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叡山電鉄で鞍馬山修行の旅~前編 [鉄道の旅]

乗りつぶしのはずが、修行の旅となりました。

GWの隙間、4月28日月曜日、天気は快晴、これはどこかに出かけねばと策をめぐらせ、あっちだこっちだと迷った挙句に京都の叡山電鉄に乗りに行くかと家を出ました。実は叡電の他にも目的があったのです。
先日、テレビで女優の羽田美智子女史が、時代劇の収録で京都に滞在中、疲労が重なりスタッフの勧めで鞍馬山のパワースポットに出かけたところ見違えるように元気になったという話をしていたのを思い出したのです。これは、あやかりたいと柄にもなく鞍馬のお山を目指したものの充電するどころか、思いっきり放電する始末に。日頃信心のない者を仏様は良くご存知のようで。これは、その汗と涙の顛末記であります。

■鞍馬・貴船1デイチケットでスルット行こう
叡電ののりつぶしもすることだし何かお得な切符はないかと京阪電車のHPにアクセスしたところ、ありました!お誂え向けの切符が。地元の京阪の駅と叡電との接続駅出町柳との往復運賃に叡電全線フリーパスを組み合わせた切符です。わが、枚方市エリアからだと1480円。単純に鞍馬まで往復しても1660円、加えてエリア内でのお土産割引などの特典付です。
所用を済ませ枚方市駅で1デイを買おうとすると、「これからご利用ですか?」と窓口氏。時は既に15時。実に的確で親切な質問であります。
1666846<<もう少し色気のあるデザインにならんのか

■ ♪出町柳から電車にのって・・・・
とは謎のシンガー中之島ゆきが歌った京阪のイメージソングでありますが、今回は方向が違います。鞍馬ゆきなのです。
京阪特急を終点出町柳で降り、エスカレータを上るとそこは既に叡電の改札口。鴨川左岸の京都らしい場所に小さな駅を構えています。1デイを自動改札に通すとちょうど鞍馬行きの「きらら」が発車して行きました。ザンネン!「きらら」とは沿線の渓谷美を楽しめるよう設計されたパノラマ電車なのです。まあ、以前に乗っているし今回は一般車にするか。
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叡電出町柳駅(左) 京阪からの通路にある叡電発車案内(右)

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京阪の地下駅から出ると叡電の駅だった 地下道入口には京阪の発車案内

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私が乗ったのは左側。2両だとホームがぎりぎりで写せません(左)直角シート(右)

それでは、鞍馬行きに乗って金星のパワーとやらを授かりに参りましょう。
2両編成のワンマン電車は、座席がさらりと埋まる程度の乗客を乗せて住宅地をのんびり走ります。次の駅元田中のホーム脇には大学時代何度かコンパで利用した料亭「天寅」が往時の姿を留めており懐かしや~。小さな駅にこまめに停車し、運転士さんがベビーバギーを押したお母さんの乗降を手助けするなどほのぼのムード。それにしても、この電車のシートの掛心地の悪いこと。背摺りがほぼ直角なのでなんとも苦しい姿勢を強いられます。やっぱり「きらら」を逃したのは痛かった。

ニ軒茶屋(似た名前の駅が東京にもありますが)から先は線路も単線になり、沿線風景は住宅も疎らな山の風景に変わります。線路沿いに鞍馬川が寄り添い徐々に渓谷の風景が展開し始めます。「きらら」なんていう電車が登場するはずです。
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二軒茶屋からは単線に(左)貴船口の先には撮影で有名な鉄橋が(右)

いよいよ、谷も行き止まりという気配になりトンネルや鉄橋が現れると終着駅鞍馬に到着します。ここまで乗って来たのは5・6人でしょうか。いくら、ゴールデンウイークの隙間とはいえあまりに寂しい状況に唖然とします。下車する際には1デイを持っていても降車口のカードリーダーに通さねばなりません。
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出町柳から乗った電車(左) 終点鞍馬駅の駅名標(右)

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なんとも趣のある鞍馬駅 昭和4年の建築だとか

■日本最短の鉄道を乗りつぶし
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鞍馬寺仁王門 これぞ天狗の”登録商標”

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仁王門から見た鞍馬の街並・・・というほど建物はありませんが

鞍馬寺へは仁王門を入った辺りからケーブルカーがあるはずです。鞍馬寺が免許を持つ国内唯一?の宗教法人が運営する鉄道です。
実は、このケーブルを乗りつぶすのも今回の重要なミッションなのです。
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ケーブルへの誘導標識

標識を見つけると乗り場まで50mとあります。楽勝、楽勝、これなら病気持ちの私にも楽に本堂まで行けそうです。
ところが、矢印に従って乗り場に向かうと直前になって柵が通せんぼ。事務所らしき建物に灯りも点いていません。なんの表示も出てないし、人もいない。GW本番を控えて点検作業にでも入っているのでしょうか? ガーン!これは参ったなあ・・・・。第一のミッション失敗。
しかし、ここまで来てパワースポットに行かないのは未練が残るじゃありませんか。念のため杖も持って来ているし徒歩で挑戦しましょう!

■それでは修行に入ります
1666757<<いきなり、この坂です

意を決して坂道に取り付きます。「マイペース、マイペース」と自分に言い聞かせながら砂利道を少しずつ登って行きます。
まず、現れたのが「由岐神社」。実はこの神社こそ”鞍馬の火祭”の主催者なんだそうです。看板にもそのことが赤で書かれてありました。知らんかったなあ。加えて拝殿は国の重要文化財に指定されています。
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由緒正しき由岐神社 厳かな佇まいに押されてブレてしまいました

由岐神社を抜けると九十九折坂が前方に立ちはだかります。途中、ご神水を口に含みながら歩を進めましたが、この水は冷たく、甘くてなんとも美味であります。甘露、甘露。途中にはベンチも設けられていましたが、一度座ると立てなくなりそうなので我慢して前進を続けるのであります。
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九十九折坂が終わり本堂まで162mの地点まで進出 ケーブルは終了・・・・

やれやれ、やっと坂道を制覇しました。本堂まであと僅か、と思ったら。
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ラストコースの心臓破りの大階段

私の前には天を衝くような長~い階段が立ちはだかります。もう泣きそうです。およそ150メートルほどあるでしょうか。「よしっ、一気に撃破!」と、よたよたと上り詰めたのでありました。
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鞍馬の山並みの向こうに比叡山が見えます 久し振りだなあこんな景色

階段をよれよれの状態でゴールした私を待っていたのは素晴らしい山々の風景。持病を発症以来こんな風景を目にするのは初めてです。遠くには比叡山も見えるではないですか。
♪仰げば比叡千古の緑 とは母校の校歌の一節であります。う~ん、感動した!
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鞍馬寺本堂

おっと、感動している場合ではありません。パワースポットに立たねば意味がないのです。本堂の前には魔方陣が描かれており、その中心に立つとパワーを授かるのだとか。他に誰もいないし一人占めです。立ってみると特にこれといった感触は感じませんが、いつもなら少し歩き疲れると右足の感覚がなくなり、冷たい感じがするのですが、今日は妙に熱い。単に靴の中が蒸れているだけかな?
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やっと辿り着いたパワースポット(左) 本堂前の八重桜はちょうど見頃でした(右)

それでも、約1キロの山道を踏破したことに大いに満足したのであります。

時間は既に夕方5時を指しています。急いで下山しなければ山中で日が暮れそうです。
叡電、宝ヶ池ー八瀬比叡山口間の乗りつぶしも残っているし。

・・・・後編につづく

 

 

 

 


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コメント 5

ファジー

ここは、けっこうな上り坂ですよ。本堂から貴船側に下っていく木の根道はさらにクネクネでしたね。森林浴にはいいのですが・・・。
by ファジー (2008-04-30 21:21) 

サットン

ファジーさん

ちょっと意地になりすぎました。
確かに森林浴は満喫できましたが、ほとんど人に出会わず天狗が現れそうで少々気味悪かったですね。
by サットン (2008-05-01 13:10) 

undo

1dayチケット、懐かしいです。3年前のもみじのころ、まだ阪神間に住んでいたのでふらふらっと行きました。もともとが関東人なのでもみじの時期の京都を甘く見ていて、発車10分前に出町柳に行ったらホームへ落ちそうな行列。当然立ちっぱなしで貴船口まで行ってきました。

紅葉もいいけど新緑もまたいいですね。
by undo (2008-05-03 23:23) 

サットン

undoさん

出町柳の駅はただでさえ手狭なのでたいへんだったでしょうね。
なにぶんにも2両編成の電車がぎりぎり停車できる程度ですから。

逆に私が乗った時は怖ろしく空いていました。
これでも京都市内かと思いました。
by サットン (2008-05-04 02:04) 

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