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青いプレミアムカーで京都へ [鉄道の旅]

京阪3850形ローレル賞受賞勝手に祝賀企画

今年(2022年)も師走だというのに性懲りもなく初夏の話を蒸し返します。


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▲鳩のマークも凛々しいプレミアムカー

6月のある日のこと、とある「ひとりぼっち企画」を京都で開催することになりました。大阪から京都へのアクセスをどうするか? やっぱりこんな特別な日にはプレミアムカーを擁する京阪電車で決まり!ということで一躍淀屋橋へと向かったのであります。

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▲特急?ではありません

私がプレミアムカーを利用するのは今回が2度目。前回は赤い8000系(>>>こちら)だったので今回は青い3000系といきたいところ。ところが京都に都合よく15時頃に着く3000系充当列車は13:46発の快速急行ぐらいになります。コロナ禍で導入された減量ダイヤによりプレミアムカー連結編成がダブつき快速急行運用にも入っているようです。

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▲淀屋橋駅に並ぶプレミアムカー連結列車

さて、3000系プレミアムカーこと3850形は今年(2022年)のローレル賞を受賞しております。今回は受賞のお祝いを兼ねての乗車となります。ローレル賞は3000系本体も2009年に受賞しており、今回の3850形の受賞と併せてBL賞史上初のダブル受賞となりました。それにしてもブルーリボン賞が京急1000形1890番台って、ブルーリボン賞も変わったもんです。

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▲鳩のマークは封印中


発車時刻が迫っていますが、一応顔を見ておきます。快速急行ということで鳩マークは封印しています。こんな細かなところにも「鳩のマークの京阪特急」のブランディングに対する京阪の拘りが感じ取れます。

ヘッドマークは京都地下線開通35周年を記念したもの。

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▲乗車の際には行先、発車時刻を確かめて


この3850形の特徴の一つが側面の行先表示器です。見た目は8000系のものと変わりはありませんが、複層ガラスの層間にモニターをサンドイッチした画期的な新機軸だそうです。同様の製品が間もなく登場する東武のスペーシアXにも搭載されることになっているんだとか。

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▲気になる乗車率は・・・

3:46、淀屋橋を発車。注目の乗車率ですが、淀屋橋発車時点では私を含めて3人。天満橋から2人を加えて計5人で中書島まで。中書島で2人が下車し、後は私が下車する祇園四条まで3人と惨憺たる結果ではありますが、平日の昼下がりであること、2分前を特急が先行していることを考えるとまあよく乗っているかなという感じです。


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▲今回はキャッシュレスで


新造の3000系プレミアムカーと改造車8000系との大きな違いは座席配列に合わせた窓割でどの席からも視界が効くという点が挙げられていますが、私の席05Aは前寄りに柱があり視界良好とはいえません。すかさずアテンダントさんが「今日は空いていますからお好きな席にどうぞ」とのこと。1列前に引っ越すとご丁寧にプレミアムカー券を再発行してくれました。

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▲寝屋川市にも止まります


快速急行なので枚方市までは急行停車駅にもこまめに止まり、枚方市からは特急と同じ停車駅で進みます。

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▲三川合流地帯を行く

京都府に入るや数キロ下流で合流して桂川とともに淀川に名を変える木津川と宇治川を赤いトラス橋で立て続けに渡ります。この渡河風景は同じ京阪間を走る鉄道でもJR、阪急にはない車窓です。
35周年を迎えた京都地下線に入り祇園四条で降りるとします。

プレミアムカー料金は特急と同じ¥500。それでいて特急よりも数分長くプレミアムカーを楽しめる快速急行、お得です!?



余談ですが・・・

余談ですが、今回淀屋橋に向かう途中初めて北急の9000系に乗りました。登場から8年も経っていますが、新車オーラを感じます。

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「つるぎ」に乗って北陸新幹線を考える 2022夏の富山旅⑧ [鉄道の旅]

◆特急「つるぎ717号」(富山13:43ー14:06金沢)

城端線と富山地方鉄道の乗りつぶしを果たして、そろそろ今回の富山旅も終盤に入ります。最後のお楽しみである北陸新幹線お試し乗車を実行します。世間では西九州新幹線が良くも悪くも話題をさらっていますが、私はやっと北陸新幹線です。

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▲富山駅新幹線改札口(LEDが派手に飛んでおります)

乗車するのはもちろん金沢まで。つまみ食い乗車です。大阪に帰る私にとっては新幹線というよりも「サンダーバードリレー号」という感覚です。

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▲つるぎ717号 13:43 金沢と表示されているはず

今回は乗るなら「つるぎ」と決めていました。理由は、東京から来る「かがやき」、「はくたか」の出来上がった車内の空気を敬遠したことと、金沢ー富山間という短区間を走る「つるぎ」の実態がどんなものか実際に確かめたかったからです。

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▲最後に出会えたJR西版富山駅駅名標

時刻は13時過ぎ、「つるぎ」は概ね1時間に1本の間隔で運転されているようです。次の発車は13:43発の「つるぎ717号」。13:30頃14番線に上がると列車は既に客扱いを始めています。「つるぎ」は12両編成のうち1~7号車と11号車(グリーン車)のみ乗車可能という態勢をとっており需要の程が窺えます。

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▲JR東日本持ちでした

しかし、一部車両を締め切り扱いにはするものの律儀に指定席、グリーン車の設定をしているというのは解せません。オール自由席が妥当なところだと思いますが、企業や役所のエライさんの出張対応でしょうか?
私はもちろん自由席、3号車に陣取ります。ちなみにこの列車はJR東日本のE7系が充当されていました。

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▲見事にガラ空きの車内

車内に入るとお馴染みの柄のシートが並んでいますが、人影がありません。結局3号車には私を含め2人を乗せただけで富山を発車したのでした。定員83席に対し乗車率なんと2.4%! 空いているだろうとは思っていましたが、ここまでとは! 朝夕にはもう少し需要があるのでしょうが、これが「つるぎ」のデイタイムの実態と見ても大きく外れてはいないと思います。JRから事実上の三くだり半を突き付けられているローカル線の沿線住民が見たら複雑な思いでしょうね。
列車は新幹線特有のサウンドを響かせて走ります。思えば久しぶりの新幹線。10年前に新青森ー新大阪を「はやて」と「のぞみ」で突っ走って以来かも。

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▲高岡市街地を望む

やがて車窓からは高岡市街が遠くに見えてきます。写真中央の大きなビルがある辺りに在来線の高岡駅があります。新幹線を高岡駅を通すか、新駅を設置するか、いろいろあって新駅案に決まったそうですが、果たしてそれが正解だったのかどうか・・・。
この列車唯一の途中停車駅新高岡で乗降ともに気配はありませんでした。「はくたか」の場合にはまた事情が違うと思われますが。
まさに空気輸送という状況のまま終点金沢に到着、わずか23分の新幹線の旅が終わります。


◆特急「サンダーバード28号」(金沢14:20ー17:00新大阪)
さあ、乗り換えです。大阪に帰るにはここで乗り換えなければなりません。接続時間は14分と十分ではありますが、やはり乗り換えにはストレスが伴います。

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▲まもなく金沢駅では大阪の表示も名古屋の表示も見られなくなる

特に混雑時の自由席利用者にとっては再び座席争奪戦への参戦を強いられることになるのですから。・・・そんな事態を避けるためにJR西は自由席廃止を進めているのでしょうか? 知らんけど・・・。
1回の乗り換えによる心理的負担を時間に換算すると約30分に相当するそうです。新幹線の速達効果など相殺されそうですね。いずれにせよ間もなくここ金沢との往来には関西からも東海からも乗り換えを強いられるわけです。


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▲サンダーバード28号

乗り継ぐ先は勝手知ったる北陸本線。おなじみの特急「サンダーバード」であります。見慣れた683系といいたいところですが、リニューアル編成に乗るのは初めてです。車内は特段変わったところは見当たりませんが。

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▲乗車券と自由席特急券

「サンダーバード28号」は座席の6・7割を埋めて金沢を後にします。後は新大阪まで座席に身を預けてぐだーっとしているのみです。とはいえ、新大阪から能勢の自宅に向かう乗り継ぎプランの結論が出ていないのでスマホとのにらめっこが続きます。
長い長い北陸トンネルを抜け、敦賀に到着すると・・・


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▲敦賀大要塞出現!

構内には巨大な北陸新幹線の駅舎が立ち上がっています。まるで要塞のよう。新幹線が敦賀まで延伸された暁にはこの駅が在来線との結節点になるわけですが、当初の計画ではフリーゲージトレイン(FGT)を導入し大阪方面と直通させるはずでした。ところがFGT開発が頓挫したため、ここで乗り換えることとなり、その旅客動線を最短化するため新幹線ホーム直下に在来線ホームを潜り込ませ上下移動だけで済むように設計変更が行われました。その結果新在重層構造の巨大駅舎となったようです。お陰で大阪からは当たり前のように直通で往来できていた北陸方面に乗り換えが発生してしまうことになったのです。迷惑な話です。

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▲高架下へと続く在来線の新ルート

米原方の様子。高架直下のコンクリート壁上に線路が敷かれているようです。

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▲米原方には車両基地

北陸新幹線が敦賀まで到達し、大阪・名古屋からの特急が敦賀止まりとなるのは既に決定事項であり、その現実から逃れることはできません。しかし、大阪から福井にすら直通で行けなくなるという状況は受け止め難いんです。なんとかFGTの開発を継続できないものでしょうか。新幹線の大阪延伸には巨額の費用と京阪間の人口密集地帯に線路を敷設するという難題が待ち受けます。工期もどの位かかるか見当もつきません。それほどのリスクを冒すのならせっかくここまでこぎ着けたFGTの開発を完結させる方が現実的だと思います。日本の技術で無理なら世界からアイデアを募るという手もあります。中途半端な西九州新幹線の問題もクリアできるでしょう。いつまでも高度成長期に描かれた青写真に従う必要はないでしょう。今の日本の身の丈に合ったものにすべきです。

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▲新大阪での特急共演

そんなことを考えているうちに列車はその北陸新幹線の終着駅になるといわれる新大阪に17:00定時到着です。あと一駅で終点大阪ですが、梅田の混雑を避けるためここで降りるとします。
隣には5分後を追いかける特急「こうのとり17号」豊岡行がスタンバイ。在来線ホームが一瞬華やぎます。

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▲サンダーバードを見送る

これにて夏の富山旅は全巻の終わりであります。今回は片道クルマ利用という変則パターンの行程でしたが、お陰で秘境を行く「世界遺産バス」に乗車するなどフレキシブルなスケジュールを組むことができました。
最後に散々悩んだ新大阪からの帰路ですが、地下鉄で千里中央へ向かい、そこから1日6便の自宅最寄バス停直通の阪急バスを無事摑まえることができました。


帰宅後大きな忘れ物が発覚。富山県内の鉄道全線完乗と思っていましたが、万葉線の高岡駅への延伸線を忘れていたのです。嗚呼、マヌケな自分に失笑しかありません。

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乗りつぶし 富山地方鉄道不二越・上滝線編 2022夏の富山旅⑦ [鉄道の旅]

富山地方鉄道全線完乗へ

立山線を乗りつぶし(>こちら)、地鉄に残された最後の未乗線区となった不二越・上滝線を目指します。

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▲上り「臨時」列車ですが・・・

立山から不二越・上滝線が分岐する岩峅寺までは再び「臨時」列車、ニューレッドアローのお世話になります。ただし、速達列車だった下りと違って上りは普通列車扱いで各駅に停車して行きます。発車標の表示も「普通」です。

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▲前面幕も「電鉄富山」の表示のみ

列車の行先幕も「電鉄富山」の表示のみ。臨時の表示などどこにもありません。しれっと定期列車に紛れ込んでいるようです。
でも、定期列車だと11:51発までさらに43分待ち時間が延びてしまいます。地味にうれしい「臨時」であります。11:08、立山駅を出発。

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▲千垣橋梁から常願寺川上流側を見る

復路も常願寺川と絡みながら山を下って行きます。往路の記事に掲載した千垣橋梁からの眺めを今度は逆サイドで。並行する県道182号線芳見橋の様子から高さが推測できます。

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▲岩峅寺でNRAを見送る

秘境駅各駅に停車しながら11:35,不二越・上滝線の乗換駅岩峅寺に到着します。

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▲岩峅寺駅舎

次の不二越・上滝線は12:21発、46分の待ち合わせ時間をどうしましょう。そこは個性派駅舎が揃う地鉄の中でも代表格の駅舎を持つ岩峅寺駅のこと、じっくりと駅見物をしていれば退屈もしないだろう、と高をくくっていたところ突然の雨。仕方なく待合室に展示された当駅がロケ地の一つとなった映画「剣岳点の記」の撮影風景の写真パネルを拝見したり、雨の止み間をついて駅舎外観を見たりするうち時間が過ぎて行きます。駅舎は屋根瓦もピカピカで随時手が入れられている様子でした。

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▲伊豆戦争の再現か

発車時間が迫りホームに入るとこんなシーンが。元東急8590系(現17480形)と元西武5000系(現16010形)が並びました。東急、西武というと昭和の時代、伊豆の覇権を両社が争った伊豆戦争を連想してしまいますが、富山では仲良くやっているようでなにより。

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▲不二越・上滝線へ

いよいよ地鉄最後の未乗線区に進出します。大任を担うのは地鉄オリジナルの14760形雷鳥色です。カボチャじゃなくてよかった。

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▲転換クロスシートが並ぶ車内

12:21、岩峅寺を発車、南富山を経由し電鉄富山を目指します。この時点で乗客は10人にも満たず、のどかなムードの中進みます。車内放送が「次はオーショウ」と告げます。表記は「王将」かなと思っていたら「大庄」でした。

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▲自転車積載スペース

感動の地鉄完乗に向けての進撃のはずですが、イマイチ気合いが入りません。車窓が単調なことと、帰りの新大阪からの接続が気になり、ついついスマホに見入ってしまいます。というわけで途中の様子は省きます。全線完乗地点となった稲荷町の駅名標も撮り漏らしてしまいました。

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▲電鉄富山駅に到着

なんだかグダグダなフィナーレとなってしまいましたが、なにはともあれ不二越・上滝線踏破と同時に富山地方鉄道全線完乗であります。めでたし、めでたし。
ということで12:55、約3時間ぶりに電鉄富山に戻って来ました。

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▲完乗記念グッズ

さて、気になっていた1日フリーきっぷの元が取れたかどうかですが、購入金額¥2600に対し、利用額は電鉄富山ー立山 ¥1230+立山ー岩峅寺 ¥640+岩峅寺ー電鉄富山 ¥740 計¥2610 と¥10の黒字でした! コロナ禍で苦しむ地鉄に打撃を与えることなく、自らも損をしないという絶妙の結果に終わったのでした。


今回の成果

新規踏破区間:富山地方鉄道 不二越・上滝線(岩峅寺ー稲荷町)15.7km 

富山地方鉄道踏破率:100.000%(85.517%) 
私鉄路線踏破率:51.726%(51.525%)
 ( )は直前のデータ
乗りつぶしオンラインによる集計

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