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近鉄特急ちょい乗り紀行(前編) [鉄道の旅]

なぜか近鉄特急に乗りたくなった


阪神との直通準備工事の告知(阪神の車両は直通運用に入らない9300系が)

先日、近鉄上本町駅を探索していたら近鉄の特急車が妙に魅力的に見えてきた。数日後ふらりと乗りに出かけた。・・・・ヒマ人
行き先も目指す車両も決めずに再び上本町のホームに。時間も時間だし、予算もない、近距離で出物はないかいなと特急発車表を睨んでいるとあったあったおあつらえ向きの列車が。
難波17:05発の鳥羽行きが平日は”伊勢志摩ライナー”使用とある。ISLは、いまだ経験がない。主要駅停車のいわゆる乙特急なので近距離利用可能である。最低の特急料金500円で行ける大和八木まで行こう。

難波駅、特急は1番線から(左)  行き先が遠慮がちに表示されている(右)

始発駅となる難波に向かい特急券売り場で禁煙、窓際、レギュラーシート指定で発券してもらう。特急券を手にすると気分が高揚して来た。思わずコンコースの「神戸屋」でカツサンドを買い込む。588円と少々高いが、前から一度試してみたかった。もう完全にオッサンの遠足気分である。
1番線に下りていくと17時を挟んで特急の3連発である。16:55に奈良行、17:00に名古屋行、そして17:05にわが鳥羽行というラインナップ。それにしてもこの駅の乗車ホームは何時も混んでいる。ちなみにホーム配置は3番線が到着列車用、島式の1・2番線が出発ホームで到着列車はいったん引き上げ線に入り、折り返して1・2番線に入線する。特急は1番線からの発車となる。引き上げ線から次々に列車が繰り出されて来るのだが、ホームの幅が狭いこともありすぐに乗客が溜ってしまう。阪神との直通運転が始まるとどうなるのだろうか?

奈良行は元スナックカー 12200系4連 これぞ近鉄特急の顔なのだ

名古屋行ノンストップ特急はアーバンライナーplus

そして、鳥羽行伊勢志摩ライナー(ISL)

このような手狭な駅で夕ラッシュ時間帯に特急を5分間隔で捌くにはちょっとしたコツがある。1番線を前後に分け、先発列車の後方数メートルの位置に次発列車を待機させるのだ。画像ではわからないが、奈良行の後方にはアーバンライナーが停車している。
さて、いよいよお待ちかねISLの登場である。前述したような要領でアーバンライナーが発車するとすかさずISLが所定の停車位置に進んで来る。
私の席は3号車11番である。直前の発券でもこちらのリクエストを全てクリアしてくれたので空いているだろうと車内に入るとかなりの人混みである。その間をすり抜けるように自席にたどり着く。写真などでは見ていたが、なんとカラフルな車内だろう。黄・赤・青・緑の4色のシートがランダムに散りばめられている。それでいて決して目障りではないところにインテリアデザインの巧みさを感じさせられる。ダウンライトだけの暗いデッキとのコントラストも効いている。
車内を見回しているうちに列車はもう動き出している。日本橋を通過し上本町で少し乗客を拾い鶴橋でどっと乗ってくる。私の隣も埋まった。さあ、のんびりしてるわけにはいかない。大和八木まで40分弱のショートトリップである。早速インアームテーブルを引き出し、お楽しみの神戸屋謹製カツサンドとご対面。確かに分厚いカツが存在感たっぷりに挟まれている。かぶりつくと歯の弱い私ではなかなか食いちぎれない。口に入ってしまうと柔らかいのだが。冷たいというのもちょっとなあ、という感じでやや期待はずれ。

カラフルなISLレギュラーシート(左) 念願だった「神戸屋のカツサンド」(右)

重層高架の布施を通過し奈良線を分かつと次の俊徳道で”おおさか東線”をオーバークロス。いろいろ言われてはいるが、3月15日の開業が楽しみである。大阪教育大学のキャンパス移転で新設されたその名も”大阪教育大学前”を通過するとすぐに阪奈府県境のトンネルに突入。奈良県内へと進むと大阪市内を出て最初の停車駅大和高田に到着。かなりの人が席を立つ。30分前後の移動で500円の特急料金を払うとはなかなか奈良県民はリッチなようだ。隣もいなくなりリクライニングやフットレスト、読書灯などをいじっているうちにもう大和八木到着のアナウンスが入る。慌ててカツサンドの食べがらやらを片付けISLにおさらばする。さすがに欲求不満が残る。

ISLサロンカーの巨大な窓(左) 大和八木駅駅名標(右)

次回は大和八木から丹波橋へと辿ります。

 


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Fuzzy

私も常々、近鉄なんば駅のホームはビッグターミナルとしては、狭隘だなあ。と思っていました。
「阪神との直通運転が始まるとどうなるのだろうか?」・・・ほんと心配してしまいます・・・タイガースファンにあふれる難波駅?なんてことになるかも。
by Fuzzy (2008-02-13 18:15) 

サットン

ファジーさん

阪神なんば線開業後のダイヤがわからないので何とも言い難いのですが、まさか難波が完全に中間駅化することはないでしょうし折り返し列車も相当数設定されるでしょうね。構造上拡幅は困難でしょうし、どんな対策をとるのか楽しみでもあります。
by サットン (2008-02-13 20:39) 

京葉帝都

近鉄の特急は何かと“あおぞら号”以降は大方乗ってきました。ISライナーはまだなので、志摩線に乗りに行く時に乗車しようと考えています。
標準軌で車長が長めのため外観は正面貫通タイプでもJRの特急列車よりも立派に見える時があります。今はどうか分かりませんが、ULは途中で運転士と車掌が途中で交代する一人二役勤務をやっていました。伊勢中川の連絡線を時速45キロで走行中にパッと交代しているのを、鶴橋〜名古屋ノンストップの時代に乗車した時に確認しました。JREの千○支社では一人二役勤務のノウハウを吸収すべく一時社員を近鉄へ研修に送り込んでいました。
by 京葉帝都 (2008-02-16 13:19) 

サットン

京葉帝都さん

伊勢志摩ライナーは阪伊甲特急専用から最近では阪奈特急にも使用されるなど運用が広範になってきていますので案外乗りやすいかもわかりません。
例の走行中の運転士交代は継続しているはずです。ちょっと形態は違いますが、東海道新幹線もいつ頃か運転士が車内検札に巡回していますね。JR東が近鉄に社員を派遣していたとは驚きました。
by サットン (2008-02-17 15:06) 

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