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湯田温泉「四季の宿 梅乃屋」宿泊記 [宿泊記(中四国)]

フレキシブルな対応が嬉しい宿

先日の西日本パスの旅で山口市内湯田温泉にある「四季の宿 梅乃屋」に宿泊した時のお話し。


◆この宿を選んだ理由

湯田温泉に宿泊することが決まったとき、頭に浮かんだのは「ホテルニュータナカ」だった。洋室主体で足を痛めている私にも利用しやすいということと、大昔高校の修学旅行で萩の「萩たなかホテル」を利用したことがあり、親近感を覚えていたからである。
この意見を小紙山口支局長に諮ったところ「皇室も利用する由緒あるホテルだが、温泉に不満あり。ハードも少々古い」との回答。同時に「今まで紹介した中では“四季の宿 梅乃屋”、“西の雅 常盤”が好評だった」との参考意見が添えられていた。

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▲過度な装飾を排したシンプルな外観

地元民の意見を尊重し“梅乃屋VS常盤”の一騎討ちとなったが、最終的にはじゃらんネットのクチコミが決め手となり梅乃屋に決定!
「一泊朝食付き割引プラン」、1名¥8400(2名1室、税サ共)でじゃらんネットから予約した。土曜日ということを考えれば価格的にも納得である。

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▲シッティングスペースが十分確保されたロビー


◆旅館の概念に捉われない柔軟な対応

嬉しいのは様々な利用形態に幅広く対応してくれる点である。従来、旅館というと「1泊2食」で「1室2名様より承ります」が決まり文句だったが、ここは違うのだ。
まず、食事に関しては朝食のみでも素泊まりでも可能。泊食分離形式である。今回のように夕食は支局長が一席もうけてくれているわれわれにはぴったりである。
いま一つは1名でも利用可能という点。今も多くの旅館が「お一人様お断り」を続けている中割増料金なしでシングル料金を設定してくれているのはありがたい。
加えて1・2名での利用なら洋室も用意してくれるという。前述のように足を痛めており布団での寝起きが辛い私には実にありがたい!予約後早速電話でツインルームをリクエストしておいた。・・・高齢者は布団で満足だろうと勘違いされている旅館経営者の方には認識をお改め願いたい。

こうした対応は湯田温泉の多くの旅館でみられるようで、背景には県都山口市への出張客のビジネス需要があるものと思われるがいかがだろう。

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▲リクエストしておいたツインルーム


◆湯田温泉雑感

夕刻列車で湯田温泉駅に到着。旅館街は少し離れた位置にあるが、タクシーならワンメーター程度。体調のこともありタクシーを利用するが、やはりドライバーのご機嫌は良くない。これで普通なのかな? 旅館街に入っても湯けむりが見えるわけでもなくいま一つ温泉地としての情緒に欠けるのは否めない。なんらかの演出が必要かも。ただし、温泉地にありがちな俗悪な施設も目に付かず。本格派の温泉なのか。

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▲ミラー、時計付きのデラックスティシュケース


◆メリハリある接客

玄関を入るとフロントから「いらっしゃいませ!」と元気な声が。なかなかキチンとしてるなという第一印象。レジカードの記入を終えると「大浴場、明日の朝食会場とエレベータをご案内いたします」とのこと。フロアスタッフの女性が先導してくれる。ただし、エレベータに乗るまでで同行者はそれが物足りないらしい。が、それで良いのだ。食事の用意があるわけでもなし、部屋まで付いて来られてチップを渡すまで粘られるのもかなわない。
部屋は“最上階”の4階447号室。ホテルと違ってドアが開放された状態になっている。

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▲籐製の3点セット


◆ツインルームの居心地

洋室でありながら入口で靴を脱ぐのはさすがに旅館。やはり落ち着くなあ。
室内をざっと見渡したところ広さはバスルームも含めて25平米程度か。まあ、2名使用なら十分なスペース。いちおう窓際にお決まりの3点セットが用意されているものの広縁がないのはちょっと寂しい。洋室には不釣り合いかな。

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▲茶菓の用意はさすがに旅館のもてなし マイケルが死んだ?関係ないか・・・

テーブル上には旅館の定番サービス、お茶とお菓子のセットがドカンと。朝日新聞の朝刊も届けられているのはやはりビジネスマンを意識か? 過去、旅館で新聞サービスがあった記憶がない。

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▲このレイアウトが・・・・・

概ね満足な客室だが、このレイアウトはまずい! 冷蔵庫の上にテレビ! しかも直置き。同行者曰く「下宿じゃあるまいに」。この点についてはじゃらんネットのコメント欄に書き込ませていただいた。早速、旅館からは改善する旨回答があったので今はキャビネットにでも収納されているだろう?
洗面台が客室に設けられているのもホテルと違うところ。でも、なかなか使い勝手が良い。

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▲湯田温泉中心街?


◆露天風呂&大浴場

到着した夜は遅くまで宿の近所で飲んでいたため24時までの入浴タイムには間に合わず。やむなく室内のユニットバスでシャワーを使う。これがあって良かった! 今日一日暑い中を歩き回ったので風呂抜きではとても眠れなかっただろう。
その大浴場には晴れて翌朝入ることになる。大浴場、露天風呂ともに平凡な造りだが朝早いためか空いており久し振りにのびのびとした朝風呂を楽しむ。睡眠不足で疲れた体を癒し満足、満足!


◆大満足の朝食

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▲正しい和朝食という感じ

朝風呂の次は朝食へ。
1階のコンベンションホール平安の間が朝食会場となっている。会場内は部屋ごとにテーブルが割り振られている。通常チェックイン時に渡される朝食券がなかったので素泊まりの客とどう区別するのか疑問だったが、それも解決。447の表示のある大きな円卓にはきちんと二人分の食事が用意されていた。ご覧のような和朝食。決して品数豊富でも量で勝負でもないが、自慢の食材を厳選したという料理は美味! 隣のメタボおやじは美味い、美味いとご飯三杯を掻き込んでしまった。
おもな内容は湯豆腐、筑前煮、焼き魚、グレープフルーツのゼリーなど。
この朝食がなんと¥1050也!(宿泊プランの差額から推計)。


全体的に過剰な装飾を排し上手くまとめ上げたという印象。ロビー付近には常に女将の姿が見られた。9時過ぎにわれわれを迎えに来ていた山口支局長はロビーで何やら飲み物をご馳走になっていた様子。目が行き届いている!
ギンギンギラギラムードがお好みの方にはお薦めできないが、そうでない方にはコストパフォーマンスの高いお薦めの宿である。
四季の宿 梅乃屋 http://umenoya.net/

ところが、旅を終え自宅に戻ると留守電には・・・・・

つづく


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コメント 16

ラジオネームFAM

湯田温泉って最初見たとき、「ほっとゆだ駅」を思い出しましたけど、あちらは岩手県だったのですね。山口県の湯田温泉って山口市内にあるのですね。
最近、温泉には近所を含めご無沙汰です。浸かりたくなってきました。
by ラジオネームFAM (2009-07-16 11:43) 

うたに

あらら・・・冷蔵庫の上にテレビは、ちょっとよろしくないなぁ(^^;)
朝刊サービスをしてくれる旅館は多くないのですが、あるとうれしくなります。
東京ではお目にかかれないローカル新聞を旅先で読むのも、また楽しいものです。
by うたに (2009-07-16 12:28) 

keroro

私もあのレイアウトはどうかと・・・。
改善された旅館に行ってみたいです。
by keroro (2009-07-17 03:51) 

haru

ここまで詳しく紹介していただけるととっても参考になります~^^
冷蔵庫の上のTVは笑ってしまいましたがっ
たまに、コレ何でココにおいてあるのぉ~? みたいなっ
そういうお部屋ってありますよねっ
サットンさんのような方がちゃんと指摘してくださると
そういうのがどんどん改善されていいホテルが増えますねっ^^b
by haru (2009-07-17 11:05) 

サットン

ラジオネームFAMさん

確かに湯田って字面からして温泉地にありがちな名前ですね。
山口市内中心部にはあまりホテルがないためかビジネスマンの利用も多いようでビジネスプランを設定している宿も多く利用しやすいです。
私も温泉は久しぶりですが、たまにはいいですねー!
by サットン (2009-07-17 14:32) 

サットン

うたにさん

冷蔵庫の上のテレビはご愛嬌ということで(笑)
新聞は希望を聞いてくれる場合にはできるだけ地元紙をリクエストしますが、山口の地元紙って思い浮かびません。・・・広島の中国新聞、福岡の西日本新聞の影響が強いんでしょうか?調べたくなりました。
by サットン (2009-07-17 14:40) 

サットン

keroroさん

この一点を除いては非常に居心地の良い宿でした。豪華絢爛!ではないですが、必要なところは押さえてる。
今度は2食付きで温泉三昧といきたいですね!
by サットン (2009-07-17 14:46) 

サットン

haruさん

ここまで根掘り葉掘り書かれるとは、お気の毒というか・・・・・。
私も宿泊業に身を置く者ですが、一番怖いのは不満が潜在し知らないうちに悪いクチコミが広がること。今回はこれさえなければ文句なしだったので敢えて指摘させていただきました。
ベッドサイドの超豪華ティッシュケースもなかなか印象的でしたけど。
by サットン (2009-07-17 14:59) 

manamana

ビジネス客も観光客もという両面作戦なんですね。
夜は自分たちで見つけたおいしいものを食べにいくなんてケースには
ぴったりです。
by manamana (2009-07-18 06:59) 

undo

旅館に泊まると新聞はだいたいフロントの近くに新聞ラックに何紙か置いてあるだけ。気の利いたところは夜の部分のテレビ欄だけ印刷した分をくれるところ・・・・ってそれはビジネスホテルかぁ。
おいらとしては着いた日の新聞はいいから翌朝ほしいですね。(どうせインするのは夕方だし、その時点では情報の鮮度が落ちてますよね)

朝食後のロビーの対応は素晴らしいですね。かなりポイント高いですね。
by undo (2009-07-18 18:08) 

しんりゅう

和洋室にお一人さまOK…
最近の旅館には、けっこうこの手の場所が増えてきたのは嬉しい限りです。
旅館に一人なんて…というのは昔の時代の話、というわけですよね。
(といいつつ、まだ旅館ステイをしていないなぁ、と思ってしまった^^;)
外国人観光客だけでなく、さまざまなニーズに対応できる旅館こそが
これからの時代、生き残っていくひとつのキーになりそうですね。
by しんりゅう (2009-07-18 23:07) 

サットン

manamanaさん

今回は地元の友人と飲みに行く約束をしていたので好都合でした。
何かとお仕着せが嫌われる昨今、泊食分離、片食(朝食のみ)で対応してくれる旅館が増えているのはありがたいです。
by サットン (2009-07-19 11:05) 

サットン

undoさん

確かに夕方のチェックインに朝刊では鮮度に問題ありますね。でも、番組欄のコピーよりはgoodです(笑)
この旅館は7月からチェックアウト時間も11時に繰り下げられ利用者の立場に立っていろいろ工夫されている姿が窺えました。
by サットン (2009-07-19 11:11) 

サットン

しんりゅうさん

頭の固い旅館業界も最近はかなり改善がみられるように感じます。
でも、お一人様を最初から排除している旅館が多いのは今も変わらないようですね。オンシーズンはともかくオフには受け入れてもいいのではと思います。
湯田温泉の旅館が比較的融通がきくのは温泉としての競争力が弱いという点に起因しているのかもわかりませんね。
by サットン (2009-07-19 11:19) 

UZ

今までの有名観光地の旅館のイメージを覆してくれる記事でした。お高くまとっていて、サービスが悪かったり、お一人様利用を敬遠しているなど、悪評が少なくなかったからです。

会社の慰安旅行を始めとした団体旅行の減少などで、やっと変わり始めたのかなと感じさせてくれた記事でした。
by UZ (2009-07-21 06:19) 

サットン

UZさん

湯田温泉は立地の特性や温泉としては地味なイメージがあるためか多くの旅館が柔軟な受け入れ態勢を取っているので利用しやすかったです。
いつまでも利用者のニーズを理解せず老舗の暖簾に胡坐をかいていては行く末は廃業か湯快リゾートなど超格安チェーンへの方向転換でしょうね。修学旅行でも大部屋が敬遠される時代ですから。

by サットン (2009-07-23 13:10) 

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