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日本海縦貫線2012秋 最終回 [鉄道の旅]

いよいよゴール、青森へ!

大阪からひたすら日本海縦貫線を北へと辿る旅もいよいよアンカーに乗車、弘前から終着青森へ向かいます。

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▲慌しく乗り継いで・・・・

弘前での乗り継ぎは10分。座れなければ1時間後の列車に繰り下げるかと算段しておりました。弘前ー青森間は県内主要都市間を結んでいるとあって日中の普通列車も1時間ごとに設定されております。

◆アンカー 657M(弘前~青森)

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▲締めくくりは4本目の701系

結局乗り込んだのは10分接続の657M。この列車701系とはいえ4連(N35+N19?)とあって発車直前でも楽々着席できました。先頭車の乗客は10名強ですが、地元のおばちゃん、中学生、観光客と多彩であります。

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▲車窓には岩木山も

列車は津軽平野の取りとめのない風景の中を淡々と走ります。唯一のアクセント岩木山も姿を見せますが、ロングシートではじっくり眺めるわけにもいきません。体を捻って撮った写真もご覧のとおり傾いております。

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▲鶴ヶ坂で「つがる」と交換

途中鶴ヶ坂で特急「つがる54号」交換待ちのためしばらく停車。秋田を出てから2回目の「つがる」との交換ですが、今度は485系。車内はこちらより賑わっているようでした。

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▲次々にポイントを渡って青森へ

津軽新城で折り返し準備中の789系「スーパー白鳥」を目撃。新青森に折り返し設備がないためだそうですが、JR北海道の車両との思わぬ出会いにゴール目前にしてコーフン状態に。
新青森で弘前からの観光客4人を降ろし、いよいよ青森駅構内へ。錯綜する架線とポイントを掻き分けるように進んで行きます。
そして、15:18青森駅5番線に到着です。

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▲シンプルな青森駅駅名標

ついに青森駅のホームを踏むことができました。大阪を出てから2泊3日、11本の列車を乗り継いでの結果であります。
「やっと」という安堵感と、懐かしさ(20数年ぶり)が入り混じり、しばらくベンチに座り込んでしまいます。正直なところ予定どおりゴールできる確率は五分五分かなという薄氷を踏むような旅ではありましたが、ともあれ青森駅ホームに降り立つことができました。

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▲EF510がお出迎え

そんな私を歓迎するはずもないのでしょうが、側線には「北斗星」のヘッドマークを付けたEF510が。赤いEF510は関西でも見られますが、青いのはもちろん初めてであります。

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▲定番のアングルで

酒田からずーっとお世話になった701系を青森ベイブリッジバックの定番アングルで。ロングシートゆえ乗り鉄に目の敵にされる701系ですが、その働きぶりは評価に値します。汗して懸命に働くものの上司に認められない要領の悪いサラリーマンってところでしょうかね。

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▲昔の面影を残す青森駅

駅前に出て駅舎を眺めます。学生時代、夜の青森駅前で年老いたビジネスガールに声を掛けられたことを思い出します。もちろん、断りました。
とうとう雨が降り出しました。タクシーで今夜のホテルに向かいます。

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▲雨の青森は冬の気配

今回宿泊したのは「ホテル青森」。駅からも遠く、乗り鉄向きではありませんが、元ホテル屋には気になる青森の迎賓館であります。アサインされた14階の部屋からは陸奥湾が一望の下に! 既に冬の気配を感じさせる風景が寂しげです。
はるばる青森までやって来たことをあらためて実感します。

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▲八戸駅吉田屋の「津軽海峡海の宝船」&サッポロビール

無事のゴールインを祝し、ささやかな祝杯を♪ 青森駅で購入した駅弁は八戸の「津軽海峡海の宝船」、1,150円也。ご覧のように海鮮系であります。イクラ、ウニ、飛び子など文字どおり海の宝石を散りばめた贅沢なメニューですが、悲しいかなスクランブルエッグの味が勝ち過ぎて肝心の宝石の風味がとんでおります。

今回、日本海縦貫線1040kmを大阪から青森まで11本の列車を乗り継いで走破したわけですが、その実態は何本もの地方幹線が連なるモザイク路線でした。数年前まで昼行の特急が走っていたことさえ想像できない状態でした。そんなモザイク路線も今はJRグループの下で運営されていますが、北陸新幹線の延伸とともにその並行部分は3セクに分離されることが決まっております。西からの特急も金沢までになり、今は当然のように1本の列車で繋がっている富山に行くにも乗換えを強いられることになります。ローカル輸送も今以上に寸断されることが予想されます。新幹線頼みのネットワークが鉄道の失地回復に繋がるのか疑問を感じます。
まあ、堅い話は抜きにして日本海縦貫線の車窓は海あり山ありととても魅力的なものでした。思い切って旅に出て良かったと思います。
最後に、ただ列車に乗っているだけの退屈な旅にここまでお付き合いいただきありがとうございました。長らくのご乗車お疲れ様でした!


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コメント 32

飛んでモアイ

お疲れさんでした。
10年前に乗った以来、新青森駅開業以外、そんなに変わっていないような気がしました。
列車に関しては・・・。

by 飛んでモアイ (2012-11-13 19:47) 

Cedar

お疲れ様でした。<日本海縦貫線>も新幹線のおかげで分断され、過去のモノになってしまうのですねえ。
by Cedar (2012-11-13 22:56) 

まるたろう

ついにゴールですね、お疲れ様でした。
自分も、同乗している感じで楽しませて頂きました。
ありがとうございます。
by まるたろう (2012-11-14 00:12) 

ファジー

大旅行でしたね。
体力的にもなかなか厳しそうだと感じましたが、都会の中で人ごみに交じっての「雑音」の多い鉄道旅行ではなく、ゆったりとしたローカル線の旅行のような感じがして純粋に「旅」が楽しめたのではないかなと思います。
お疲れ様でした。
by ファジー (2012-11-14 07:06) 

nozzy

お疲れ様でした。
快速や各駅停車の乗り継ぎとは言え、片道で2泊3日かかるのも、モザイク路線ゆえの接続の悪さによるものでしょうか。
都心を通過する列車なら、一本でかなり遠くまで行けたりしますね。
米原-播州赤穂とか、米原-浜松みたいな。

20数年前の青森と言えば、まだ青函連絡船が走っていた頃でしょうか。
わたしはアレに乗りたかったのですが、大人になったのとほぼ同じぐらいに廃止されてしまい、叶うことがなかったです。
by nozzy (2012-11-14 10:41) 

うたに

お疲れ様でした。いい旅でしたね〜(≧∇≦)!
新青森の秋田方にY線を作れば良さそうに思うのですが、何故かそれをやらずに一部の特急は津軽新城まで行って折り返しています。近い将来必要無くなりそうな設備は作らないというスタンスのようです。

吉田屋の駅弁、いいですね! 青森へ行った時に、いつも楽しみにしています。
by うたに (2012-11-14 12:56) 

サットン

飛んでモアイさん

私は20数年ぶりでしたので701系がちょこまか発着している光景はなかなか馴染めませんでした。
でも青森駅の匂いは変わってないように感じました。
by サットン (2012-11-14 13:03) 

サットン

Cedarさん

北陸新幹線と引き換えに寸断される運命の日本海縦貫線の実態を見たくて旅立ちましたが、既に継ぎはぎだらけでした。特急利用でも4本を乗りつがないとたどり着けないですからねぇ。
by サットン (2012-11-14 13:14) 

サットン

まるたろうさん

長らくお付き合いいただきありがとうございました!
変化に富んだ日本海縦貫線の様子をどの程度お伝えできたか不安ですが、少しでも旅情を感じていただけたなら幸いです。
by サットン (2012-11-14 13:23) 

サットン

ファジーさん

長らく近場専門だった私にとって今回は正に乾坤一擲の大旅行でした!
スケジュールには十分余裕を持たせましたので体力的にも楽でした。
旅情豊かな車窓は満喫できましたが、後半のロングシート責めには参りました。
by サットン (2012-11-14 13:40) 

サットン

nozzyさん

今回のスケジュールは私が病人ということで無理のないように組みました。一般の方なら2日あれば大丈夫かも知れません。
乗り継ぎはJR東管内が厄介でした。結局特急や快速を動員するはめに。
私にとっての青森駅元風景はホームの先にはベイブリッジではなく青函連絡船が接岸している光景です。北風が吹きはじめると毎冬のように渡道していた学生時代を思い出します。
by サットン (2012-11-14 17:37) 

サットン

うたにさん

お陰様でたっぷり乗り鉄を楽しめました!満腹です!
なるほど、新幹線が延伸されるとスーパー白鳥も用済みですもんね。とりあえず急場を凌げればってとこでしょう。
駅弁を買うのもコンビニが主流になっているようですね。なんか味気ないなぁ…。今回の駅弁、味はいまいちだったかなぁ。
by サットン (2012-11-14 17:53) 

ミスター仙台

私はこの区間を大阪から経験した事はありますが、
最初は「トワイライトエクスプレス」で夜間帯、
2回目も「日本海」で夜間帯・・・と
全て夜間帯でした。
日中も区切り区切りであればありますが、
其れを繋げると記憶的には難しい・・・(汗)
by ミスター仙台 (2012-11-14 18:32) 

サットン

ミスター仙台さん

今回はたっぷり時間をかけて日本海縦貫線のほぼ全線を日のあるうちに楽しみました。
ところが勝手なもので夜行列車の旅も楽しみたいなぁ、と思ったりしています。ないものねだりですね。
by サットン (2012-11-14 19:32) 

やまびこ3

お疲れさまでした。
利用者・乗客目線での紀行文を楽しませていただきました。
なかなか普通列車主体での長距離旅行はできません。(私は青函連絡船末期に上野-函館往復したのが最後かなあ。若かった。)
変わってゆく沿線の旅情を楽しまれたことと思います。
by やまびこ3 (2012-11-14 20:41) 

あるまーき

お疲れ様でした。
自分は日本海縦貫線をホントに「縦貫した」のは特急「白鳥」廃止直前のお祭り騒ぎの中を大阪から青森まで白鳥で往復したときでした。
東北本線に続いて、日本海縦貫線も新幹線延伸の影で分断されてしまうのには寂しさだけでなく、「このままで良いのか」と思わざるを得ません。
自分も、一度、日本海縦貫線の最後の姿を目に焼き付けに生きたくなりました。
by あるまーき (2012-11-14 22:42) 

undo

ついつい駅弁に目が行っちゃいます。
卵をまぶしてごはんの白色を見えなくしたかったんでしょうけど、そう考えると黄色い部分が大きいですよね。
海鮮が少ないことを加味すると1000円越えの駅弁としての魅力は落ちちゃいますね。

ちなみに青森からのお帰りは??まさか復路は太平洋側普通電車乗り継ぎですか???
by undo (2012-11-14 23:54) 

Kyo-to

こんばんは。
長旅、お疲れ様でした!
僕も実は今年の7月、津軽線で三厩まで乗り通すために青森に泊まったんですよ(笑)。
って、そんなことよりホントにもう終わっちゃうんですか!?
第二部 復路編、Coming soon! ですよね?ね?
by Kyo-to (2012-11-15 02:50) 

サットン

やまびこ3さん

ただ電車に乗っているだけの旅行記に最後までお付き合いいただきありがとうございました!
私もこれだけ乗り鉄三昧の旅をしたのは学生時代以来かも知れません。
日本海縦貫線の沿線は実に旅情豊かで満足いく旅が楽しめました♪
by サットン (2012-11-15 11:53) 

サットン

あるまーきさん

白鳥で往復ですか!? さぞ乗りごたえがあったのではないでしょうか。私も何度か利用しましたが、今となっては思い出の彼方です。
新幹線は地方にとって両刃の剣だと思うんですが、受け入れる地方に覚悟はあるんでしょうかね?
日本海縦貫線の旅、おすすめですよ。富山ベースで是非!
by サットン (2012-11-15 12:16) 

サットン

undoさん

海の宝船。魅力的なネーミングに海鮮風味を期待していたんですが…。前日食べた秋田のはらこめしの方が安くて満足度が高かったですねぇ。
帰りもこってりいきたいところですが、さすがに体力的に厳しいので…。
by サットン (2012-11-15 12:29) 

サットン

Kyo-toさん

思えば津軽線未乗なんですよね。この機に潰しておくべきだったかと後悔しきりでありますが…。
私の場合、ぼーっと乗っているだけなので引っ張ってもこの程度なんですよ。最後までお付き合いいただき感謝です!
帰路はおとなしく帰ることに。
by サットン (2012-11-15 12:44) 

硬券屋

お疲れ様。どんでん返しで秋田美人車掌さんの写真を期待してたのですが。やむを得ないですね。今度、コッソリ美人CAの写真と交換しましょうか!!??色々とサイト運営には難しい事があるんですね。
勉強になりました。今日は久しぶりの新幹線で少しコーフン気味です。相変わらず、慌ただしい出張を継続中ですが、そういう中でも旅の余韻を味わうにはどーすれば良いんでしょうか?
お知恵拝借です。
by 硬券屋 (2012-11-15 18:36) 

あおたけ

大阪から青森までの長旅、お疲れさまでした。
北陸新幹線の開業が近づいて来ている今だからこそ
とても意義のある旅でしたね。
サットンさんらしいちょっぴり辛口ですが
視野の広い旅行記を存分に楽しませていただきました。
体調の方はいかがでしょうか?
これからも負担の無い程度に、乗り鉄を楽しまれてください。

by あおたけ (2012-11-15 18:51) 

てんぽく

ekishスタンプが中途半端に履歴替わり(笑)。
つーか、以前は都道府県内全部同じだったのに、駅によってバリエーション増えたのかぁ。
by てんぽく (2012-11-16 03:22) 

サットン

硬券屋さん

残念ながら当方はそれ系のブログではございませんのでお姉さんの写真は掲載しておりません
。なにかと窮屈な世の中ですのでね。
年中旅の空の硬券屋さんに私ごときが助言することなどございません。逆にせっかくいただいた直江津情報をもっと重く受け止めておけばと後悔しております。
by サットン (2012-11-16 10:41) 

サットン

あおたけさん

ただ乗っているだけ、見たまま感じたままの旅行記に毎回お付き合いいただきありがとうございました! この機会に日本海縦貫線を旅することができて良かったと思っております。
果たして青森までたどり着けるのか不安を抱えて出発しましたが、無事にゴールしてみるとまだもう少し行けるかな、と感じております。体と相談しながらうろちょろしようと思っております。
by サットン (2012-11-16 10:55) 

サットン

てんぽくさん

今回、ekishの存在をすっかり忘れておりまして秋田辺りからやっとチェックイン開始した次第です。履歴を見られると帰路もネタバレしてしまいますね!
by サットン (2012-11-16 11:04) 

京葉帝都

日本海縦貫線は海に近い区間で強風による影響を受けやすい路線なので、普通列車をメインにほぼ予定通りで乗車できたのは、ある意味ラッキーかもしれません。北陸新幹線の開通後の金沢の乗り換えは荷物が多いと面倒になります。
by 京葉帝都 (2012-11-18 01:10) 

サットン

京葉帝都さん

悪天候に弱い日本海縦貫線よりもさらに信頼性に欠ける私の体がどうにか動いてくれたことは正にラッキー以外の何物でもありませんでした。
新幹線金沢延伸で関東からは便利になるのでしょうが、関西対富山なんて乗り換えを強いられて利便性が低下するのは必至。また東京集中が加速してしまいますね。
by サットン (2012-11-18 14:06) 

UZ

長旅お疲れ様でした。

私も久々に日本海縦貫線の画像を拝見しましたが、都市間輸送よりも都市圏輸送と貨物が主体となった現状がよく分かりました。
数年後の北陸新幹線の開業及びE653系投入が控えている中で過渡期といえるのかもしれませんね。
by UZ (2012-11-19 23:00) 

サットン

UZさん

私にとっては久しぶりの長旅でしたので舞い上がってしまい、とりとめのない旅行記になってしまいましたが、日本海縦貫線の片鱗を感じていただければ幸いです。
3セク移行もさることながら、国鉄形車両も相次いで引退が予想されるこの時期に旅ができて良かったと思っています。
by サットン (2012-11-23 14:39) 

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