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昭和60年9月 大阪~鳥取往復鈍行の旅 往路編 [鉄道の旅]

回想 長距離鈍行の旅

唐突ですが、今日はみなさんを昭和60年(1985年)9月の福知山線、山陰本線の旅にお招きいたしましょう。・・・例の緊急事態宣言が案の定延長されました。好調なスタートを切ったスルッとKANSAIバス印ラリーも塩漬け状態であります。不要不急の外出はならぬ、とのことで新ネタも見つからず。そこで昔話でも聴いていただこうかということで時を戻すのであります。まあ、昭和のオヤジの思い出話だと思ってお付合いいただければ幸いです。

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▲今も昔もテツ旅の強い味方

時は昭和60年9月10日であります。この日は今も36年前も夏の「青春18きっぷ」の有効期限であります。この年私は1日分を使い残しておりどう消化しようか思案に暮れておりました。そこへテツ友E君から「鳥取まで鈍行で往復しないか?」とのお誘いが。渡りに舟とばかりに二つ返事で便乗させてもらったのでありました。
E君から提示されたスケジュールは・・・大阪5:49(鈍行721レ)14:50鳥取15:00(鈍行528レ)19:38福知山 以降大阪まで福知山線経由、または山陰本線経由かはその場の気分で選択、というものです。それにしても鳥取で10分の折り返しって何かの罰ゲームか。

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▲なぜか和田山だけ下車印が もっともらっておけばよかった

ちょっと朝早いのが不安ですが・・・はい、そのとおり。寝坊してしまいました。しかし、そこは阪急宝塚線民だった地の利を生かし阪急で721レを追いかけ無事宝塚で捕まえることができました。

◆721レの行き先は・・・
E君とも無事合流し、6:29宝塚を発車します。ところでこの721レの行き先はどこだと思います? なんと、出雲市ですよ、出雲市!! 大阪から出雲市まで鈍行がダイレクトに結んでいた、そんな時代がわずか三十数年前まであったんですなあ。
さて、列車は武庫川渓谷に沿って走ります。宮脇俊三さんが「最長片道切符の旅」の中でも絶賛しておられた車窓ですが、翌年、福知山線全線電化に併せて新線に切り替えられ役目を終えます。この福知山線の電化工事は、翌年(1986年)11月の国鉄最後のダイヤ改正に間に合わせるべく急ピッチで工事が進められており、この時点でも既に線路沿いには架線柱が立ち並んでいました。

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▲堂々「出雲市」の行き先表示(広野)
 ※画像中人物ブログアップ許諾済み(以下同じ)

◆冷房完備の鈍行で快適な旅
一方、車内の様子ですが、快適であります。なんといっても冷房完備というのがありがたい! そうなんです。この列車には当時福知山線、山陰本線の鈍行列車の定番であった雑客(雑形客車の略)ではなく12系客車が充当されているんです。当時ダブついていた12系をローカル用に転用する例は各地で見られたようですが、ここ福知山線では1985年(時期不明)、つまりこの年に投入されたそうですから12系が活躍する姿を見られたのは電化までの1年少々の短期間ということになります。

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▲12系客車で快適、快適(篠山口)

大阪行きホームが通勤客であふれる三田を出ると沿線風景はすっかり鄙びたムードになりますが、それでも各駅の反対側ホームには通勤客の長い列が。みなさん遠距離通勤ご苦労様です。電化が完成すれば快適通勤が実現しますからね。・・・ところが翌年11月のダイヤ改正は赤字国鉄最後の改正とあって車両も満足に揃えられない超ケチケチの悲惨な内容となったのでありました。
それに比べるとこちらは長閑なムードです。各駅から高校生が乗って来るものの篠山口でどっと降りてしまいガラガラになって9:01福知山に到着です。

◆停車時間の方が長い?
ここで29分間の停車時間があるので散歩がてら朝食を手配しに改札を抜け駅前をうろうろ。結局マクドでテイクアウトします。(この駅前のマクドは閉店したようです)。
それにしてもこの列車、頻繁に長時間停車が設定されています。福知山での29分間を筆頭に主要駅だけでも、篠山口 12分、和田山 16分、豊岡 21分、香住 20分、浜坂 20分という具合。走っている時間より停車している時間の方が長いんじゃないか、と思うぐらいです。一般乗客には甚だ迷惑なことでしょうね。でも、乗り鉄にとってはこの長時間停車こそが鈍行旅の醍醐味なんですなあ。

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▲長い停車時間を利用して記念撮影に勤しむ(豊岡/城崎)

◆特急「はまかぜ」の誘惑
浜坂が近付いた頃、時刻表を見ていたE君が一計を案じます。もし浜坂で後続の特急「はまかぜ1号」にスイッチすると¥1200の課金で鳥取での滞在時間が10分から1時間12分に拡大できるが如何と。このまま計画どおり鈍行に乗り続けたい気もするし、かといってわずか10分で折り返すのもキツイしなあ・・・と思案の結果こうなりました。

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▲特急の誘惑に負けた

根性なしのわれわれは鳥取を目前にした浜坂で、そそくさと特急に寝返ったのでありました。
13:48鳥取着。大阪を出ておよそ8時間が経過しております。721レに乗り続けていれば後1時間遅くなっているところ。投資効果抜群の特急スイッチ技でありました。
ちなみに721レの終着出雲市到着は19:08、なんと大阪から13時間19分! もし今こんな列車が走っていたら絶対乗りに行くのに、と浜坂で挫折した根性なしが申しております。

さて、¥1200で買った鳥取での1時間、駅前の鳥取大丸館内レストランでのランチタイムであっという間に過ぎたのでありました。

それでは折り返し大阪へ向けて「復路編」に続きます。

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乗りつぶし JRおおさか東線編 [鉄道の旅]

成長したおおさか東線を見る

久しぶりの乗りつぶし記事であります。振り返れば2015年の近鉄天理線・吉野線以来。JR線にいたっては2012年の東北新幹線新青森ー盛岡間以来実に9年ぶりとなります。(過去の乗りつぶし記事についてはブログ本文下タグ欄から「乗りつぶし」を選択下さい)

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▲河内永和ではJRと近鉄が至近で乗り換え可能

河内小阪駅前で近鉄バスのバス印を記帳した後やって来たのは隣の河内永和駅。そうです今回の新規踏破路線はJR西日本おおさか東線。その中でも2019年3月に開業した放出ー新大阪間が未乗になっております。大阪府下の新線なのに開業後2年も放置しており気になっておりましたが、今回は帰宅時のルートとして無理なく組み込めます。


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▲ちょうど直通快速が

ここ河内永和(おおさか東線はJR河内永和)では近鉄奈良線とおおさか東線が100m程の距離で乗り換え可。屋根付の通路が設けられており雨の日でも安心です。
発車標には「直通快速 奈良」の表示が。平日は朝の新大阪行き、夕方の奈良行き各4本が設定されている直通快速の夕方1本目(新大阪17:41発)が到着するようです。



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▲直通快速が着くとホームはこんな具合

ホームに上がると正に直通快速が着いたところ。そんなに広くはないホームが下車客で埋まり階段付近では滞留ができています。発車していく車内にはまだ立ち客が多数。この路線にこれ程の需要があるとは想像していませんでした。沿線は古い住宅地と町工場が混在した下町です。これといった集客施設もない環境です。乗車した18:08発新大阪行きの普通もドア間にも立ち客がいる混み具合。かぶり付にも先客が。かつての終着駅放出で学研都市線への乗り換え客が大勢下車し立ち客もちらほらという程度に。私もかぶり付きポジションを確保し、この後の見せ場に備えます。

※この後3カット極めて劣悪な画像が続きます。要因は・・・強烈な逆光・窓ガラスの汚れ・そして撮影者の稚拙な技術が挙げられます。ご容赦下さい。


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▲快速篠山口行きを追うように放出発車

見せ場というのがここから鴫野まで一駅間ながら学研都市線と並行する複々線。隣の4番線から1分先行する快速篠山口行きを追うように発車します。しばらくは学研都市線上下線がおおさか東線を挟む方向別複々線を進み、進行右端の学研都市線上り線(木津方面)が徐々に高度を稼ぎ始めおおさか東線の頭上を越えると学研都市線下り線とおおさか東線(新大阪方面)の間に着地し線路別複々線に変換したところで鴫野に到着します。両側に建物が密集した環境での立体交差工事は難工事だったようで、
学研都市線の終電の繰上げを数度実施して施工されました。

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▲学研都市線上り線が高度を上げて行く

その工事が佳境に入る頃学研都市線の準沿線民だった私はここを通過する度に工事の進捗を楽しみに眺めていたのであります。それだけに乗りつぶしは放出側からと決めていました。
鴫野を発車し寝屋川に架かるトラス橋を渡ると大きく右にカーブを切り実質上の新線区間に突入です。ワクワクします。何時もこの線路を見上げていた京阪の複々線を見下ろすシーンも新鮮です。
淀川をかの赤川鉄橋で渡るのも古くて新しい風景です。淀川を渡る新線というと大阪モノレール以来でしょうか。


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▲学研都市線上り電車が頭上を越えて行く

JR淡路が近付くと進行真正面に巨大なトラスが宙に浮かんでいます。それも高架線であるおおさか東線を跨ぐ高さで! 阪急京都線淡路駅付近の高架化工事の一部のようです。ここの工事も再三完成予定が延期されていますが、このトラス、早く渡りたいものです。
そして線内最後の駅南吹田駅。ホームに多くの乗客が列を作っているのに驚きます。駅周辺はこの線が開業するまでは陸の孤島と呼ばれていたそうですが。
などといろいろ驚いているうちに列車は大きく左に向きを変え東海道、梅田貨物線の線路の束の中に合流します。東淀川駅のホームを横目にスルーすると18:34、新大阪到着です。


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▲新大阪に到着 1番線には直通快速を待つ列が

懸案だったおおさか東線乗りつぶし完了です。

印象的だったのは放出ー久宝寺間の南区間の需要が旺盛であることです。利用実績が当初の需要予測を下回るのが通例となっている昨今、「鉄道ジャーナル誌」によるとおおさか東線は予測を上回る実績を上げているそうです。特に大阪メトロ中央線と接続する高井田中央、今回ご紹介したJR河内永和など他線との乗換駅の健闘が目立っているとも。つまり大阪市中心部から放射状に伸びる既存各路線を連絡する外環状線としての機能を果たしていることが窺えます。北区間でもJR野江で京阪、大阪メトロ谷町線とJR淡路で阪急京都線・千里線と乗換えが可能です。ただし、何れも河内永和ほど駅が近接していないのが気掛かりですが。
このように予想外の混雑を目にしたおおさか東線のラッシュですが、からくりがあるのも事実です。それはラッシュ時とデイタイムの輸送力にそれほど差がないという点です。朝夕各4本の直通快速が加わるだけで、普通列車は1時間当たり4本とデイタイムと同じです。そりゃ混むはずです。
どうやら久宝寺駅のホームがラッシュ時には大和路線で一杯になってこれ以上捻じ込めないらしいです。将来大阪地下駅への乗り入れが実現するとさらに混雑するでしょうし成長株であるこの路線をJR西がどう育てるのか興味深いところです。。

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▲最後の電車は北急でした(千里中央)

それでは能勢に帰るとしましょう。梅田の混雑を回避するにはここから御堂筋線・北急で千里中央に出るのがベストと御堂筋線のホームを目指しますが、人の多いこと。新幹線が閑古鳥の巣になっている今、新大阪なんて閑散としているのではとの予想はもろくも崩れたのでした。千中からはこれまた激混みのバスに乗り長~いトンネルを通り無事帰り着いたのでありました。
バス印記帳3社、乗りつぶし1線区という密度の濃い夏の一日でした。



今回の成果
新規踏破区間:JR西日本 おおさか東線 放出―新大阪  11.0km 
JR西日本踏破率  91.159%(90.934%) 
JR路線踏破率  87.909%(87. 852%)
 ( )は直前のデータ
乗りつぶしオンラインによる集計

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能勢電夏の小ネタ2題 [鉄道の旅]

スルッとKANSAIバス印ラリー関連記事の連載中ではありますが、コロナの影響でラリーが一時中断しております。本誌も付き合うわけではありませんが、今回は中休みを取らせていただき、通院途中に見付けた地元能勢電の夏の小ネタを2つご紹介します。

◆5100系50周年記念ヘッドマーク掲出

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(日生中央)

能勢電鉄では現在の主力車両である5100系が今年阪急電鉄でデビュー50年を迎えたことから5108Fに記念のヘッドマークを掲出しています。


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デザインは編成の前後で異なったものとなっており、こちらは下り方の5108のもの。能勢電で活躍中の3種のデザインを纏った5100系のイラストが描かれています。

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こちらは川西能勢口方の5109。ブレブレでお見苦しいのですが、デザインは5108とは異なったものとなっておりますが、3種の5100系を並べたところは共通しています。

掲出期間は現5108Fが9月いっぱい。その後、10月は5142F(1500系色/マルーン&ベージュ)。11月は5124F(50型復刻色/ブルー&白)と引き継がれる予定です。
なお、本家阪急電鉄でも宝塚線の5100Fに特別装飾を施すなど記念行事を行っているようです。

◆今夏のテーマは「ひまわり」

毎夏恒例の能勢電夏の風鈴電車が今年も運転されております。テーマは「ひまわり」です。

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「今年はとことんひまわりです!」(能勢電HP)というだけに実にパンチが効いております。それを証明するように普段は関心を示さないクールな一般乗客も盛んに撮影に勤しんでおります。

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黄色いひまわりと沿線の深い(深過ぎる)緑のコントラストがいい感じです。
公募した短冊も例年どおり吊り下げられております。

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(光風台)

今年も任を担うのは昨年同様1755F。「おひさま電車」と書かれたヘッドマークが付きます。なお、装飾が施されているのは4両編成中の中間2両です。運行スケジュールは今のところ8月末までHPに公開されております。

思えば昨夏の風鈴電車のテーマは「疫病退散」でした。私も記事にしておりますが(コチラ)、その時は「次の夏までには収まっているだろう」と思っていましたが、現実はこのザマですわ。甘かったなあ・・・・。

タグ:能勢電鉄
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阪急コウペンちゃん号好評運転中! [鉄道の旅]

神戸・宝塚・京都線に各1本ずつ

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阪急電鉄が7月14日より運転しているイラスト列車「コウペンちゃん号」が人気を博しているようです。私も先日大阪梅田駅でたまたま「コウペンちゃん号」を見かけたのですが、その人気振りには驚かされました。

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コウペンちゃんってなに?

それじゃコウペンちゃんってなに? ああ、カップ焼きそばか! それは一平ちゃん。
なんでもツイッターをベースにして人気急上昇のコウテイペンギンをモチーフにしたキャラクターだそうで、何事にも肯定的で褒めてくれたり、励ましてくれたりするそうです。
全然知らんかった・・・。

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8両編成の両先頭車に神戸・宝塚・京都各線の沿線名所のイラストが描かれています。今回遭遇したのは神戸線バージョン。南京町、神戸港、北野異人館などがマルーンのボディを彩ります。

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車内の掲示類もコウペンちゃんに特化しているとか。
それにしても阪急マルーン、見事にピッカピカです。カメラを構えている自分の姿が映りこんでしまいます。

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LED表示機にも駅長姿のコウペンちゃんが。細かい仕事をしております。

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たくさんのカメラ(スマホ)に送られて神戸三宮へと発車していきました。・・・撮り鉄のみなさんはホーム頭端部から狙っていました。
なお、コウペンちゃん号は来年(2022年)1月末日まで運行されるとのことです。

※8月2日をもって大阪府に新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言発令に伴い「コウペンちゃんスタンプラリー」の実施、及び「コウペンちゃん阪急1日全線乗車券」の発売を一時中止するとのことです。

ということは、せっかくエンジンが掛かり始めた「スルッとKANSAIバス印ラリー」も再度の中断は必至です。すっかりお馴染みになった緊急事態宣言と総理大臣会見。ろくに質問にも答えられない総理大臣の言葉を誰が素直に聞くでしょう。もうちょっとしっかりしてくれ!と言いたいですわ。

タグ:阪急
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ただ今大幅減便中 [鉄道の旅]

土曜・休日は実質5割減

新型コロナウイルス蔓延が一向に下火になる気配を見せない中、みなさんご健勝にお過ごしでしょうか。当地大阪ではすっかりお馴染みとなった緊急事態宣言が発令中であります。それに伴い各方面に外出自粛の要請がなされておりますが、各地の交通機関も減便やら終電の繰上げなどの特別ダイヤ編成を要請されているようです。それにしても騒ぎが始まって約1年半、いまだにこんなことを繰り返しているとは思いませんでした。


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▲発車標でも特別ダイヤを告知

わが能勢電も例外ではありません。ただし、その内容はちょっとドラスティック。

まずは、日曜・休日ダイヤを本来土曜ダイヤで運転されている土曜日にも適用するというもの。まあ、この程度なら朝間時間帯の列車が減便される程度で済むのですが・・・・。 


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▲土日・休日ダイヤが激変

その日曜・休日ダイヤも改められ、山下ー妙見口間、及び山下ー日生中央間の区間列車を全面運休するというではあ~りませんか。


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▲区間列車運休は痛い!

能勢電のダイヤ基本パターンでは川西能勢口ー妙見口・日生中央間の列車を各々20分ヘッドで運転。川西能勢口ー山下間では10分毎の乗車チャンスを確保しております。一方、運転間隔が20分に開いてしまう山下以遠では妙見線・日生線各々に山下折り返しの区間列車を20分ヘッドで設定することで末端区間でも実質10分間隔での乗車チャンスを確保しているのです。

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▲区間列車は何れも復刻塗装の5100系2連2本が担当

ところが区間列車が運休ということになれば山下以遠各駅の利用者は1時間に3度の乗車チャンスしかなくなります。最大待ち時間20分になってしまいます。これはもう時刻表を確認しなければ利用できません。


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▲気兼ねなく乗り鉄を楽しめる日は来るのか・・・

せっかくの新緑シーズンだというのに外出もままならないとは残念でありますね。業種によってはGWを含んだこのシーズンで年商の多くを稼いでいるケースもあるでしょう。悲鳴が聞こえてきそうです。

自称政治家のみなさん、今は正に国難にあります。余計なことを考えずマジメに職務を遂行して欲しいと思います。

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56年間お疲れ様でした [鉄道の旅]

ひと足お先に引退します

前回の記事では能勢電鉄の「新車」7200系第3編成がデビューした話題をご紹介しました。そして、新車が登場するということは入れ替わりに消え行く者があるということ。それでは今回の新車投入により押し出されるのはどの編成か? 当初は順当に車令の古い順に1700系(元阪急2000系)4編成のうちの何れか、という下馬評でしたが・・・・。

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▲阪急時代に比べると顔が変わった能勢電3100系(光風台)

ところが能勢電から発表があったのは「3100系引退」の報。製造初年で4年若い3100系を先に引退させるんだそうです。
3100系というと、わずかに1編成が阪急から能勢電に移籍して来たレア車両で、阪急時代の仕様を色濃く残す他の能勢電車両とは違い何かと特徴の多い車両です。


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▲これが3100系登場時の顔(塚口)

その特徴をまず外観から。上の写真が3100系登場当時の素顔です。能勢電移籍後の顔は目立つのがステンレスの飾り帯。更に標識灯を腰部に移設、スペースが空いたオデコに大型の表示幕を設置。貫通扉の窓を大型化など、もう能勢電としては精一杯オシャレしてみましたという具合。

そうそう最晩年の2017年にはスカートが装備されております。

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▲客室はクールな色使い(天井の装飾は「のせでん冬物語」運用時限定)

外観のみならず車内も大幅に手が加えられており壁面は白色系(大理石模様?)、座席はブルーと阪急のイメージは微塵もありません。吊り手も○形から△形に変わっています。
5100系の入線までは能勢電ファミリーの末っ子的存在だった3100系が何かと特別扱いされていたのでは、と私は想像しています。運用面でも季節ごとの特別装飾列車は専ら3100系が担っていたように思います。可愛がられてたんだろうなって。

それでは本誌アーカイブより厳選した各種ヘッドマークを掲げた3100系の姿を見ながら56年にわたる同車の活躍を労い、阪急、能勢電最後の3100系を見送りたいと思います。


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▲毎年恒例干支ヘッドマーク 2020年ネズミ年(平野車庫)

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▲同じく2021年丑年(川西能勢口)
これが最後の干支ヘッドマークになりました。


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▲のせでん冬物語2012 「能勢の冬景色」(山下)

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▲のせでん冬物語2015 「流星(ほし)に願いを」(妙見口)

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▲風鈴電車2019 「風林和音」(光風台)

本来なら3100系引退記念ヘッドマークを掲げた姿をご紹介したかったのですが、ご縁がなかったようで出会えませんでした。

能勢電は3100系の引退にあたり4月25日に引退記念撮影会を実施し、ファンとともに3100系を送る予定でしたが、折悪しく新型コロナに関する緊急事態宣言発令に伴い中止となり静かに引退を迎えたようです。また一つ私と同世代の車両が消えて行きました。


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能勢電に春が来た ~「さくら」と「新車」の話題 [鉄道の旅]

吉例「さくら」ヘッドマークと7200系第3編成入線

前回の記事で卒業をテーマにした能勢電の「祝電」をご紹介しましたが、早くも4月、時は入学シーズンへと進んでおります。大阪北端能勢の里の住民にとっては厳しい冬を過ごした後の待ちに待った春到来であります。自粛自粛の世の中ですが、春は来るのです。
今日は能勢電で見つけた春の話題を2つ、簡単にご紹介いたしましょう。

◆毎年おなじみさくらヘッドマーク掲出


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▲ときわ台駅の桜並木を横目に

どうもこのデザインのヘッドマークを見るとEF65、EF66が頭に浮かびます。
この日は元々薄曇だったところに加え、大量の黄砂が飛来しており背景の山々も霞んでおります。

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▲ヘッドマークはありませんが色違いも

この日の妙見線区間列車はⅠ形復刻塗装をまとった5124Fの担当。山下ー妙見口間をちょこまか往復します。
この桜並木、比較的最近植樹された様子でショボい印象は否めませんが、もう5年も経てばそこそこのボリュームに成長していることでしょう。


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▲山下での日生線(左)と妙見線(右)の並び


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▲春の陽射しの中を(平野)

これまでの曇天とは打って変わって快晴の一日。水ぬるむ春という表現にぴったりの光景かと。新緑に阪急マルーンが映えます。


◆7202Fが入線

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▲平野車庫に姿を現した7202F

この日(4月10日)、かねて噂のあった「新車」7200系の第3編成となる7202Fが平野車庫に回着していました。2年ぶりの投入であります。

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▲ちょっと角度を変えて

さて、新車が登場するということは入れ替わりに引退する車両がいるということ。7202F投入によって玉突き式に廃車になるのは4編成が残る最古参1700系のうち何れかの編成というのがもっぱらの下馬評でしたが、実際には意外な結果が・・・。
その結果についてはまた項をあらためてということで。

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能勢電が卒業生を応援~「祝電」運転 [鉄道の旅]

沿線の学校とコラボ

卒業シーズンもたけなわの3月、能勢電では沿線の中・高校の卒業生を応援するべく車内に祝賀・応援メッセージを掲出したその名も「祝電」を運行しております。

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▲妙見口・日生中央方先頭車の1754(川西能勢口)

祝電は沿線の4校の協力の下卒業生への応援メッセージを載せて走ります。両先頭車には参加4校のオリジナルヘッドマークも掲出されております。向かって左側が川西北陵高校、右側が猪名川高校。

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▲ドア上には編成表も

左側から1号車(妙見口・日生中央方 1754)~4号車(川西能勢口方 1704)

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▲今回コラボした4校

川西能勢口方(1704)から川西市立東谷中学、兵庫県立川西緑台高校、同猪名川高校こやの里特別支援学校分教室、同川西北陵高校の順。

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▲応援メッセージ一例

車内には卒業生への送る言葉が。凝ったものやら、素朴なものやら。いずれのメッセージも卒業生への感謝と応援の気持ちが滲みます。

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▲妻部には校旗を掲揚

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▲毎日の通学でお世話になった駅員さんからも(平野駅の皆さん)

中学は高校よりも遅い3月16日の卒業式を待ってメッセージを掲出とのことで、それまで4号車(東谷中学)は能勢電関係者からの送る言葉が繋ぎます。取材日は卒業式前ということで関係者の皆さんからのお言葉が。

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▲能勢電の社長さんからも


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▲ヘッドマークを掲げた川西能勢口方1704(日生中央)

向かって左側が川西緑台高校。右側は祝電マークですが、東谷中学が卒業式終えた今は同校デザインのものに換装されているはずです。


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▲日生中央を出発する祝電

たまたま卒業年が「特別な1年」に当たってしまった諸君、学校行事がことごとく中止され消化不良の思いを持ちながらの卒業はなんともお気の毒です。祝電のメッセージが少しでも励みになればと思います。

なお、祝電の運転は3月31日までです。日々の運行スケジュールは能勢電のHPで確認できます。


タグ:能勢電鉄
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阪急電車のHマークに再会 [鉄道の旅]

懐かしのHマークに再会

2月の記事更新は久し振りに阪急ネタをお話しさせていただきましょう。いつもいつも能勢電ネタでは食傷気味でしょうし。ただし、新鮮なネタとはいかず、些か旧聞に属する話題ですが、自粛生活の退屈しのぎにでもしていただければと思います。


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▲宝塚線の「Classic8000」は8004F(川西能勢口)

今から遡ること46年前(1975年)、阪急電鉄に次代を担う新形式車がデビューします。6300系と2200系です。前者は言うまでもなく京都線特急用の2ドア転換クロスシート車でブルーリボン受賞車。後者は試作的要素が強く1編成しか製造されませんでしたが、後の阪急通勤車の雛形ともいえる車両です。

この両形式には新型車をアピールすべく乗務員室後方側面にHankyuの頭文字「H」をデザイン化したアルミ打ち抜きのマークが取り付けられていました。当時中学1年生だった私の目には凄く格好良く映りました。同級生の鉄友タクちゃんと2人で正雀車庫に搬入されて間もない2200系をフェンス越しに見ながら「格好ええなあ」と眺めていたのを思い出します。


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▲燦然と輝くHマーク

そのHマークも1992年に実施された阪急のCI導入に伴って旧社章とともに姿を消すことになります。
ところが2019年、8000系のデビュー30周年を記念し同系の登場当時のデザインを復刻し、後に「Classic 8000」と呼ばれる記念列車が期間限定で走ることになりました。復刻された部分は、Hマークの他、前面の飾り帯、旧社章となります。
神宝京各線に各々1本ずつ配置されています。(京都線は8300系) なお、神戸線においては当初任に就いていた8000Fが踏み切り事故で損傷し、急遽8002Fが代役を務めることとなりました。

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▲前面飾り帯も復活

そんな「Classic 8000」のHマークを拝みたいとは願っていましたが、なかなか出会う機会に恵まれませんでした。不要不急の外出は自粛せよとのお達しもあり、ますますチャンスが遠ざかる中、先日通院の際に遂に遭遇することができました。現場は川西能勢口駅。慌ててスマホを取り出し辛うじて記録することができたのでした。・・・旧社章は撮り逃がしましたが。
このHマークが輝いていた頃阪急線民だった私にとっては懐かしい友達に出会ったようなひと時でした。
なお、Classic 8000の運用期間は好評につき延長中とのことで当分は見ることができるようです。


◆おまけ SDGsトレイン

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▲宝塚線のSDGsトレイン 1000系

おまけの画像は同じく川西能勢口駅で捉えたSDGsトレインです。ラッピングされているのは8両中両先頭車だけのようです。この企画同じ阪急阪神HD傘下の阪神電鉄でも実施している他、東急電鉄でも東横、田園都市、世田谷の各線にラッピング列車を走らせているようです。阪急と東急の連携ってあまり聞いたことがありませんが、阪急創業者の小林一三と東急創業者の五島慶太の間に親交があったのがご縁だそうです。


☆速報 阪急京都線に有料特急導入か

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▲京都線特急はどう変わるのか・・・


久し振りに阪急ネタを書いているとニュースが飛び込んで来ました。朝日新聞、ABCテレビが報じるところによりますと、阪急電鉄は京都線特急に有料座席車の導入を検討しているそうです。主に朝夕のラッシュ時間帯の運転を想定しているとのこと。全車有料の設定とするか、編成中一部車両を有料とするかなど詳細は検討中とのこと。
ライバルである京阪、JR西日本が相次いで有料座席車を導入したのに刺激を受けたことが窺えます。また現下のコロナ禍が収束した後も輸送量が従来並に回復することは望めないことから客単価の向上を図る目的があるのではないでしょうか。
いずれにしても新しい京都線特急がどのような形で登場するのか続報を待ちたいところです。



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能勢電歳末点描2020 [鉄道の旅]

本年の乗り納めです

またまたまた久し振りの更新となりました。前回からは1ヶ月と20日ぶり。鉄道ネタとしてはほぼ4ヶ月ぶりというスローペース、すっかり季刊となった本誌であります。にも拘らずご来訪いただいたみなさん、コメントをいただいたみなさんには心からお礼申し上げます。
そんな今回のネタもお手軽な地元能勢電の話題でお茶を濁させていただきます。思えば能勢電で始まり、能勢電で終わった2020年でありました。

◆恒例の終夜運転中止


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▲終夜運転中止を告げるポスターやディスプレイ

一向に衰えを見せない新型コロナの影響を受けて能勢電も例年阪急と歩調を合わせて実施していた大晦日の終夜運転を中止しております。当初は終電延長という形での臨時ダイヤも発表されていましたが、結局通常の休日ダイヤでの運転とのこと。これで関西の鉄道各社局は当初終夜運転の実施を発表していた大阪メトロも含め全社終夜運転は見送りとなったようです。



◆2000系60周年記念ヘッドマーク


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▲ダブルのヘッドマークで最後の花道?を飾る1700系

先日所要で外出したついでに山下駅で電車見物に興じていると日生線をダブルのヘッドマークを掲げた1700系がやって来るのを目撃。なんじゃこれは?と目を凝らすと「阪急2000系(現能勢電1700系)誕生60周年」を記念するものでした。デザインは向かって左側が登場当時の姿と第1回ローレル賞受賞記念プレートが、右側が現在の姿とLegend 1700Seriesの文字があしらわれています。能勢電のHPによるとこのヘッドマークは現在4編成が活躍する1700系のうち1754Fに取り付けられており、川西能勢口方が緑、妙見口方が青の色調になっているようです。掲出は来年1月中旬まで。なお、編成中の1734号車の貫通路上には記念プレートが掲出されているようです。

引退が囁かれる1700系ですが、同社HPには「今後も活躍する1700系を見守って下さい」との文言があることからまだまだ長生きするのかも知れません。


◆2020年最後の乗車は


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▲今年の締めは5136F

ということで2020年最後の乗車は5100系5136Fが務めてくれました。この編成は能勢電の最多勢力を誇る5100系の中でも唯一無二の特徴があります。それは・・・・


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▲洒落た吊り革です

この吊り革です! カバー部分に編成の両先頭車5136と5137の正面と側面のイラストが描かれています。(写真左が5136、右が5137)。どういう意図かは不明ですが、こういう遊び心のある能勢電が私は好きです。

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▲アマビエさん再登場

さて、暮れも押し迫って来ましたが、今更言うまでもなく2020年はコロナのお陰で散々な年となってしまいました。当然このまま越年となるわけで、今年は「どうぞ良いお年を」という定番の挨拶も空々しく聞こえてしまいます。そこでこの暮れはご挨拶に代えて9月の記事に掲載したこの写真を再度貼り付けておきます。みなさんにアマビエさんのご加護がありますように!

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