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明治村を乗りつぶす! [観光]

明治村で乗り物三昧

先月(11月)のとある日曜日、日帰りで愛知県犬山市にある「明治村」に行って来ました。明治村については今さら説明の要もないかと思いますが、全国各地から明治期に建てられた文化財級の建築物を移築した屋根のない博物館とでもいうべきテーマパークです。名鉄グループが運営しています。

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▲まずは新名神を東進(高槻JCT付近

今回のアシは電車じゃなくクルマ。自宅を7時頃出発し最寄の箕面とどろみICから新名神に入ります。これが開通したお陰で能勢から高速道路へのアクセスが飛躍的に向上し東へも西へも重宝しております。ただし、利便性と引き換えに沿線の山林を住処としている動物たちには多大な犠牲を強いることになり複雑な気分ではありますが。

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▲中央道小牧東ICから一般道へ

高槻JCTから名神に入り、小牧JCTからは中央道を一区間だけ走り明治村最寄の小牧東ICを出ると9:30頃途中渋滞もなく明治村北口に到着。2時間半の快適なドライブでした。

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▲ターンテーブルがお出迎え

開村直後にも拘らず発券窓口には既に数十人の行列ができており人気の程が窺えます。

入場ゲートを入り、アプローチのつづら坂を下りて行くと目の前にターンテーブルが現れます。どうやら村内のSL列車に使うもののようです。ここでカメラを向けているのは私だけ・・・。

まずは帝国ホテルへ
今回、乗りつぶし以外に数ある建築物の中でどれを巡るかは家族に任せることにしましたが、一つだけ私がリクエストしたのが「旧帝国ホテル」です。フランク・ロイド・ライト設計の旧帝国ホテル玄関棟を1976年に移築したもの。これを元ホテル屋が見ないわけにはいきません。


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▲旧帝国ホテル

どうです、この堂々たる構え。威厳と風格を湛えたデザインに圧倒されます。内外装には大谷石を多用するなど贅を凝らした意匠は予算をはるかにオーバーし、ライトを首にしろという意見も出たとか。しかし、開業初日に発生した関東大震災にもビクともせず、その堅牢さを世に知らしめることになります。関東大震災って明治ちゃうやん!

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▲吹き抜けのロビー

館内に入るとどこか見慣れた空間が広がります。現在の帝国ホテル東京、さらには帝国ホテル大阪にも受け継がれているデザインです。流石は歴史と伝統を誇る帝国ホテルです。
加えて映画、ドラマのロケに度々使われているのも既視感を誘発しているのかも知れません。


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▲村内を往くSL列車

帝国ホテルを出ると汽笛が聞こえたので反射的にカメラを構えます。村内を走るSL列車がやって来たようです。

それではここからはタイトルどおり「明治村の乗りつぶし」の話に移りましょう。明治村には村内の足としてSL列車、路面電車、村営バスの3種類の乗り物が活躍しています。この3種類全てに乗ろうというわけです。

◆村営バス(帝国ホテル前ー正門)
まずは村営バスに乗りましょう。路線は村の北端にあたる帝国ホテル前から南端の正門までの村内縦貫路線です。


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▲村営バスもレトロ調(帝国ホテル前)

所要時間20分、運賃は500円ですが、われわれは「のりもの1日券」(1300円)を購入しているのでフリーパスです。やって来たのはマルーン色のレトロ風バス。流石にこれは明治製ではないでしょう。

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▲村内各所を巡りながら

車内は簡易なシートが2+1配置で並んでいます。先程南北縦貫路線と書きましたが、実際には村内の見どころにあちらこちらと立ち寄りながら走ります。音声ガイド付きなので広大な村の概要を手軽に把握することができます。

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▲碧水亭の海軍カレー

正門終点に着いたのが11:30頃。ピークの前にランチタイムにしようと予めネットで目星を付けておいた和食の「碧水亭」に向かいます。目星を付けた理由はカレーがあるから、です! カツカレーと海軍カレーがあり、後者を選択。特徴はというと牛乳が付いていることと、ランチョンマットに戦艦三笠らしき艦影がプリントされていること。味はまあよくある味でした。窓の向こうに広がる紅葉がきれいでした。

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▲紅葉に包まれた聖ヨハネ教会堂(重要文化財)

せっかくの紅葉シーズンですしそれらしい写真も載せておきましょう。碧水亭近くの聖ヨハネ教会堂を紅葉と絡めて。1907年(明治40年)築造のこの建物は京都市内から移築され重要文化財の指定を受けております。

京都市電(品川燈台ー市電名古屋)
寄り道はこの位にして乗りつぶしに戻りましょう。次なるターゲットは路面電車(元京都市電)です。

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▲今日の運用は1号車(品川燈台)

路面電車は村内南東部の品川燈台から市電京都七条を経由し、村中心部の市電名古屋までを10分弱で結び、料金は500円。運用に就くのは元京都市電8号車、15号車を改番した1号車、2号車の2両です。今日は1号車が担当のようです。

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▲2号車は入庫中

2号車は屋根の下で休んでいます。それぞれ明治43年、44年生まれの古強者です。明治村にやって来た当時は静態保存状態でしたが後に動態化されたそうです。


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▲2号車を真横から

2号車のサイドビューを撮ってみました。2軸車の足回りがよく判ります。

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▲市電内部

車内はというと天井のクラシカルな造作が目をひきます。2段屋根に仕込まれた明り取り窓に竹を素材としているのであろう吊り手。この吊り手はまるで布団叩き。
電車はゆっくりとした速度で進み、途中道路を横断するシーンでは車掌が道路に降りて安全確認を取りながら進んで行きます。終点市電名古屋駅に着き路面電車乗りつぶし完了です。

◆SL列車(SL名古屋ーSL東京)

明治村の乗り物乗りつぶし、ラストはSL列車です。市電名古屋から坂を上った位置にあるSL名古屋から北口に近いSL東京駅を結びます。所要時間約5分、料金は500円です。


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▲SL名古屋駅に列車入線の図

われわれが乗車したのは15:30発の最終列車。このSL列車、ここまで乗ったバス、路面電車に比べ人気は圧倒的なようです。積み残しも出ることがあるとか。次が最終ということもあり出札係氏も慎重に発券しています。改札時間には長蛇の列が。

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▲機関車も客車も明治生まれ

列車は機関車が客車3両を牽引する形態で運行されます。機関車は9号機、12号機の何れもタンク式がスタンバイ。この日は9号機が運用入りしていました。私、今までこのSLはてっきりレプリカだと思い込んでいたんですが、2両とも歴とした明治生まれのホンモノで特に12号機はなんと明治7年イギリス製の147歳!だそうです。一方の9号機は明治45年アメリカボールドウイン社製です。3両の客車も明治生まれ。特に中間のハフ11は明治41年製造の日常的に運用されている客車としては国内最古のものだそうです。残るハフ13、ハフ14は明治45年製。
※各車の詳しいデータは明治村HPを参照 >コチラ


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▲ハフ14車内

その客車の内部はこんな感じ。車内照明はありません。15:30発が最終とはずいぶん早いなと思っていましたが、この辺の事情もあるのでしょう。この時間でも木立の中を走るときは車内は真っ暗でした。
機回し線を使って機関車をSL東京方に付け替えてバック運転で発車します。この一連の折返し作業が特に乗客の注目を集めていました。
走り出すとあっという間にSL東京駅着。これで明治村3種の乗り物完乗です。


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▲月も上った閉村時間の北口ゲート

今回は当ブログらしく明治村の乗り物に焦点を絞ってご紹介しましたが、他にも見どころは山ほどありそうです。とても1日や2日で回り切れる規模ではありません。この日は9:30の開村から17:00の閉村までみっちりと見学しましたが、おそらく1割も消化できてないと思います。明治村を初めて訪れるという方は事前学習をしっかりした上、テーマを決めて見学されることをおすすめします。

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