクセス可能である。
どの程度時間がかかるのか、どれほど需要があるのか興味をひかれるところである。さっそく肥後橋駅まで歩いてみた。

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▲これぞシャッター通り

経路としては間もなく改築工事が始まる新朝日ビルの地下アーケードを通るはずだが、確か着工に先立ち数ヶ月前に店じまいしているはずである。行ってみるとやはり写真のような状態であった。乗り換え可能の告知が行きわたっていないのか人通りもまばらで夜間など気味が悪そうだ。

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▲肥後橋駅コンコース

3分ほどで肥後橋駅にたどり着くことができた。せっかくの通路がもったいない。難波、本町方面から京阪にアクセスする場合、混雑の激しい御堂筋線を避けることができるのだが。
乗換案内のサインパネルも目立たないデザインのものが申し訳程度に設置されているだけ。その代りに手書きの張り紙は壁面にベタベタ貼られていて美観を損なうこと甚だしい。大阪市交はいつもこうである。どうせサインパネルを作るならなぜもっと分かりやすいものにしないのかと思う。結果構内は張り紙だらけである。これも税金の無駄遣いである。せっかくの新線を生かそうという意気込みも感じられない。

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▲渡辺橋駅出入り口 なにわ橋駅以外は共通デザインだ

それでは地上に出てみよう。
四ツ橋筋を挟んでオフィスビルが林立する中之島でも最も活気あるエリアである。再開発もこの付近に集中している。

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▲中央のタワーが建つビルが新朝日ビル、右が大阪朝日ビル

四ツ橋筋東側の新朝日ビルは同じ敷地に建つフェスティバルホール、リーガグランドホテルとともに取り壊され2013年に40階建てのオフィスビルに変身を遂げフェスも2代目がオープンする。
その後、西側の大阪朝日ビル、朝日新聞大阪本社が取り壊されホテル、オフィスを中心とした複合ビルに建て替えられる。

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▲最終的にはこんな姿に(写真とは逆方向)

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▲屈指の名門ホール フェスティバルホールもしばらくお別れ

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▲渡辺橋越しに大江橋方向を見る

堂島川対岸には手前からアクア堂島、ANAクラウンプラザ、新ダイビル、大阪三菱ビルが軒を連ねる。
さらに左手に行くと北新地を経てJR東西線が走る国道1号線に至る。つまり、このエリアが中之島線とJR東西線との主戦場となるはずである。


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▲再開発が進む西部地区

さらに西側では多くの再開発プロジェクトが佳境を迎えており、写真手前の超高層ビル中之島三井ビルは完成、隣の中之島ダイビルも3月に竣工予定。画面にはないが関西電力新本店ビル、国立国際美術館がオープンしている。

現在のところ中之島周辺のビルは建て替えの端境期に入っており一時的に沿線の就労人口が減少しているのが乗客数伸び悩みの一因かと思われる。京阪電鉄自体も沿線にタワーマンションやホテルなどを順次貼り付けていく計画を持っており3年後、5年後が楽しみである。

終着駅中之島駅周辺は次回に紹介します。


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コメント 4

hankyu8200

これを契機に接続している地下街もリニューアルすると良いですよね^^。
by hankyu8200 (2009-01-31 19:40) 

サットン

hankyu8200さん

新朝日ビルの地下アーケードはビル改築に合わせて変身すると思います。新しいフェスティバルホールともども完成が楽しみです。
by サットン (2009-01-31 19:55) 

京葉帝都

確かに大阪市内の駅の乗換案内は文字の級数が小さい上に地名の案内に埋没して読みにくいです。(特に大阪市交通局)東京や名古屋や見やすくできています。外国の人も多いですから、ユニバーサルな視点でサイン計画を行ってもらいたいものです。
by 京葉帝都 (2009-02-01 12:42) 

サットン

京葉帝都さん

大阪市交のサインプランの下手くそなのには毎度あきれてしまいます。ぜんぜん進化がない。業者となあなあで仕事をしているのではないかと勘ぐってしまいます。南森町駅のJR東西線の乗り換え案内なんて凄いですよ。かつての大学構内を思い浮かべます。
by サットン (2009-02-02 15:48) 

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